商品の詳細
晩春 [DVD]

晩春 [DVD]
監督: 小津安二郎

価格:

この商品は、このストアからは購入できません。
クリックしてAmazonでの購入オプションを見る


6 新品/中古商品価格 ¥ 1,600

おすすめ度:

商品の詳細

  • Amazon.co.jp ランキング: #74427 / DVD
  • 発売日: 2005-08-27
  • アスペクト比: 1.33:1
  • ディスク枚数: 1
  • 形式: Black & White, Dolby, DTS Stereo
  • 字幕: 日本語
  • 実行時間: 108 分

エディターレビュー

Amazon.co.jp
   戦後の小津安二郎監督作品のスタイルを形作った意味で、最初の記念碑的意味合いを持つ作品。北鎌倉に住む大学教授(笠智衆)が、婚期を逃しかけているひとり娘(原節子)を、寂しさをこらえて嫁に出すまでの物語。
   特にドラマティックなエピソードが羅列されるわけではなく、淡々とした静けさの中から日本的侘び寂びの奥深い精神美学を通した人間讃歌が、家庭劇として見事に描出され、日本人離れした美しさの原節子がその世界観に溶け込むことで、また新たな美が醸し出されていく。嫁ぐ前の夜、親娘が語らい共に枕を並べるシーンは、今や世界映画史的名シーン。以後、彼女は小津作品を象徴する存在となった。キネマ旬報ベスト・テン第1位。(的田也寸志)

内容(「キネマ旬報社」データベースより)
世界中の名監督に影響を与えた小津安二郎監督が独自のスタイルとテーマを確立した家族劇。婚期を逃しかけている娘とその父親の平凡な日常をけれん味を排した演出で描く。のちに小津作品の顔となる原節子の初出演作であり、国内数々の女優賞を受賞した。

内容(「Oricon」データベースより)
日本映画界の巨匠・小津安二郎が贈る、父娘の愛情を描いた作品。母を亡くし父の面倒を見て婚期を逃しかけている娘に、父は必死に結婚を勧めるが…。


カスタマーレビュー

小津作品の金字塔5
 小津作品の系譜には、この「晩春」以前と「晩春」以後がある、と言っても過言ではない、昭和24年製作の金字塔。そしてこれ以降の作品の多くに「変奏曲」として奏でられるさまざまなパターンを確立する。

そのパターンとは、
1.鎌倉または東京山の手の「中の上」の人々が主人公になり、生活苦にあえぐ人々は主人公にはならなくなる。
2.適齢期を迎えても嫁に行かない娘をかかえる家族の悩みが重要なモチーフとなる。
3.原節子を初めて起用。結果は大成功。以後小津組の常連となる。
4.笠智衆の「上品なフケ役」が確立する。
5.文学座のエース、杉村春子が初登場して円熟の演技を見せ、以後新劇系の芸達者たちが次々と登場する(中村伸郎、東山千栄子、東野英治郎etc)。
6.それと同時にそれまで小津組の常連だった、吉川満子、飯田蝶子、坂本武といったひとたち は出演しなくなる。

といったところです。ちなみに小津監督が原節子を見初めたのが、山中貞雄の「河内山宗俊」だそうですから、小津作品に出演にこぎつけるまで戦争をはさんで10年余り。この作品での彼女の輝くばかりの美しさを見れば、待った甲斐はあるというものです。

偏った見方?5
ボク自身が凡人だからこそ普通でないものに憧れるのか、はたまた普段はストレートを装いながらも
自身の奥底に隠した倒錯性が共鳴するのか(笑)、“フィクションにおける倒錯”を見るのが好きである。
“淡々”や“静”と表現されることの多い小津作品だが、本作の抑えられた激情にはもの凄く倒錯したものを感じる。
それは娘(原節子)の、実父(笠智衆)への思慕や嫉妬の感情だからだ。
と言っても、その感情が一線を越えたり、あられもなく表現されることは、もちろんない。
だが、その炎は静かに揺れ、ときには激しく燃える。
そんなオンナ(ここでは女性とは書きたくない!)を演じる原節子は、軽やかに、淑やかに、そして妖しく輝いている。
小津監督は素晴らしい作品をたくさん残しているが、静かに激しい本作が一番好きである。

拾ったがま口は交番に届けましょう!5
昭和24年(1949)作品、白黒映画、

現在では小津の代名詞的な素材であり後に繰り返し作品化される「嫁ぎ遅れそうな娘と家族」物語の第1作、資料によればこの年の松竹映画44本のなかで配給収入第9位、松竹の年間配給収入1位となった作品もある小津にしては中ヒットだったらしい、もっとも翌年の映画賞は軒並み受賞したことを忘れてはならない、東宝・大映などの作品を合計すれば本作以上にヒットした映画が数十本存在したことになり少々驚いてしまうのは評者ひとりではないだろう、

製作時、小津は46歳、すでに監督歴は20年を超える大ベテランであった、
再見すると、小津映画=静かな映画という定着した図式を裏切るような意外なほどにエネルギッシュな場面が多いことに気付かされる、とりわけ注目すべきは原節子の迫力である、劇中盤、父の再婚話がもちあがってから自身の見合いが済むまでの原の鬼気迫る迫力は一種のホラー映画の域にあるとおもう、昭和20年代の30才前の娘(現在であれば当然30代に該当しよう)の過剰な父親への執着を考慮すればなおさら恐ろしさが増す、

ジョージ・ルーカスが小津を「スローガイは嫌い」と評したと言うが、ルーカスが慕う黒澤明はアクション映画の演出にかけては世界一としても、小津が本作の原節子で成しえた演技者個人の迫力をフィルムに写し取るようなことを黒澤は唯の1シーンも撮影していないことは指摘しておかねばならない、同じく原の代表作である黒澤作品「白痴」での演技と本作を比較することを多くの映画ファンに奨めたい、