グレン・グールド 坂本龍一セレクション
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曲目リスト
ディスク 1:
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第30番 作品109~第1楽章
- ベルク:ピアノ・ソナタ 作品1
- ブラームス:間奏曲 作品117-1
- ブラームス:間奏曲 作品117-2
- ブラームス:間奏曲 作品119-1
- ウェーベルン:変奏曲 作品27-1
- ウェーベルン:変奏曲 作品27-2
- ウェーベルン:変奏曲 作品27-3
- シェーンベルク:5つのピアノ曲 作品23.~第5曲
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番 作品13 「悲愴」~第1楽章
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第8番 作品13 「悲愴」~第2楽章
- バード:パヴァーヌとガイヤルド第1番
- スクリャービン:ピアノ・ソナタ第3番 作品23~第1楽章
- バッハ:協奏曲ニ短調 BWV 974(マルチェルロのオーボエ協奏曲による)~第2楽章
ディスク 2:
- C.P.E.バッハ:ヴュルテンベルク・ソナタ第1番イ短調 Wq.49-1 ~第3楽章
- シェーンベルク:8つの歌曲 作品6~第2曲
- シューマン:ピアノ四重奏曲 作品47~第3楽章
- モーツァルト:ピアノ・ソナタ第8番 K.310 (300d)~第2楽章
- モーツァルト:ピアノ・ソナタ第11番 K.331(300i) ~第3楽章
- グリーグ:ピアノ・ソナタ 作品7~第1楽章
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第17番 作品31-2 「テンペスト」~第3楽章
- スクリャービン:2つの小品 作品57~ 第1曲
- スクリャービン:2つの小品 作品57~ 第2曲
- ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1番 作品2-1~第1楽章
- シベリウス:ソナチネ 作品67-1~第3楽章
- ヒンデミット:歌曲集「マリアの生涯」~ 第1曲
- ヒンデミット:歌曲集「マリアの生涯」~第12曲
- バッハ:協奏曲ニ短調 BWV 974(マルチェルロのオーボエ協奏曲による)~第2楽章
商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #1907 / ミュージック
- 発売日: 2008-12-24
- ディスク枚数: 2
- 実行時間: 123 分
エディターレビュー
内容紹介
グレン・グールドの魅力を坂本龍一が独自の視点で解き明かす。
「ぼくは、11歳の時グールドに出会い、即座に彼の虜になった。
グールドが弾くバッハは、ぼくにとって、まるで作曲家自身が弾いて
いるかのように、正確だ。また同時に、ぼくは彼の弾くブラームス
をこよなく愛している。いったいどうやって、彼は若くしてあのような
深い瞑想性と沈静なるメランコリーを獲得してしまったのだろうか。
<坂本龍一>
NHK教育テレビ「知るを楽しむ 私のこだわり人物伝」で、4回番組として紹介された天才ピアニスト、グレン・グールド(1932‐1982)。番組の中で坂本龍一は、お気に入りの「ブラームス:間奏曲集」を山水画のようと評しました。
この隠れた名盤には、オーダーが殺到し、反響は今なお続いています。そんな中、坂本龍一が独自の鑑識眼で選んだグールド・ベスト盤がリリースされます。企画には「知るを楽しむ 私のこだわり人物伝」で進行役を務めたグールド研究者、宮澤淳一(青山学院大学准教授)が全面協力。付属のブックレットには「坂本龍一×宮澤淳一対談」も収録予定です。
選曲は「旅」を意識し、精緻を極めています。カナダ生まれのグールドが1955年のアメリカ・デビューに際して選んだ、みずみずしいベートーヴェンのソナタ第30番に始まり、抒情豊かなブラームスの間奏曲はもちろんのこと、意表を突くモーツァルト、冷徹かつロマンティックな新ウィーン学派からスクリャービン、ヒンデミット、シベリウス、グールドの遠戚グリーグまでも収録し、グールドの音楽的遍歴が描かれます。最後の曲、バッハの協奏曲ニ短調BWV974(遺作録音)は、長い楽旅を経た末のグールドが、まるで極北にむけて、荒涼たる大地を、一歩一歩、孤独に進んでいくかのようです。英題の"A journey to the polar north" は、坂本龍一のアルバム『音楽図鑑』収録の「旅の極北」とも共振しています。究極の芸術を求め、「北」を目指したグールド。死後四半世紀を経てますます注目を集める孤高の天才の心象風景が開示されます。
グールド入門者はもちろん、グールド・ファンにも新たな発見を促す、新しいグールド・ベスト盤の登場です。
日本独自企画盤*収録内容・曲順が変更になる場合もございます。ご了承ください。
選曲・企画監修:坂本龍一
解説:宮澤淳一
視聴コーナー
04.Sonata No.8 in A minor for Piano, K.310
Album Details
Japanese exclusive 2 CD set with all tracks selected by the mighty Ryuichi Sakamoto. Sony.
