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西鶴一代女 [DVD] COS-050

西鶴一代女 [DVD] COS-050
監督: 溝口健二

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  • 発売日: 2008-02-25
  • ディスク枚数: 1
  • 形式: Black & White
  • 実行時間: 137 分

エディターレビュー

内容紹介
井原西鶴の「好色一代女」をもとに、溝口健二が構成を練り、依田義賢が脚本を書いた「雨月物語」と同じく後世の映画作家達に多大な影響を与えた溝口健二監督作品。1952年度のヴェネチア国際映画祭において、国際賞を受賞している。若くて美しい娘お春(田中絹代)が、転落していく様を描いており、幸せになりかけては、破綻する人生を異常なくらい執拗に鮮明に描ききった溝口健二ならではの傑作である。映画において、常に美しく撮られることを求める女優が、醜い顔を晒さなければならないこの作品。溝口監督同様に田中絹代という女優の凄さも改めて思い知らされる作品である。


カスタマーレビュー

溝口の戦後の最高作か?5
 個人的には溝口健二の戦後の最高作と位置づける、傑作中の傑作。この作品も他の溝口作品同様生みの苦しみにのたうちまわったようで、おかげでさまざまなエピソードに事欠かない。まず、当時の新東宝のスタジオのあった場所が線路のすぐ近くで、音声を同時に録音している都合昼間は仕事にならず、主に深夜に撮影を敢行した。それでも電車がたまに通ると撮影を中断しなければならなかった。

 次に戦後しばらくスランプが続いた溝口はこの作品に賭ける意気込みにはもの凄いものがあったらしい。ところがコンテがなかなか決まらない。すなわち大変な手間をかけて建てさせたセットを見て当日になってあっちに動かせ、こっちに動かせと無理難題をいいたててばかりだから、ついにチーフ助監督がブチ切れて辞表を叩きつけた(ちなみにこの助監督はこのいきさつを文章にまとめて雑誌に発表した)。さらに一番の被害者の美術の水谷浩にも三行半を突きつけられる。そして水谷は54年の「噂の女」で復帰するまで溝口とは縁を切ってしまう。

 と、すごいエピソードの連発でそれだけで伝説の映画にもなっている。これで愚作または凡作だったらシャレにならないのだが、とんでもない傑作にしあげているのがさすがは溝口監督である。とにかく田中絹代が素晴らしい。彼女から最高の演技を引き出している。ジャック・リヴェットがこのあとアンナ・カリーナ主演で本作のリメークともいえる「修道女」を作ったが、こちらの圧勝でしょう。いろんな意味で今じゃ絶対にこんな映画作れません。必見です。 

凄まじい映画。体力が要ります。4
 「これでもか」というくらい、救いようのないエピソードをぶつけてくる脚本。そして、溝口の女優・田中絹代に対するサディスティックなまでの執念と、それを演技で互角に受け止めてみせた田中の女優魂が凄まじい。

 映像美という点では「雨月物語」「山椒太夫」等、他の溝口作品の方が僕は印象に残ってるが、それでもその辺の映画とは全く異次元のカメラと演出の冴えが味わえる。

 色んな意味でヘビーな映画なので、見るのにエネルギーを使うところが1点減点の理由です。ここまで主人公を痛めつけると、逆にフェミニズム的メッセージを無理やり読み取ることも一見可能で、実際そういうレビューを読んだことが僕はあります。でも、やっぱりそういう後付の小理屈なんか全く寄せ付けない、素直に悲劇としての美的強度がある映画なのだと思う。脅威の映画。

江戸時代に撮ったのか!と思える映像が素敵です。4
井原西鶴の好色一代女が原作で、ヴェネツィア国際映画祭国際賞、BBC「21世紀に残したい映画100本」に選出されています。黒澤監督が「羅生門」で賞を取ったのに触発され、製作したそうですが、完璧主義故に製作陣とも大変なバトルがあったそうで、そのかいあっての栄誉でしょうね。まるで江戸時代に撮ったのか!と思える映像がとにかく素敵です。凄いです。セットも美術もライティングもカメラワークも江戸時代です。ストーリーはこんな不幸なことがあっていいのか!というような悪循環ストーリーで、主人公のお春が可哀想すぎます。封権男性社会だからでしょうけれど、、。美しすぎて純愛に走ってしまったがために、どんどんと身を崩して行ってしまう、、そして、老いて行ってしまう切ない物語です。最後に殿様になった子供から一緒に暮らすことを提案されるけれど、身を持ち崩しすぎて、それもかなわぬものとなってしまう。。。ああ、可哀想。お春が花魁になって、越後から来た偽金持ちに、金を渡そうとしてお春に断られるシーン、金をばらまくシーンは、おそらく「千と千尋の神隠し」にも影響を与えていると思います。そして、余談ですがものすごく若く柔らかく癖のない三船敏郎が出てます。