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NGOとは何か―現場からの声

NGOとは何か―現場からの声
By 伊勢崎 賢治

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  • Amazon.co.jp ランキング: #290838 / 本
  • 発売日: 1997-10
  • 版型: 単行本
  • 300 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
アフリカの開発援助現場から届いた市民活動(NGO,NPO)への初のラディカルな問題提起。“善意”を“本物の成果”に!ドナー(寄付者)、援助団体関係者必読の“援助改造論”。

内容(「MARC」データベースより)
NGOの国際援助は本当に成果を上げているのか。国際NGOのスタッフとしてアフリカに10年滞在していた著者が、現場の具体的な状況の中から編み出したラディカルな提言をする。〈ソフトカバー〉


カスタマーレビュー

批判的思考の良いお手本5
  「人道的ファシスト」、「援助センチメンタリズム」など著者は言葉巧みに援助業界の「常識」に疑問を投げかける。私はいくつかのNGOの会員でもあり、援助業界の議論には慣れているせいもあって、援助業界の「常識」を身につけてしまっていたが、本書はこうした「常識」の危うさを見事に明らかにしてくれる。本書を通じて、途上国開発とは何か、援助とは何か、そしてNGOとは何かについてより本質的に考えることが出来るのではないか。誤解をして欲しくないのは、本書はNGOの批判も多く行っているが、それらはNGOの建設的発展を願ってこそのことであるということだ。当事者にとっては耳の痛い話もあるだろうが、より多くの援助関係者に読んで頂ければと思う。
  最後に本書と併せて「第三世界の農村開発」(ロバート・チェンバース)も読まれるとよりいっそう理解が深まるだろう。

国際協力の実態5
海外青年協力隊への応募にあたって、国際協力に関する本を何冊か読んできました。が、しかし、この本ほど衝撃的なものはなかった。。。
NGOを含め、国際協力に今必要とされているのは、「マネジメント」なんだなと実感できます。最近では非営利組織のマネジメントについての書籍も多数ありますのでそちらもあわせて読んでみると理解が深まると思います。

開発援助NGOへの批判的提言4
 著者はNGO職員として途上国の開発援助プロジェクトに参加した経験から、NGO「業界」を批判する。まず現場の専門家に、権威主義的な独裁傾向が生じやすいこと。また、被援助者や寄付者が知るべき情報を与えないことによって、精神的植民地化ともいえる象牙の塔を構築しがちなこと。さらに合理的説明ではなくもっぱら感情に訴える運営手法が、幻想の正義を宣伝しがちなこと。著者によればNGO業界とは、先進国の資本主義経済から、善意に見せかけたあぶく銭を吸い上げ、途上国におけるODAのターゲットよりちょっと下の層(草の根)に落とす、それだけのものだ。

 そして「開発」とは、広範囲にわたる人々の生活水準を恒常的に改善することで、「改善」とは、人道主義的な意味ではなく、現実的な目に見える指標で測られるべきものだと述べる。それゆえ、開発とは集団に対する投資であり、開発事業はそのターゲットの生活水準を向上させなければ意味がなく、ターゲット以外の人々との顕著な差を出す必要があると続け、この意味において、開発は貧富の差を拡大しながら進むものだと認める。

 またNGO運営のポイントは、デレゲーション(責任譲渡とその管理)とチームワークにあると述べ、有能な現地スタッフにデレゲーションできれば、今度は彼らによってプロジェクトの対象である住民にデレゲーションがなされていくとする。それゆえ、エンパワーメント・住民主導の援助は、NGO自身の経営手法の効率化なしには不可能だと批判的に提言していく。