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民主化の韓国政治―朴正煕と野党政治家たち1961~1979

民主化の韓国政治―朴正煕と野党政治家たち1961~1979
By 木村 幹

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  • 発売日: 2008-01
  • 版型: 単行本
  • 385 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
野党政治家の挑戦と挫折、そして金泳三・金大中ら新しい世代の登場―歴史的成功事例といわれる韓国の民主化過程の苦難を、朴正煕政権期の徹底的見直しにより描出、民主化の成否を分けた前提条件を指し示し、脱植民地化過程の政治的困難をも捉えた刮目の政治分析。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
木村 幹
1966年大阪府に生まれる。1992年京都大学大学院法学研究科修士課程修了。愛媛大学法文学部助手、講師などをへて、現在、神戸大学大学院国際協力研究科教授、博士(法学、京都大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

毎日新聞 [08/1/27(日) 読書欄(山内昌之氏)
「...政治学の手法で鮮やかに解剖した木村氏の非凡さは特筆に値する。」


カスタマーレビュー

独裁が続いた韓国政治の裏面を鋭く抉る4
朴正煕研究は河信基著「韓国を強国に変えた男 朴正煕」、趙甲済著「朴正煕、最後の一日―韓国の歴史を変えた銃声」が代表的だが、本書は、日本人若手研究者によるものとして注目され、各紙誌書評で取り上げられている。
前二書が朴正煕という特異な人物のビジョン・哲学・人物を描いたのと対照的に、野党指導者3人を通して、いわば裏面から、朴正煕大統領期の第三、第四共和制下での民主化闘争の限界と挫折を鋭く抉る。

金泳三や金大中ら40代の政治家が世代交代の波に乗って野党の指導権を握り、朝鮮戦争の影響で人口の8割を占めた40歳以下の国民の支持を得て朴正煕の強力な対抗者として登場したこと、しかし、自身の地位や面子にこだわってまとまりを欠き、民主化を遅らせたとする点などは新しい問題提起と言え、韓国政治への理解を深める。

だが、朴正煕が、哲学も言葉もなく、剥き出しの暴力のみによって独裁を維持したとするのは、一面的ではないか。
朴が「強小国」「韓国式民主主義」とのビジョンを掲げ、野党候補に論争を挑み、いわゆる開発独裁で「漢江の奇跡」を成し遂げ、慶尚南北道などを中心に国民の一定の支持を受けていたのは、否定できない歴史的事実である。
韓国の民主化は、朴正煕時代から四半世紀の時間を要したが、それを「長すぎた」とし、「民主化安定の典型的失敗事例」とするのも、一般的とは思えない。
日本を含め、多くの国がそれ以上の時間を掛けて、経済開発→民主化へと徐々に進化しているからだ。

民主化は単に1人当たりのGNPを上げれば済むものではないとする著者の指摘はその通りだが、同時に、民主化実現には、相応の闘争の蓄積と時間が必要であると言うことであろう。

「大統領直接選挙制」実現=民主化、という言説の形成過程5
 1960年代から1970年代初頭の韓国における与野党のイデオロギー葛藤の分析を通じて、何故、韓国では「強い権力を与えられた大統領を直接選挙で選び出す」ことが、好ましい民主主義の姿であるとみなされるようになったのか。膨大な伝記等資料を使い解き明かす。