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量子が変える情報の宇宙

量子が変える情報の宇宙
By ハンス・クリスチャン・フォン=バイヤー

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  • Amazon.co.jp ランキング: #60053 / 本
  • 発売日: 2006-03-23
  • 版型: 単行本
  • 346 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
現代物理学の語り手による、量子物理の情報についての科学読み物です。難しい数式なしで、情報の意味、コンピュータの電子情報としてのビット、量子物理の核となる量子ビットへの変遷を歴史の流れに沿って解き明かします。物理学の歴史と科学者たちのストーリーを、豊富な話題と巧みな文章で展開する科学エッセイです。扱っているテーマは、シャノン理論、シュレーディンガーの猫、キュビット、量子コンピュータ、量子テレポーテーションなど、量子物理に欠かせない話題です。登場する物理学者は、ファインマン、プランク、アインシュタイン、ボルツマン、シュレーディンガー、ザイリンガーなど。

内容(「BOOK」データベースより)
情報ビットは電子ビットから量子ビットへ。量子ビットの奔放な振る舞いの謎を知る。

内容(「MARC」データベースより)
情報という概念は厳密には何ものなのか、という問いを中心に据え、情報という言葉の文学的意味に始まり、情報の科学的定量法、そして物理学の世界における情報の役割について探る。


カスタマーレビュー

リアルとヴァーチャルが溶け合う5
情報の世界はヴァーチュアル、物理の世界はリアルというのが常識なのだが、その二つが実は絡み合っていることを豊富な例と分かりやすい文章で解説した本だ。

実は私も若い頃にそれで悩んだことがある。本書でも初めの方に解説してある、統計熱力学のボルツマンによるエントロピーの定義を習った時である。「エントロピーとは同じ状態を与える微視的な場合の数の対数である」というのが、その定義なのだが、「同じ状態」とは何ぞやが主観的に感じたのだ。それは「同じ状態」とくくる時に失われた情報の対数と思えば、情報量としてのエントロピーとの関係が転がり出して来る。一方、「知らないこと」から「知っていること」への転換が情報であると考えれば、そもそも、主観と関係なしには情報を定義することは出来ない。

かように、物理学の基本法則に情報量の概念が絡んでいるし、情報は担体としての物理から逃れられない。これが、量子力学となると、「シュレディンガーの猫」も物理から出てくる情報の解釈は微妙になる一方、ビットの「0か1」ではないキュビットという概念が量子力学の影響で提唱される等、双方の影響は面白い。

この辺は考えれば考えるほど主観と客観の境目が曖昧になってきて、哲学的な議論もある。良く出来たインターディシプリナリーな書物が面白いという典型の本だ。お薦め。

物理学、生命工学、確率論、量子コンピュータ、そして情報論4
古代から現代に至る、科学史を詳細に記述しつつ、
情報という概念が、量子力学、生物学、遺伝子工学、生命工学、
さらに情報工学、応用数学、はては、量子コンピュータにいたるまで
、歴史上どのように関連してきたか、関連しているか、を
丁寧に記述。

マックス・プランク、シャノン、ウイーナー、アインシュタイン
、シュレジンガー、ボーアなどなど、名だたる高名な学者の名前が、
これでもか、と登場し、かつ、その理論や原理をわかりやすく
解説しているので、とっても楽しいです。

内容は難しいものもありますが、邦訳は読みやすく、知的好奇心を
おおいに刺激されつつ、どんどん読みすすむことができます。
また、各章のそんなに長文でもなく、各テーマや歴史的エピソード
を楽しみながら読むことができます。

圧巻は、ビットと、キュービットが、量子と情報の出会いで
生まれた考えであるところの解説の章。かなり知的に興奮できますよ。

簡にして要を得た情報論5
文学・思想的な観点は除外して、情報の表現としてのビットの成り立ちから今後の方向について概観した、科学史の本です。特に、確率の考え方が近年ベイズ的なものに動きつつあることや、さらには量子の状態の不確実性の説明は秀逸です。これらの概念を示すために、著名なクイズ番組(モンティー・ホール)やゲームを例に取り、直感に訴えた説明を試みています。エピソードも多く、読み物としておもしろいのですが、たぶん本当の研究内容はかなり難しいんだろうなと思いながら、読みました。