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喜びも悲しみも幾歳月 [DVD]

喜びも悲しみも幾歳月 [DVD]
監督: 木下惠介

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  • Amazon.co.jp ランキング: #38124 / DVD
  • 発売日: 2006-06-24
  • アスペクト比: 1.33:1
  • ディスク枚数: 1
  • 形式: Color, Dolby
  • オリジナル言語: 日本語
  • 実行時間: 160 分

エディターレビュー

内容(「キネマ旬報社」データベースより)
松竹が誇る天才監督・木下惠介監督が、日本縦断ロケを敢行。高峰秀子と佐田啓二の主演により、同名の主題歌と共に大ヒットを記録した名作。灯台守一家の25年にわたる波乱に満ちた生活と愛情を、繊細かつ力強いタッチで描いた壮大なる年代記。

内容(「Oricon」データベースより)
灯台守の夫と連れ添う妻の半生を描いた作品。なくてはならない大切なものを教えてくれる、心温まる作品。


カスタマーレビュー

澪標(身を尽くし)の心を伝える貴重な作品5
 つい先ごろ、女島に残されていた日本最後の有人灯台がついに無人化されましたが、かつての灯台はそこで生活しながら灯りを守る灯台職員たちの不屈の努力によって保たれてきました。灯台は往々にして辺鄙な岬の突端や崖の上、無人島などに位置していますので、職員の労働は勿論のこと、そこで生活を共にした家族の苦労は並大抵のものではなかったでしょう。
 かつて日本では河川や沿岸に立てられた航路標識のことを澪標(みおつくし)と呼びましたが、この語はよく「身を尽くし」と掛けられて、和歌にも詠まれました。灯台は現代の澪漂ですが、灯台を守ってきた職員と家族の人生は、正に「身を尽くし」という形容がふさわしいものだったのではないかと思います。
 この作品は戦前から戦後にかけて日本各地の灯台を転々としながら働いてきた灯台職員の人生を描いたもので、その仕事にかける情熱と家族や同僚たちとの絆に胸を打たれます。一見単調で淡々としているように見える労働と生活の中にこそある、人生の奥深さと豊かな愛情を感じさせてくれる名作です。

昔の映画は実にすばらしい5
現代の映画からすると、テンポはスローだが、そこが良いのかもしれない。
考える時間もなく次に進んでしまう今の映画スタイルはどうかな? と考えてしまう。
今の世情にこの様な家族の愛、隣りの人への愛が必要なのではないか。

「喜びも悲しみも幾歳月」、「明日に架ける橋」、難破した水夫の話5
 芸術家は弱いものの味方だったはずなんだ、というのは、太宰の言葉だが、〈弱いものの味方〉の元祖は、イエス・キリストである。イエスは言った。私は、正しい人を招きに来たのではない、罪人を招きに来たのだ。また、言った。丈夫なものに医者はいらない、私は病人のために来たのだ。映画や文学を受け入れる人も、また、同じだと思う。自分の生き方に迷いのない人、自分を「正しい」と信じて疑わない人、自分の欠点に悩まない人にとって、文学や映画は、必要ないのだと私は思う。かく言う私は、映画には全くと言っていいほど興味がなく、文学に関しては、太宰のほかはほとんど読んでいない。
 私にとって本作「喜びも悲しみも幾歳月」とサイモン&ガーファンクル「明日に架ける橋」と、太宰治が繰り返し語った、難破した水夫の話とは三つながら同義語である。「喜びも悲しみも幾歳月」では、主人公の燈台守が、大嵐の中、荒れ狂う波と闘いながら、命がけで燈台の灯を守る感動的な場面がある。燈台の灯を守ることは、船乗りの命を守ることである。燈台守の行為は、美しい。燈台守は、かくあるべきである。「明日に架ける橋」では、荒れ狂う波にかける橋のように、この身を横たえよう、という自己犠牲の美しい歌詞がある。難破した水夫の話では、燈台守一家の幸福なひとときを守るために、難破した水夫が命を落としてしまう。太宰は、難破した水夫のほうにスポットライトをあてたが、これは、太宰のミス・リーディングではないか(ちなみに堀部功夫氏は、太宰が探偵小説を好んだことを指摘している)。実は燈台守の行為にこそ、スポットライトをあてるべきではないのか。燈台守はその日、燈台に灯をともし忘れた。だから、水夫は難破し、命を落としてしまったのではないか。木下惠介さんは、太宰の難破した水夫の話を読み、私と同じように燈台守の行為を読み取り、燈台守の、あるべき姿を本作「喜びも悲しみも幾歳月」に定着させたのではないか。そんな気がする。