定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行 (社会科学の冒険2期)
|
| 価格: |
おすすめ度:
商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #45108 / 本
- 発売日: 2007-07
- 版型: 単行本
- 396 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
国民はイメージとして心の中に想像されたものである。/国民は限られたものとして、また主権的なものとして想像される。/そして、たとえ現実には不平等と搾取があるにせよ、国民は常に水平的な深い同志愛として心に思い描かれる。そして、この限られた想像力の産物のために、過去二世紀にわたり数千、数百万の人々が、殺し合い、あるいはみずからすすんで死んでいったのである。―ナショナリズム研究の今や新古典。増補版(1991年)にさらに書き下し新稿「旅と交通」を加えた待望のNew Edition(2006年)。翻訳完成。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
アンダーソン,ベネディクト
1936年、昆明に生まれる。1957年、ケンブリッジ大学卒業(古典)。1967年コーネル大学ph.D.、コーネル大学教授(政治学・アジア研究)をへて、現在名誉教授
白石 隆
東京大学教養学部卒、コーネル大学Ph.D.コーネル大学教授(歴史・アジア研究)京都大学教授をへて、現在、政策研究大学院大学教授・副学長。著書にAn Age in Motion(Cornell University Press,大平賞受賞)、『インドネシア』(リブロポート、サントリー学芸賞受賞)、『海の帝国』(中公新書、第1回読売・吉野作造賞受賞)、ほか多数
白石 さや
国際基督教大学教養学部卒、コーネル大学Ph.D.(人類学・アジア研究)。京都文教大学教授(文化人類学)をへて、現在、東京大学教授(教育学研究科)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
出版業者がナショナリズムを生んだ
本書によれば、国民・民族(ネーション)とはイメージとして心の中に描かれる「想像の共同体」だ。それは、同じ共同体に属するが、一度も会ったことがない人々と自分との関係を、血縁関係や主従関係などの具体的な人と人とのつながりの網の目として想像する、近代以前の共同体や王国と違い、マスメディアを媒介にして、自分と明確な境界を持つネーション全体とが、無媒介に結びつくものとして想像することが特徴だという。
著者によればこのネーションを生み出した主体は出版業者だったという。出版物がコミュニケーションの場を提供し、言葉を同じくする数十・数百万の限定された人々がそこに所属するという共通認識が生まれたこと。つまり、人間の宿命である言語的多様性と、資本主義と印刷技術の結合(出版資本主義)によって、新たな「想像の共同体」としてのネーションが誕生し、たとえ現実には不平等や搾取があるとしても、ネーションは水平的な深い同胞愛を伴う共同体として、人々の心に思い描かれる。これがナショナリズムだ。そしてその結果、過去2世紀にわたって数千万の人々が、この想像の共同体への同胞愛のために殺しあい、あるいは自ら命を捧げたのだというのだ。
また本版には、英米での本書出版以降、20年以上にわたって多くの国々で翻訳・出版されてきた経緯と、その社会的意味について著者自信が考察する、「旅と交通」と題する新たな章が追加され、本書がナショナリズム研究における教科書的な著作とみなされていることがよくわかった。
無名戦士の墓
本書、冒頭の「無名戦士の墓と碑、これほど近代文化としてのナショナリズムを見事に表象するものはない。」(P32)という記述は全く同感いたしました。パリのエトワール凱旋門で見た無名戦士の墓と碑に、私は何となく疑問を抱いていましたが、この一文で納得しました。私の兄は1945年3月に沖縄のアメリカ戦艦に自爆した特攻隊飛行士でしたが、遺骨箱にはたった一枚の紙切れに死者の名と死亡年月日とが書かれてあるのみの空箱でした。「無名戦士の墓と碑」は、国家の欺瞞性を暴く明晰な論考です。
ナショナリズムの自覚的構築性
言わずと知れた現代の古典。
国民及び国民意識は、自然的・生得的に存在しているものではなく、自覚的に構築されたものである。
それが構築されるメカニズムを、歴史的手法で追ったのが本書である。
注意してほしいのは、構築的だから国民意識は批判されるべき、というのは短絡的という点である。
こういう点はナショナリティについてなどを参照していただきたい。
あと、メカニズムを追っているのだが、なんか内容が羅列的でいささか退屈であった。
書き方の工夫次第で非常に面白くなる内容名だけに残念。





