バルト海のほとりにて―武官の妻の大東亜戦争
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #349772 / 本
- 発売日: 2005-07
- 版型: 単行本
- 262 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
「ドイツの対ソ開戦必至」「対米開戦反対」「ヤルタ密約」―冷静的確な情報はなぜ中央からことごとく無視されたのか。第二次大戦下のスウェーデンに展開された一陸軍武官によるたぐいまれな情報活動とそれを支えた妻の奮闘を描いた名作。阿川弘之氏エッセイ「バルト海再び」を収録。
内容(「MARC」データベースより)
なぜ的確な情報は中央から無視されたのか。第二次世界大戦下のスウェーデンで展開された陸軍武官の情報活動とその妻の奮闘の記録。夫の精魂こめて尽くした仕事から情報の活用とは何か、公共に生きるとは何かを著者が伝える。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
小野寺 百合子
1906年東京生まれ。東京女子高等師範学校付属高等女学校専攻科を卒業。祖父は日露戦争で活躍し、教育総監、明治神宮宮司などを歴任した陸軍大将一戸兵衛。1927年小野寺信陸軍中尉(後に少将)と結婚。ラトビヤ公使館付武官、スウェーデン公使館付武官に任命された夫とともに前後7年間を海外で送り、「独ソ開戦」「ヤルタ密約」などを含む暗号電報打電作業など情報活動を担う。1946年スウェーデンから引き揚げ。戦後はスウェーデン社会研究所の設立に尽力、スウェーデンの社会福祉制度を研究する。1981年スウェーデン国王から勲一等北極星女性勲章を受章。1998年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
華麗なる在外公館付武官の伴侶の見た第二次大戦。
世界中が非常にきな臭くなってきた1935年(昭和10)から1938年(昭和13)までの駐ラトビア公使館付武官(1937年から兼エストニア、リトアニア)、1940年(昭和15)から終戦までの駐スウェーデン公使館付武官の小野寺信少将、その伴侶である小野寺百合子夫人の見た戦時中の在外公館、情報収集、社交界、生活を綴った物語である。時代は中国戦線が拡大の一途、芳沢謙吉大使の仏印交渉、野村吉三郎大使の日米交渉、しかし日本軍の作戦は止まらない。読みどころとしては、当時の外交官の社交生活、ドイツ・イタリアの枢軸国とソ連やイギリス、その他隣国の間の情報合戦、小野寺武官の情報発信に対し陸軍中央のベルリン情報一辺倒の姿、これらが克明に記されている。バルト3国やスウェーデンに駐在した大戦中の記録は希少価値で興味深い。まずは外交官の社交界だが、ディナー、ランチ、ティー等の公式パーティから婦人の家庭ティーパーティまで、それは大変である。情報収集源の確保と付合いは駐在武官の力量であり、また非常に危険な世界だった。武官夫妻の重要な任務は暗号書の保管管理と暗号電報送受信だ。独ソの戦況報告やドイツの出方について送信しても参謀本部は信じない。彼らが信ずるのはベルリンの大島浩大使だけで、それは誤報・判断ミスが多く、中央はそれで戦況を判断していた。よって当時の欧州にいた日本人でドイツの敗色濃厚を知らないのは、ベルリンの日本大使館と武官室だけと陰口が叩かれたものだ。本書を読んで感心はしたが、一方で戦時中に中立国スウェーデンに駐在、牛豚肉は配給でも物資や魚は豊富で、コックも女中もいてお客接待が多く・・との記述に戦地や国内の同胞と比べ違和感も覚えた。また最終章の「人の絆」での一戸家・小野寺家の華麗なる一族の詳しい紹介と閨閥に、思わず「頭が高い」と言われたようで平伏してしまった。





