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癒しの島、沖縄の真実 [ソフトバンク新書]

癒しの島、沖縄の真実 [ソフトバンク新書]
By 野里 洋

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  • 発売日: 2007-02-16
  • 版型: 新書
  • 288 ページ

エディターレビュー

内容紹介
本土出身記者、40年の体験から綴る沖縄論
筑紫哲也氏、激賞!
本当の沖縄の姿は、青い海、癒しの島といった文脈だけでは語れない。
「基地に虐げられた歴史」からだけでも見えてこない。
本書では本土出身記者40年の体験から、ガイドブックや全国紙には載らない、沖縄のリアルワールドを描き出す。

内容(「BOOK」データベースより)
1969年、著者は琉球新報の東京総局から那覇の本社に転属となる。本書は、沖縄の歴史や伝統、文化から政治までの領域を記者の目で見た、もうひとつの「沖縄論」である。本当の沖縄は、青い海、癒しの島といった文脈だけでは語れない。基地に虐げられた歴史からだけでも見えてこない。沖縄が持つソフトパワーの素晴らしさ、可能性、そして、もっと知ってほしい「真実」を、沖縄への思いを込めて描ききる。

レビュー
出版社からのコメント
筑紫哲也氏、激賞!
同じころ、彼と私(筑紫氏)は記者として米軍統治下の沖縄に渡った。私は3年で戻ったが、彼は40年住み続けた。

美しい、癒しの島、歌と踊りの島、基地の島――多くの顔を持つ沖縄だが、本書には「内と外」との眼を併せ持つ者のみが描きうる「真実」が溢れている。筑紫哲也 (ジャーナリスト)

1969年、著者は琉球新報の東京支社から那覇の本社に転属となる。本書は、沖縄の歴史や伝統、文化から政治までの領域を記者の目でみた、もうひとつの「沖縄論」である。本当の沖縄は、青い海、癒しの島といった文脈だけでは語れない。基地に虐げられた歴史からだけでも見えてこない。沖縄が持つソフトパワーの素晴らしさ、可能性、そして、もっと知ってほしい「真実」を、沖縄への思いを込めて描ききる。


カスタマーレビュー

沖縄人でも都会人でもない著者だからこそ4
金沢出身、東京の大学を出て、沖縄に就職し40年を過ごした著者。

新聞記者という仕事のおかげで、沖縄の、また日本政府の要人を取材したり
入れない場所(米軍基地での重要セレモニー)などに居合わせるチャンスを持ち、
現地の女性と結婚し「沖縄の親戚関係」をも肌で感じつつ40年を過ごした中からの
現在の沖縄への厳しい視線は深い。

著者の職場が全国紙ではなく琉球新報ということで、机上で生まれる思想ではなく
沖縄という地域での思想(右・左という意味)が文章から感じ取れる部分があるが
これは読者が「沖縄の気持ち」としてどう汲み取れば、さらに沖縄という
場所がわかるのでかえって良い。

難を言えば、「琉球新報の記事でキャンペーンをし」「沖縄中が揺れた一大議論に
発展」というエピソードが複数回出てくる。田舎であり、また高齢者も多い土地ゆえ
それは真実なのかもしれないが、新聞を信じていない場所に住む私などからみると
新聞記者特有の驕りにみえ、やや鼻についた。

しかしそれ以外は一読の価値あり。
現代と戦争中の沖縄に関してはそれなりの書物やドキュメンタリーもあるものの
占領下については今まで興味も持っていなかったし知るチャンスがなかったことに
気づかせてくれた。これからしばらく占領下の沖縄についての書物を探してみようと
思った。


沖縄最前線にいた人の自叙4
著者は、新聞記者として、復帰前に沖縄に渡り、コザ騒動、本土復帰、沖縄サミットなど沖縄の歴史的な瞬間を数多く目の当りにしてきた。そんな記者の自叙伝的沖縄論。いつも現場を見ようという姿勢がとても気持ちいい。そして、復帰前後の騒然とした状態をつづるくだりではその熱気が紙面からも感じ取ることができる。

文化部や社会部、政経部を経験しているだけあって、政治、基地問題から沖縄の風変わりな冠婚葬祭や相続など多岐にわたる問題を、さまざまな資料を元に語る。琉球新報紙上でも多くの企画をヒットさせてきただけあって、説得力のある指摘も多い。読んでいて感じたのは、「うちなー」=沖縄人が強い同胞意識を持っていること。著者もそう感じるからか、紙面でも多くを割いている。

読み応えのある紙面だったが、あえて言えば題名「沖縄の真実」をもう少し掘り下げられなかったかということ。本の内容はすべて過去のデータや記録、回顧に依拠しているため、著者の知る範囲での真実でしかなかったかという感じもした(数字や固有名詞も多く、大変詳細な文書取材はされているとは思うが)。できれば、本書のための独自取材で掘り下げてやれなかったものか。だが、本書により読むべき沖縄本が1冊増えたといえるだろう。

これほどまでに沖縄の光と陰を描写した本はない5
これほどまでに、沖縄の光と陰を史実に基づき誠実に書き表した本はないだろう。ウチナーンチュではないが、沖縄の当事者という立場で沖縄に向き合い、復帰前から沖縄の歴史に立ち会ってきた著者の視点ほど、沖縄の現実を直視してきた説得力あるものはない。それは、沖縄を外部者−当事者のまなざしで見ることができる著者だからこそであろう。新聞記者という立場を終えた著者が、自分自身に立ち返って自由に今日までの沖縄の歩みを語り、沖縄に対して厳しい指摘をしながらも、沖縄に限りなく愛情とsympathyを感じている思いが伝わってくる書である。本書を読み、沖縄の深さを知り、もっともっと沖縄を学びたいと思った。