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ラヴェル:ピアノ協奏曲

ラヴェル:ピアノ協奏曲
フランソワ(サンソン)

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おすすめ度:

曲目リスト

  1. ピアノ協奏曲ト長調
  2. 左手のためのピアノ協奏曲

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  • Amazon.co.jp ランキング: #12736 / ミュージック
  • 発売日: 2004-12-08
  • ディスク枚数: 1
  • 実行時間: 38 分

エディターレビュー

内容(「CDジャーナル」データベースより)
両曲とも、最高の名演と推す人が後を立たない、歴史に残る名盤のひとつ。フランソワの残した録音中でも稀有な名演。天才のなんたるかを証明している。クリュイタンスが、感興に富んだ、精妙な音楽を創出している。


カスタマーレビュー

両手も左手も決定盤!5
ジャズマンはよく「クラシックの演奏家はスウィングできない」と口にしますが、これは特に古い世代においては多くの場合事実です。実際グルダはジャズが自然に演奏できる様になるまで何年もかかったと言っていますが、そのグルダのベートーヴェンの最大の魅力が生きたリズムにある事は、クラシックにおいてもリズムの処理がいかに大切かを教えてくれます。

しかし、若い頃からナイトクラブに入りびたりジャズに親しんでいたフランソワは、ラヴェルのコンチェルトに必要なリズム感を溢れるほどに備えた非常にまれなピアニストだったのです。速いパッセージにおけるノリは軽快そのもの。おまけにラヴェルを振らせれば無敵のクリュイタンスとはまさに理想のマリアージュ。エスプリ満載、ピアノ・オケともに全てにおいてそのセンスの良さは際立っています。

ト長調のコンチェルトは、まるでおもちゃ箱をのぞき見る様にワクワクする楽しい曲ですが、私は「左手」の方も劣らず大好きです。左手一本とは信じられないほど豊かなピアノの響きも驚きですが(ラヴェルの魔術ですね)、フランソワのソロにおける繊細な歌にはいつ聴いてもしびれてしまいます。

なおフランソワは演奏にムラのあるピアニストとして知られていて、故園田高弘氏(フランソワと同じくマルグリット・ロンに師事した事がある)も「七割はちゃらんぽらんだが三割は神業とも言える様な驚くべき演奏をする」とのコメントを残しています。

もちろんこの録音は「神業」のほうですよ。それもとびっきりの。

クラシックの範疇を超えた名演5
私は特にフランソワのファンではないのだが、このディスクに収録されているピアノ協奏曲ト長調だけは本当に格別である。もとよりこの曲は当時の流行に則りジャズ風に作曲されたものだが、フランソワは本物のジャズピアニストも真っ青な自由奔放な歌いっぷりを見せてくれる。クラシック音楽で、しかもスタジオ録音において、これほど熱い演奏を耳にすることは滅多にできない。

第1楽章冒頭からフランソワの悪魔的な速度とリズム感は切れすぎるナイフのように冴え渡る。手に汗握るスリルがたゆむことなく持続する充実した嵐のようなひと時を味わえる。

ラヴェル随一のシンプルな旋律美に彩られた第2楽章も侮れない。単純な和音の刻みの上に牧歌的なメロディが流れる長いソロも、フランソワならではの絶妙な「間」が聞く者を否応無しに痺れさせる。弦の音が柔らかくピアノの上にかぶさる瞬間の美しさも筆舌に尽くし難く、これはクリュイタンス一流の色彩感の成せる業というべきか、正にナイスアシストである。その後ピアノが伴奏に移ってから奏でる流れるようなアルペジオも実に甘美で素敵だ。

そして一気呵成に結末へとなだれ込むサービス精神たっぷりの第3楽章。第1楽章の熱いノリが再現されたような音楽で、ピアノとオケの丁々発止がなんとも言えず楽しい。フランソワの技術とノリは言うまでもないが、パリ管弦楽団の誇る木管パートも至るところでキラリと光るいい音を出している。まさに指揮者・ソリスト・オケの三者が一個の弾丸となって突き進むような快演。余りに異様なその勢いは、クラシックの範疇を超えたエネルギーを感じさせる。

空前絶後の名演5
何という演奏であろうか。私は長くアルゲリッチ/アバドの名演を聴き親しんでおり、その演奏の価値は揺るぎないものと思っているが、このフランソワは別格である。ピアノとオケの交錯、ジャズっぽい即興性に満ちた響きとテンポなど、この曲の持つファンタジックな面が随所に感じられ、惹き込まれてしまう。難しげな言いかたは止めよう。要するにノリノリなのであり、聴き手はワクワクしどおしなのである。Ⅰ楽章の最後などをあんな風にキメられると、ファンはイチコロですよ。ほんとに。
この演奏は、恐らく最初に聴かないほうが良い。冒頭にも述べたように、この曲は名演が数々ある。にもかかわらず、最初にフランソワを聞いてしまうと、他がつまらなく思えてしまう怖れがあるからである。多少大げさかもしれないが、それほどの価値と特徴のある演奏である。