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ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)

ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)
By C.K.プラハラード

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  • Amazon.co.jp ランキング: #4179 / 本
  • 発売日: 2005-09-01
  • 版型: 単行本
  • 496 ページ

エディターレビュー

出版社 / 著者からの内容紹介
■「ウォートン経営戦略シリーズ」第1弾、登場!

本書は、2004年のAmazon.com編集者投票によって「全米No.1ビジネス書」に選出されたほか、エコノミスト誌によって2004年のベスト書籍25冊の一つに選出されるなど、高い評価を獲得。

「読まずにはいられない本だ。世界が等しく繁栄するには、我々がビジネスのやり方を変革しなければならない」
---マイクロソフト社・会長兼チーフソフトウェアアーキテクト ビル・ゲイツ

「新興市場について、斬新なアイデアをもとめているのなら、もうほかを探す必要はない。これがその答えだ」
---オルブライト元米国国務長官


■「ウォートン経営戦略シリーズ」について

ペンシルバニア大学ウォートン・スクールは、1881年に設立された全米初のビジネススクールであり、教育・研究活動においてもトップクラスのビジネススクールと評価されている名門校。毎年、多数のビジネス・リーダーを世界に輩出しており、日本では小林陽太郎氏(富士ゼロックス会長)などが卒業生として知られています。

本シリーズは、ウォートンスクールの上席教授陣が選んだ世界第一級のビジネス著作物の数々から、日本のビジネスパーソンのために厳選した新しいビジネス書のシリーズ。その基準は、タイムリーかつ斬新、コンセプトが明瞭で、実行可能であること。新しいビジネスを切り拓いていくための、ポストMBAの実践書となります。

内容(「BOOK」データベースより)
アマゾン・ドットコムが選んだ2004年全米No.1ビジネス書。インド、南米、中国、アフリカ。動き出す50億人市場!構想10年『コア・コンピタンス経営』のC.K.プラハラードが贈る最新刊。

内容(「MARC」データベースより)
世界で最も貧しい国の人々に対して、適切なマーケティングと商品・サービスの提供を行うことで、これまで見過ごされてきた成長市場から莫大な利益を上げ、彼らの生活レベルを向上させることができると示す。


カスタマーレビュー

久しぶりに骨太な本5
教科書的なMBA本に飽きているヒトにはお薦めです。

貧困問題に対して、ホワイトバンドなんかと対照的に、
「変に慈善ぶらずに、先入観を捨てて全うなビジネスをやれば解決できる」
というのが斬新でした。
基本的には国際的に資金力がある大企業が対象になってますが
今まで相手にしなかった人たちへの常識をくつがえすという点では、
いろいろな意味で大企業じゃなくても参考になります。
著者のクセとして、文章がちょっとくどい感じはしますが。

付属CDのビデオは英語ですが、
WindowsでWMPの最新版なら、日本語の字幕付きでみれますよ。
(巻末に説明あり。WMPでこんなことができるとは知らなかった。。)

常識をくつがえす5
470ページ+CD付の読み応えある一冊。(CDは英語のナレーションまたは字幕のみで、日本語ではありません。)

世界における所得階層を構成する経済ピラミッド。その底辺に位置するのがBOP(ボトム・オブ・ザ・ピラミッド)。そこには40億人以上もの人が位置しています。その人々を、『顧客』としてとらえることが本書のテーマです。

前半部分で、BOP市場相手に成功する原則を説き、後半部分では、12の実企業(うち3つはCD収録のみ)のケーススタディを行っています。

ポイントは、
1.BOPの市場特性をよく理解する
2.イノベーションを起こす
3.貧困層が自ら選択し、自尊心を養う機会を創り出す
こと。

1については、今までの常識を疑ってみることが必要です。著者いわく、BOP市場の人々には潜在的購買力があり、ブランド志向もあるとのこと。

2については、規模の拡大を前提にする、求められる機能を一から構築する、など、イノベーションの12の原則を説明しています。

3が重要な点で、著者の主張が単なる市場原理崇拝ではない点に共感できます。また、開発援助による弊害も克服できます。

常識を疑い、マーケットを見つけ、特性・ニーズを調べつくし、『顧客』とWin-Winの関係を築いて行く点は、BOP市場以外にもあてはまることです。随所にいろいろ参考になる記述があり、多くの気付きを与えてくれる内容でした。一読の価値ありです。

私利の追求が世界の貧困撲滅に貢献するには4
発展途上国で貧困層相手にビジネスする方法についての本。途上国の貧困層は所得が少ない。また先進国で売られているような高機能の商品への関心がない。したがって、貧困層向けのビジネスは利益を生みにくく、成功しない。貧困層は福祉の対象であって、ビジネスの対象ではない・・・。

本書は上のような先入観に対して批判を加える。つまり、途上国の貧困層向けのビジネスは、先進国の大衆向けのビジネスとはやり方が異なる。そのやり方さえ押さえられれば、成功することもできるのである、と。そのやり方を多くの事例研究から引き出してくる。結論は最初の200ページ弱にまとめられている。それ以降は事例の詳細な提示である。したがって、冒頭の200ページだけを読んで論点をつかむという読み方もできる。

だが、著者の狙いは単に貧困層でビジネスをして利益を上げることにあるのではない。著者は、私利を追求する資本主義的企業にも、貧困の解決に向けてできることがあるのではないか、と問うている。貧困層を資本主義的に搾取する方法ではないのである。企業は私利を追求するのだが、それが(神の見えざる手によらず)貧困の解決に寄与することができる。それが著者の主張である。

したがって重視されているのは、貧困層の人間が自主的になることである。企業家精神、イノベーションを貧困層にもたらすことである。例えば、農村地域にコミュニティを作らせ、地域からリーダーを選んで販売網に組み込む。こうして単に商品を売りつけるのではなく、雇用を創出し、ノウハウを付与する。著者によれば、このような試みが貧困層に自主的に考える機会を与える。そしてそれは地域の経済の改善へと向かっていくのである。

もちろん、すべての途上国でこのようなことが可能であるわけではない。何よりも、企業が安全に活動できるような治安やインフラが必要である。それが欠けている地域−−例えばソマリア、コンゴ、ハイチ、パレスチナなどだろうかーーでは著者のアプローチが不可能であることは、著者も認めている。

一見、企業にはこんなリスクを取る必要があるのかと思ってしまう。途上国の貧困層向けビジネスは困難な試みである。いくらそれが貧困の改善に寄与すると言われても、大きなリスクであることに変わりない。しかしここには思いがけぬリターンがあるのだ。途上国の貧困層は、「製品やプロセスだけでなく、ビジネスモデルそのもののイノベーションを起こす源泉にもなる」(p.100)のである。