カスタマーレビュー
バッハ以外のグールド
バッハは入れない!方針がユニーク。それでも、最後の最後に、マルチェロのオーボエ協奏曲のバッハ編曲版を入れたのがほほ笑ましい。録音順になっていて、1956年のベートーヴェン:ピアノソナタ第30番から、1979年マルチェロ編曲版の遺作まで。ベートーヴェン、ブラームスやモーツァルトはともかくとしても、グールドファンでも、ベルクやスクリャービン、グリーグ、ヒンデミットはあまり聴かないと思うのだが、どうだろうか。25年以上聴いているファンでありながら、バッハやブラームスばかりの私としては、グールドの新しい世界に眼が、耳が開かれる、ありがたいアルバムである。2枚組、2,835円。お勧めです!
坂本龍一の案内で、孤高のピアニストが歩いた道を旅する
音楽家・坂本龍一が選び、録音年順に配列されたグレン・グールド・ピアノ・セレクション。演奏を聴いていくなかで、あたかも巡礼者のように孤独な道を歩いて行ったひとりの天才ピアニストの姿が浮かんできて、しんとした心持ちになりました。
ブラームスの作品117の『間奏曲』2曲やバードの『パヴァーヌとガヤルド 第1番』、シベリウスの『ソナチネ 第1番』の第3楽章、ヒンデミットの『歌曲集 マリアの生涯』の第1曲「マリアの誕生」といった曲でのグールドの演奏に心惹かれましたが、白眉は何と言っても最後に置かれたバッハの『マルチェルロによる協奏曲 ニ短調 BWV974』の第2楽章の音楽、これでした。「A journey to the polar north」(極北への旅)と名付けられた2枚組のこのアルバムの最後を飾るにふさわしい音楽、演奏で、じーんとしびれましたねぇ。胸が熱くなりました。
また、坂本龍一がグールドへの親近感、今回選んだ演奏への思いを語っていく「坂本龍一 + 宮澤淳一 グールドを語る」(2008年9月22日 NY 〜 東京 電話対談)、8頁にわたるライナーノートが、読みごたえありましたね。<グールドはビートルズと同じくらいに強烈な存在で、ガーンときましたから、自分でお小遣い貯めては買いに行くという調子でした>とか、<グールドの好きな音楽の路線と僕の好きな路線はかなり近いんです>とか言っているところ、興味深く思いました。
あとですね、この解説書の中に、坂本龍一とグレン・グールドのツーショット写真が掲載されているんですよ。「ふたりの異才、ベンチにて邂逅を果たす」ってな感じで、くすりとしちゃった。2007年1月、トロントにあるカナダ放送協会の建物の外での記念撮影。グールド先生が石像と化して固まっていたのは、かえすがえすも残念ではあるけれど。
グールドの演奏を素材にした、坂本教授の美しいコラージュ
グールドのバッハ以外の曲の演奏を中心にした選曲・配列に坂本教授の冴えが光る、傑作コラージュだ。ディスク1冒頭からディスク2最後まで録音順に並べており、例えばディスク1でブラームスからウェーベルン、シェーンベルクに飛び、それからベートーヴェンに戻ったりする時代を超えた配列が面白い。グールドと坂本教授の時代に関係なくいい曲はいいという考えがしっかり伝わる。現代音楽の曲も意外に聴きにくさはなく、これまで敬遠してきた私にはいい勉強になった。どちらかというとディスク2の方が、やはり選んだかと思うモーツァルトのトルコ行進曲の他に、歌の伴奏(M2、12、13)やシューマンのピアノ四重奏曲(M3)のようにグールドが歌手・他の演奏者を盛り立てる曲にもしっかり着目していて私には面白かった。特にヒンデミットの歌曲との出会いは嬉しい驚き。個々の曲や表現のオリジナリティが素晴しいのはもちろん、全体としてグールドの精神性、特にロマンティシズムがくっきりと浮かび上がる。ブラームスや最後に1曲だけ置かれたバッハの「枯れた」味も魅力。もっとも私はブラームスの曲には叙情を強く感じるのだが。そしてバッハを選ばないことで却ってバッハの光を感じさせる構成のねらいは成功していると思う。ブックレット所収のグールド像と教授の写真が象徴するように、グールドと坂本教授の魂の共鳴が生み出した稀有のコンピレーションの力作。これでグールドのバッハ演奏に関してはグールド自身の選曲したCD1枚のリトル・バッハ・ブック、バッハとそれ以外の両方にはCD2枚組のイマージュ、バッハ以外の曲には本作、という3種類の名品が揃ったことになる。何れも入門者だけでなくグールドに詳しい人にも発見の多い優劣つけがたい作品だ。





