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第二列の男

第二列の男
By 藤沢 周

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  • Amazon.co.jp ランキング: #753633 / 本
  • 発売日: 2005-07
  • 版型: 単行本
  • 179 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
不穏な時代を生きる男たちの肚に燻る倦怠と焦燥。鬱積する不満、不安、怒り、狂気、そしてエロス…。平穏な日常を破壊する、その暴発と暴走。芥川賞作家が剔抉する、疾駆する生と死の欲動。

内容(「MARC」データベースより)
まずは、女に、火をつけてみる-。不穏な時代を生きる男たちの肚に燻る倦怠と焦燥。鬱積する不満、不安、怒り、狂気、そしてエロス…。平穏な日常を破壊するその暴発と暴走。疾駆する生と死の欲動。『すばる』『群像』等掲載。

出版社からのコメント
まずは、女に、火をつけてみる――。
不穏な時代を生きる男たちの肚に燻る倦怠と焦燥。鬱積する不満、不
安、怒り、狂気、そしてエロス……。平穏な日常を破壊する、その暴発
と暴走。芥川賞作家が剔抉する、疾駆する生と死の欲動。


カスタマーレビュー

滴る直前の滴に、地球の重力が溜まる瞬間5
 さまざまな雑誌に掲載した小説を集めた作品集。そのひとつひとつが張りつめた言葉で構成され、そのまま長編小説に展開して行きそうな緊迫感を持っている。とにかくうまい。たとえば寝床の中の男女の会話で進められる「脈拍の間」。濃密な空気と心理がリアルに伝わってくるのだが、ふと気づいて読み返すと、どういうシチュエーションなのか、寝床はベッドなのか布団なのか、あえて書かれていない。すっかり藤沢的言葉の罠に嵌まって、臨場感に浸ってしまうのだ。桜の樹の下の若い女の死体を延々と描写する「蛆」も、この人でなければ書けない。書かない?
 「第二列の男」の主人公は大学を出たばかりの無職の男で、クロード・シモンばりの凄い小説を書く、と意気込み、日雇労働に励んでいる。「粘性率14ポアズ」というタイトルで、書き出しの文章も決まっている。この短編は“あれから二〇年近く経って、物書きをして飯を食うようになったが、未だに、「女に火をつけてみる」から後の文章は完成していない”とやや唐突に結ばれるのだが、巻末の一編「粘性率14ポアズ」はまさにその文章で書き出される。ちょっとシュールなフェティシズム、女の爪、女の眉、脱いだパンプスの底のブランド名の刺繍されたラベル、そして緊迫した透明感のある文章。まさに藤沢周の世界だ。そう言えば長編小説「愛人」の主人公北岡も、女の眉を腕に載せる小説を構想してたよね。
 172頁からの一節は、主人公の脳内の声なのだろうが、藤沢周自身による短い藤沢周論になっている、気がする。“滴る直前の滴”の“一滴には地球の重力が溜まっている”。そう、滴が落ちる瞬間の緊張とエロス。まさにそれ。

いつもの藤沢節が・・・2
苛立つ男がじわじわと苛立っていく…。そんないつもの藤沢節を期待していたのですが、ちょっと物足りなさを感じたのが正直なところ。ただし、コストのかかった文章の味わいは期待通りです。