鐘 (1977年) (集英社文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #421688 / 本
- 発売日: 1977-07
- 形式: 古書
- 版型: 文庫
- 423 ページ
エディターレビュー
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カスタマーレビュー
苦悩と煩悩でキレる人たち!
こんな官能小説を読むのは谷崎潤一郎以来だなぁ、マードックってエッチだったんだ、と前半はドキドキしながら読んだ。前半は威圧的な夫から自由になりたいと家出するドーラが夫に元に帰っていくまでの箇所。戻っていく先は尼僧たちが住む修道院に隣接し、浮世から離れて清い生活をしようと集団生活している人たちが住むImber Court。だんなのポールがここにある古文書の研究をしているので一時的に住んでいるというわけ。マードック作品は登場人物のカラフルさが冴えるが、「鐘」は大胆な言動、行動および思考でこわすぎ、おもしろすぎという人物が何人も出てくるあたりが気に入った。アル中のニックなんて発言がもう挑発的だのなんのって。困ったちゃんのニックは隔離されているけれどそういうニックを隔離してしまうジェームスやこの宗教団体はやはり偽善者だ。尼僧になろうとしているニックの双子のキャサリーンも、神に仕えたい清らかさで男どもに大人気だがすごい悩みを抱えているがために最後には大胆な行動にでる。ドーラに加えもう一人の主人公であるマイケルも、自分はひょっとしてゲイかと悩みまくるトビーも苦悩、煩悩があまりにも大きいために大胆な策略の一味に加わってしまうし。文学作品の中で最高ともいえるブラック・ユーモアはトビーくんがブランコにのる羽目になるとこ。ドーラの恋人のノエルもものわかりのいい役回りはごめんだよってやりたいことしだすし。
もう苦悩と煩悩に耐えられないとキレてしまう人たちが続出、その顛末はうまくおさまったり、どうしようもない悲劇だったり。やっぱ人間、禁欲が過ぎるのはよくないよ(笑)。まあ禁欲があるから官能度も増すわけだが。




