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Drown

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By Junot Diaz

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  • Amazon.co.jp ランキング: #387701 / 本
  • 発売日: 1997-10-20
  • オリジナル言語: 英語
  • 版型: ペーパーバック
  • 224 ページ

エディターレビュー

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   ディアズはあるインタビューでこう語っている。「彼らは何も口にしないし、書くはずもない。じゃあ何も考えていないのかと言えばそんなことはない。言いたいことはいっぱいあるはずだ。僕が小説を書きたいと思うようになったきっかけはこれだった」

   ここで言う「彼ら」というのは、ゲットーに住むドミニカ人移民のことだ。ニュージャージー州の河端にゴミの埋め立て地があって、その横に貧しい地域がある。街ではいつもどこかしら音楽が鳴っていて、歩道は割れたガラス瓶だらけで、スペイン語しか通用しない。朝も夜も臭いにおいがして、週末になるとドラッグの煙も混じってくる。そして、ボロボロになった空き家のアパートから聞こえてくる、ティーンエイジャーたちの交歓の声。

   そんな場所にディアズは7歳のときに移り住んで、大学へ通うまでずっとそこで育った。大学へ進んだのは彼1人、というような環境だ。英語の読み書きができるようになったのは彼だけ、といってもいいかもしれない。

   言葉によって出世の道がひらけたのではなく、英語を身につけたことでスペイン語によるスラムの世界が彼のなかで輪郭を持った、という方が正解かもしれない。ヒスパニックのスラムのなかでスペイン語しか知らずに過ごすということは、その外の世界を認識できないことに等しいからだ。つまり永遠に、その場所から出ていくことができない。そしてそれは「言いたいことはいくらでもあるが書くはずがない」という事実と同義だ。

   この、スラムでのストリート・ライフに、ディアズは英語の声を持たせた。彼らにも、そして自分にも「声があるんだ」ということを彼は証明したかったのに違いない。現に彼は、誰からも見向きもされない者たちにも人生や感情があることを、10章の短篇のなかで描いてみせている。その生々しい感情は、読者の人生の方がむしろ空疎であることを知らしめてもいる。(駒沢敏器)

内容説明
A debut collection of stories that move from the barrios of the Dominican Republic to the struggling urban communities of New Jersey. First published in 1996.

内容(「BOOK」データベースより)
ドミニカの田舎での退屈な夏休み。伝説のマスク怪人を追うボクとアニキの冒険「イスラエル」。キレた女の子オーロラがボクに求めたものはドラッグだったのかセックスだったのか、それとも…。N.Y.の路上に生まれたラブ・ストーリー「オーロラ」。魔術的リアリズムと現代都市文学を見事に融合した自伝的作品10編。