反米論を撃つ
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #433891 / 本
- 発売日: 2003-11
- 版型: 単行本
- 261 ページ
エディターレビュー
内容(「MARC」データベースより)
国連が機能しなくなった時代、日本は重大な岐路にある。イラク戦争以後の情緒的反米論に対し、その種の発言を具体的に取り上げ、個人名をあげて悪質な主張、国益に反する反米プロパガンダの矛盾や虚構を指摘する。対談。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
田久保 忠衛
昭和8(1933)年生まれ。58年早稲田大学法学部卒業、時事通信社に入社。ハンブルク特派員、69年那覇支局長、70年ワシントン支局長、74年外信部長を経て、80年海外事業室長兼論説委員。83年編集局次長。84年杏林大学社会科学部教授、92年より同学部長を経て、現在同大学客員教授。国際政治学・国際関係論。法学博士。96年第12回正論大賞受賞
古森 義久
昭和16(1941)年生まれ。慶応大学経済学部卒業。米国ワシントン大学大学院留学。毎日新聞記者、サイゴン、ワシントン特派員を経て87年に産経新聞に移籍。ロンドン、ワシントン支局長、初代中国総局長を歴任。現在ワシントン駐在編集特別委員兼論説委員。『ベトナム報道1300日』(講談社出版文化賞受賞)など著書多数。ボーン上田国際記者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
親米・反米の議論の前のアメリカを知る努力
一般に「親米保守」とされている著名な学者とジャーナリストによる対談であり、
タイトルからしても反米論批判であることが予想されるだろう。
しかしながら頭からアメリカべったりであると決めてかかり、感情的に反応するのは早計である。
アメリカという国は独裁国家と異なり、しかるべき民主的プロセスを踏まないと
国家としての意思決定は不可能な国である。社会的な各層が様々に議会に
影響を与えるし、多人種国家であるが故の難解さもある。
また共和党と民主党という「二つのアメリカ」があり、その政治思想と極東・
日本観は双方で大きく異なる。
アメリカの行方なるものは容易に推測できるものではない。
にも関わらず、当然に分かり切っているとばかりに国際政治についての基礎的素養すらない御仁たちが、
したり顔で粗雑なアメリカ論を披瀝している現状に、両者は嘆息する。
犬も笑うような陰謀論を開陳して恥じるところのない芸能人や文学者、
アメリカを一枚岩であるかのように捉え、その複雑さを捨象し、
脳内で定義した"アメリカ"に過剰な憎悪を燃やしている滑稽な反米論者などが
9.11以降雨後の筍のごとくに湧いて出たことも記憶に新しい。
このような風潮に対して、彼らの実名を上げてそのおかしさを指摘しているに留まるのである。
むしろこの対談では、アフガン攻撃やイラク戦争の是非についての論及は
極力控え、我が国に横行する謬説と珍説の群れを批判することで、
アメリカという国への認識の貧困さに注意を促すことに専念しているのである。
論旨は明快で、説得力に富み、面白いため一気に読める。
両著者ともジャーナリストとして長くアメリカに関わってきた人物であり、
該博なアメリカ政治の知識に裏打ちされてる議論なので、入門書としても良書だろう。
対テロ戦争状態のアメリカ
本書は著者らの性格を十分把握して読まなければ誤解され易いと思いますが、本書は決してイラク戦争でのアメリカの立場を無批判に礼賛するものではないし、反米派叩きだけを目的とするものでもありません。私個人はイラク戦争には反対でしたし、本書を読んでも、別に賛成する必要はないと思います。しかし、一人歩きしがちな「ネオコン」という言葉や、石油に絡めた陰謀論まで、最近の日本の反米論には、事実を歪曲した物が多すぎます。国際政治に関する基本認識さえ持ち合わせていない小説家や芸能人が根拠のない反米論調を繰り広げ、挙句には小林よしのり氏のように、自爆テロを礼賛し、民主主義を貶す人物まで現れる始末。こうした現状に対し、違和感を持つのは私だけではないでしょう。
アメリカは多様性の国なので、政権内部でも様々な意見があり、社会においても、ベトナム系・中国系・ロシア系・キューバ系に到るまであらゆる民族が共存し、国民一人一人の出自や文化が全く違います。そのアメリカ国民の圧倒的多数が支持したからこそ、アフガンやイラクでの攻撃が実行された、それだけアメリカ人にとってテロリズムが身近な脅威になっている、そのことを理解する必要があると思います。
イスラム原理主義テロリストが民主主義そのものを敵視している以上、テロに対する米政府の危機感を、日本も共有しない訳には行きません。戦争を始めとする米国の政策に賛成するにせよ反対するにせよ、対テロ戦争下にあるアメリカを理解する必要がありますし、その現実を無視した反戦・反米論調には説得力が無い。主観的、保守的な記述や、反米論者に対する感情剥き出しの表現が所々ある点は少し気になりますが、非常事態のアメリカを理解する上で本書は最適な1冊ですし、同時に必要不可欠とも言えます。
偏向テレビ番組に目が覚める書
本書は、マスメディアに氾濫する意図的な反米発言を実名で指摘し、それらがなぜ日本の利益を損なうかを明らかにしている。最近、テレビなどに登場して生半可で感傷的なイラク情勢のコメントをたれる国際政治に素人の芸能人、作家あるいは反米思想に取り憑かれた浅薄な学者、国際政治評論家に辟易していたので思わず快哉を叫んだ。著者は足で調べるジャーナリストであり、その経験と博識に裏付けられた視点には説得力がある。「ネオコンという虚像」をはじめ、テレビで登場する反米コメンテーターの発言を聴く(観る)まえに是非読んでおきたい書物だ。





