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やし酒飲み (晶文社クラシックス)

やし酒飲み (晶文社クラシックス)
By エイモス チュツオーラ

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  • Amazon.co.jp ランキング: #283871 / 本
  • 発売日: 1998-05-30
  • 版型: 単行本
  • 181 ページ

エディターレビュー

内容紹介
ここはアフリカの底なしの森。10歳の頃からやし酒を飲むことしか能のない男が、死んだやし酒づくりの名人をとりもどしに「死者の町」への旅に出る。やし酒飲みの奇想天外な大冒険。

内容(「BOOK」データベースより)
ここはアフリカの底なしの森。10歳の頃からやし酒を飲むことしか能のない男が、死んだやし酒づくりの名人をとりもどしに「死者の町」への旅に出る。頭蓋骨だけの奇怪な生き物。地をはう巨大な魚。指から生まれた凶暴な赤ん坊。後ろ向きに歩く死者の群れ…。幽鬼が妖しくゆきかう森を、ジュジュの力で変幻自在に姿をかえてさまよう、やし酒飲みの奇想天外な大冒険。

内容(「MARC」データベースより)
ここはアフリカの底なしの森。十歳の頃からやし酒を飲むことしか能のない男が、死んだやし酒づくりの名人をとり戻しに「死者の町」に出かける。幽鬼が妖しく行き交う森を変幻自在にさまようやし酒飲みの冒険譚。再刊。


カスタマーレビュー

ジュジュマンっ!(笑)5
 怪物?精霊?何とも言いがたい不思議なキャラクターがたくさん出てくる、民話のようなアフリカの小説です。この本に登場する者たちは、底なしの欲求を満たしたいだけのプリミティブな存在で、怨霊とか餓鬼に近いかもしれません。また主人公は優秀な「ジュジュマン(ジュジュを使って変身する)」なのですが、それとて万能なわけではなく、凶暴な相手を倒せずに逃げたりします。アフリカ的な発想の一つなのでしょうが、あらゆる魔物は村や森などの境界線を越えることができないので、逃げきれば助かります。また主人公の目的は「死者の国」へ行くことなので、無理して相手を倒す必要はないのです。この本が出版された当時、現地ナイジェリアでは「アフリカの神話を繋いだだけ。拙い英文でアフリカの恥だ、と言われたそうです。しかしそれは他の国から見れば奇想天外な内容で、英語の拙さがかえって味わい深い文章になったという稀有な本でもあります。

彼は生者か死者か、人か神か、おばけか呪術師か、答えはそのすべて、そして旅はつづく5
20世紀世界文学の最高峰のひとつ。セリーヌ『夜の果ての旅』、ルルフォ『ペドロ・パラモ』、ガルシア=マルケス『コレラの時代の愛』などとおなじリーグに所属しているものとして、最大の敬意をもって扱うべき傑作だと思います。土屋哲による翻訳が、またすばらしい。冒頭を見ると「わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった。わたしの生活は、やし酒を飲むこと以外には何もすることのない毎日でした。当時は、タカラ貝だけが貨幣として通用していたので、どんなものでも安く手に入り、おまけに父は町一番の大金持ちでした」。その父に与えられた専属の「やし酒造り名人」が死んでしまい、「わたし」は彼を呼び戻すために死者の町へと旅に出る。その途中でなんとも面妖な事件が次々に勃発。それに対する対処ぶりも奇妙奇天烈だけれど、じつはわれわれの論理とはちがった神話的思考法がストレートに表現されている部分が多い。それが強烈にアフリカを感じさせる。「さて、<ドラム>が打ちはじめると、それは、まるで五十人の男が一斉に打っているような音をたて、<ソング>が歌いはじめると、まるで一〇〇人の人間が一緒に合唱しているようで、また<ダンス>がおどりはじめると、半体の赤ん坊もおどり出し、妻もわたしも精霊たちも、<ダンス>と一緒におどり出してしまった。つまりこの三人を見聞した者は誰でも、そのあとをどこまでもついて行かないではおられない気持に誘いこまれるのだった。わたしたちもみなその例にもれず三人のあとをついて、一緒におどっていった」。そして読者であるぼくたちもいつしかそのあとについてゆき、帰還なき不思議な大地への旅をつづけることになる。とにかく似たもののない、唯一無比の作品です。英語の奇怪さはヨルバ語からの直訳表現のせいだとか。土屋訳の楽しい奇怪さは、それをよくうかがわせてくれます。