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ポケットは80年代がいっぱい

ポケットは80年代がいっぱい
By 香山リカ

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  • 発売日: 2008-02-28
  • 版型: 単行本
  • 223 ページ

エディターレビュー

内容紹介
サブカルチャーの生き証人・香山リカが描く、
オシャレ・キュート・アヴァンギャルドな80年代の日々

伝説の雑誌「HEAVEN」「遊」はじめ、
貴重な雑誌、レコードの写真も収録。

1981年、サブカルチャー勃興期の渋谷。伝説のカルト雑誌『HEAVEN』の編集部が、香山リカの出発点だった。そこは祖父江慎、町田町蔵、巻上公一、戸川純、浅田彰らが集い、最先端のカルチャー情報が飛び交う、ちょっと危険な香りが漂う文化サロン。その過激で濃密な交流の日々とは?

「新人類」「ニューアカデミズム」「ニューウェーブ」「テクノ」「スキゾキッズ」など数々のキーワードを生み、多くの才能を生み出した80年代サブカルチャーの現場を描く、オシャレ・キュート・アヴァンギャルドな80年代クロニクル。

「ニューアカデミズムの旗手」中沢新一と香山リカとの対談『「ニューアカ」と「新人類」の頃』も合わせて収録。

内容(「BOOK」データベースより)
一九八一年、サブカルチャー勃興期の渋谷。伝説の“自販機雑誌”『HEAVEN』の編集長が、香山リカの出発点だった。「新人類」「ニューアカデミズム」「テクノ」「ニューウェーブ」「スキゾキッズ」など、数々のキーワードを生み、多くの才能を排出した八〇年代サブカルチャーの現場を描く、おしゃれ・キュート・アヴァンギャルドな八〇年代クロニクル。「ニューアカデミズムの旗手」中沢新一氏との対談『「ニューアカ」と「新人類」の頃』も合わせて収録。

著者について
●香山リカ●1960年7月1日北海道札幌市生まれ。東京医科大学卒。精神科医、帝塚山学院大学人間文化学部人間学科教授。学生時代より雑誌等に寄稿。その後も臨床経験を生かして、各メディアで社会批評、文化批評、書評など幅広く活躍し、現代人の“心の病”について洞察を続けている。専門は精神病理学だが、テレビゲームなどのサブカルチャーにも関心を持つ。


カスタマーレビュー

いささか雰囲気が違う3
これまでの彼女の文章を念頭においていると、本書はいささか雰囲気が違う。

本書は3部に分かれていて、最初は彼女が20代を生きた80年代を振り返ったエッセイ。
この部分が本書のメインだが、リカちゃんの文章にしては随分とエモーショナルというか感傷的というか。
抑制されてはいるもののそうしたウェットさがにじみ出てくる。
次にニューアカデミズムの旗手(なんてほとんど死語だな)、中沢新一氏との対談。
80年代を語るには外せないこのオカタとリカちゃんのセッションはなかなかのもの。
そして最後に「長めのあとがき」。
ここで本書では初めてリカちゃんらしいロジカルさと明快さ溢れる文章と出会える。
他の「80年代論」をバッサリ。

リカちゃんは1985年のプラザ合意を分水嶺として、その前と後とでは一口に80年代といっても様相/時代感が異なる、というようなことを書いていて回想は主に「プレプラザ」に力点が置かれている。
一方、4歳下の僕なんかが80年代を振り返る時に軸足を置くのは「ポストプラザ」の方で、80年代を語るコンテクストもこのどちらに焦点を合わせるかでその色合いはかなり違うようだ。
でもこのプレとポストが間違いなく連続していることもアタリマエのハナシで、色合いは違っても80年代はやはり懐かしい。
その時代に多感な時期を送った世代にとっては。

これも香山リカの原点か5
香山リカが大学時代に出入りしてたミニコミ誌(みたいな雑誌)の、
ものすごく狭い世界の話を中心に書かれてるのだが、けっして
「一見さん、お断り」っていう感じではない。
あたかも自分が当時の香山リカになって、その世界に入り込んでる
ような臨場感を味わった。
それと同時に自分自身の20代前半のことをいろいろ思い出させて
くれた。
現在、大家扱いされてるあの人が、こんなことやってたんだなー、
とか、この本を読まなかったら一生忘れてたようなその時代の有名
人がポンポコ飛び出してきて、そういうミーハー的な見地からも楽
しめた。
80年代といえば、私にとっては、DCブランドで、空っぽで、ハ
ズカシー時代、というイメージだったが、80年代とは人によって
まったく見てたものが違う、というこの本の言葉がしみた。



「その時代の空気」が垣間見れる5
 1960年生まれの著者が、東京で過ごした1980年代を振返る。学生をしながら取り組んでいた編集作業及び周囲の人々についての懐旧の思いが行間から滲み出てくる。なかなか分からない「その時代の空気」の証言として貴重な書だと思う。
 あとがきで著者は80年代をプラザ合意前後で分け、バブルを享受したプラザ合意後の環境と著者のいたプラザ合意前とを分けている。著者と丁度10年離れている自分自身もその区別に共感。
 私は中高大学前半がほぼ80年代になるが、80年代前半までが広範な範囲の知識欲を若者(どこまでが若者かは分からないが)が持ちえた時代ではなかろうかと思う。現在雑誌休刊が相次いでいるが、日本の雑誌購読層は30代後半以上が大半と聞く。80年代後半から、知識への欲求の断絶が起こっているのかも知れない。