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銀河鉄道と星の王子―二つのファンタジーの、接点

銀河鉄道と星の王子―二つのファンタジーの、接点
By 高波 秋

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  • Amazon.co.jp ランキング: #742475 / 本
  • 発売日: 2006-12
  • 版型: 単行本
  • 208 ページ

エディターレビュー

内容(「MARC」データベースより)
作品に込められた、宮沢賢治とサン・テグジュペリの心の経緯やメッセージを発掘。さらに、2つのファンタジーの接点を探る。文化と宗教と人生の関わりを、ファンタジーと魔性との関連で考えさせてくれる、ユニークな一冊。


カスタマーレビュー

すべてを忘れる至福の世界5
 両作品は、言わずとも知られたファンタジー、東西を代表する名作童話。本書ではそれぞれの精髄のところを分析して余すところがない。他の人があまりしたことのない、両者の相通うところの接点を捉えて、対比している。
 作者サンテクスと賢治はそれぞれの理想に迫ってゆく、二人の心の中ではばらばらになったbonheur(幸福)の断片ではなく、すべてが、宇宙の全体を映す断片、全体が発する光に輝く断片となっていたと推測される。星の王子プランス(若さま)は、彼の一本のバラに、サンテクスは、プランスに、そけぞれの心を集中する。すると、プランス、サンテクスのvie(生)は愛となって燃え上がる。相手のために受け容れるのだから、世界と同じ大きさに広がる賢治の「無私」の心に相通うものということになる。
 作者と読者は、情念を通して、ファンタジーを共有している。作品を読み返しては、その名のさまざまな場面を再生し、追体験する。われわれ読者は、作者と一緒に自分独自の創造をしているとも言えようか。「ファンタジーとは、まるで、色あざやかな花弁に芳香をつつんで、読者を、その中に閉じ込めようとする花のようなもの」と詩的表現しているのが印象的である。これらの作品世界に浸っているとき、われわれは至福のひとときを過ごすことができる。