問題はグローバル化ではないのだよ、愚か者―人類が直面する20の問題
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #338473 / 本
- 発売日: 2003-04-25
- 版型: 単行本
- 288 ページ
エディターレビュー
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現実をうまく説明するはずの言葉が、かえって問題を見えにくくしたり、議論を混乱させたりする原因になっているというのはよくあることだろう。本書は「グローバル化」がまさにそれであり、言葉のあいまいな概念が混乱や思考停止などを招いていると冒頭で指摘する。グローバル化を云々する際には、心得ておきたい点だろう。
では、世界が本当に直面している変化や問題とは何なのか。本書はそれを「爆発的人口増加」と、米国で巻き起こったニュー・エコノミー論の概念をより拡大した「ニュー・ワールド・エコノミー」の2つの力から説明する。さらに、その2つが、今後20年以内に解決を迫られる20の問題を生むという。地球温暖化や水不足などの「地球の共有」の問題、貧困やテロ、デジタル・デバイドなどの「人間らしさの共有」の問題、バイオテクノロジーや金融、貿易などの「ルールの共有」の問題である。
21世紀の世界の懸案が、ここで見事に整理される。肝心の国連やG7、WTOなどの機関はというと、「階層性」や「国民国家の古臭い領土本能」、「政府と産業界と市民社会の間に引かれた人工的な境界」のために機能しないというから、危機の根深さが実感できるだろう。本書はそこで、解決策として「ネットワーク型統治」と「地球規模問題ネットワーク」を提唱する。これは地球規模の問題なのに各国の利害をぶつけ合う、いわば「共有地のジレンマ」にある世界への具体的な解決策として、興味深い提案といえよう。
著者は世界銀行の副総裁である。その立場から、こうした大胆で柔軟な構想が示されるのは驚きだ。日本の諸問題にも置き換えて読むことのできる1冊である。(棚上 勉)
日経BP企画
問題はグローバル化ではないのだよ、愚か者
著者は世界銀行副総裁。貧富の差の拡大や環境悪化など、現在、世界が直面している問題の根源は、グローバル化そのものではなく、グローバルな変化に正しく対応できていないことだとして、論点を整理し明確にする。
まず、今後20年間で2つの大きな力が今ある世界を根底から変化させると予測する。その1つは既に過密な地球にさらに爆発的に起きる人口増加であり、もう1つは技術革新と経済の市場化によってもたらされる「ニュー・ワールド・エコノミー」だ。この2つの力によって、既存の制度や機関は激しく揺さぶられると著者は予測する。つまり、旧来の階層組織はより敏捷な組織に移行する必要に迫られ、国家は存立の危機に瀕し、公的部門・産業界・市民社会の3者の分立は維持できなくなるというのである。
また、今後20年間に解決を迫られる課題として、地球温暖化、伝染病、税制崩壊、知的財産権を巡る攻防など20項目を挙げる。だが、これら緊急かつグローバルな課題に対し、現在の国際社会は迅速な対応ができない。著者は国境を超えた「地球規模問題ネットワーク」を提案する。フラットで柔軟性と機動力に富んだネットワーク型組織ならば、地球規模の問題解決が可能だとしてビジョンを示す。
(日経ビジネス 2003/06/16 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
出版社/著者からの内容紹介
「グローバル化」を何やらビジネスチャンスと礼賛する人たちがいる。その一方で、諸悪の根元のように言う人もいる。しかし、われわれには「グローバル化」という言葉で思考停止している時間など残されていない。
いまや国連もG7もWTOも機能しない、深刻な事態が訪れている。世界は今、何がどう変化しているのか?その変化の本質はどこにあるのか?そしてわれわれはどう対応すればよいのか。
世界銀行に勤める著者が、政治、経済から環境、資源、安全保障まで、いますぐ取り組むべき問題を20項目にまとめ、複雑化する世界の見取り図を作成。具体的な解決案を提示し、明日を生き抜くための明快なビジョンを描き出す。
カスタマーレビュー
壮大な内容を短くまとめてある
これからの世界においてもっとも重要な流れは、ニュー・ワールド・エコノミーと人口増加であるとまとめ、それらと関連する世界の重要な問題を列挙してある。環境問題、貧困、テロ、ホットマネーなど、世界が多くの問題を抱えているのは周知のことだが、どれが最も重要で、限られた資源をどう振り向ければ良いかは全体を俯瞰しなければ分からない。そした意味で、本書のように全体を俯瞰しようとする試みは重要だ。また、そうした全体を俯瞰しなければならない世銀副総裁が記述していることも明記されるべきだろう。
本書は、筆者が世銀出身のためか、国連機関や各国政府などの既存の統治機構の限界を説き、NGOなどのネットワークに光明を見いだそうとしている。筆者の主張が正しいかどうかはともかく、私が最も重要だと思ったのは、グローバルな問題と言ってもそれなりの解決に必要な費用はGDPの数%に過ぎないという点だ。要は世界の人々が真剣にこれらの問題を解決しようと思えば、解決出来る問題である。政治家がどのように高邁な精神を持っていようと大衆の支えがなければ大したことは出来ない。逆に保身のみを考える狭量な政治家であっても大衆が求めれば、何らかの政策を実行することだろう。より多くの人が本書を読んで、グローバル・イシューに関心を持つことがまずは必要だ。本書は今までこうした問題に関心の無かった人、また、新聞で断片的な知識はあるが、今ひとつ全体像が分からなかった人にとっても最適な入門書となろう。
「コップは半分空だ」─「いやまだ半分残っている」
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総じて、国家の限界論。
この本は、土地に縛られる国家の限界と国境とは無関係に広がる地球問題について書いてある。
また、国連の限界とそれへの対処として国連を土台とした改良論を展開している。
著者がいつでも気にしていることは、「その解決方法で間に合うのか?」ということである。経験と時間を基に論を展開するのは実務家らしくて好感が持てる。





