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Linuxはいかにしてビジネスになったか―コミュニティ・アライアンス戦略

Linuxはいかにしてビジネスになったか―コミュニティ・アライアンス戦略
By 佐々木 裕一, 北山 聡, 国領 二郎

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  • Amazon.co.jp ランキング: #289710 / 本
  • 発売日: 2000-09
  • 版型: 単行本
  • 220 ページ

エディターレビュー

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いや~、久しぶりの名著だ。いまメールの署名に入れて、友人に布教してまわっているほどである。インターネットの今をわかりやすく、まさに旬の話題として読みとり、次世代への新たな方向性を与えてくれる示唆に富む一級の本なのだ。
ご存じのように、インターネットには2つの世界がある。1つはビジネスモデル特許や著作権などが話題の、市場原理が幅を利かせるビジネスの世界。そしてもう1つがLinuxに代表されるオープンソースなどの情報共有が尊重されるネット文化の世界。一見、矛盾し相反する2つの世界は、お互いどうつき合っていけばよいのだろうか。
本書はその答えを、IPOを果たしたRED HAT社やVA LINUX社のLinuxコミュニティとの良好な提携関係に求めた。それが副題にもなっているビジネス世界とネット文化の共生モデル「コミュニティ・アライアンス」だ。
本を読み進めると、コミュニティ・アライアンス論が深まるに従って、地域通貨や評価レビューサイトまで内容が広がっていく。これによって、Linuxの企業戦略に過ぎなかったコミュニティ・アライアンスが一般論まで昇華され、これからの社会システムとして提案されている。
特にコミュニティが市場経済とは別のシステムで動いていることを指摘し、さらにコミュニティの情報編集能力が市場経済価値へと変換できることを認めるくだりは、本当に目から鱗が落ちる思いだった。
この本はオープンソースやITビジネスに興味のある方はもちろんのこと、ネット時代の知的所有権から組織のあり方などに興味がある人に読んでほしい。(保坂昇寿)

内容(「MARC」データベースより)
ネットワーク社会の未来を展望するにあたって最も奥深い問題である「価格メカニズムとネットワーク・コミュニティの不協和音」の原因を分析し、その矛盾を超えるビジネスの形を通じて、新しい社会システムを構想する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
北山 聡
1994年一橋大学社会学部卒業後、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科にて修士号を取得、同・博士課程単位取得退学。日本学術振興会特別研究員を経て、現在千葉商科大学政策情報学部助手、立教大学社会学部非常勤講師。情報組織論専攻。コミュニケーションの計量的分析手法開発・組織調査を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

一過性のブームに対し、冷静に本質を探る3
荒削りの論文を読んでいるようだ。それなりの背景を持つ人には理解できるが一般向きの読み物ではない。しかし「コミュニティ・アライアンス戦略(筆者らの造語)」という概念には魅力を覚える。シェアウェア・フリーウェアからLinuxに発展する流れをうまく説明している。マスコミによる一過性のブームが終わっても、きちんと分析するのは学者の真骨頂と言えよう。

「コンピューター」の向こうに「人」がいる4
本書を読んで、「人」が「コンピュータ」を道具として使用していることを再認識できる。本書はリナックスやネットワークを通じて見た人間の知的経済活動あるいは心理状況の解説書であると思える。

一人勝ちのマイクロソフト、シェアウエアという考え方、マイクロソフトに敗れたアップル、リナックスの受け入れられる背景、どれを取ってもそこにはコンピューターの後ろにいる人間の存在が最も重要なのである。そして、これからの時代を制するのも、人間(それも集団)の心理を十分に理解して道具としてコンピュータを利用する人、個人なのであろう。

リナックスとは何ぞや?というコンピュータ音痴の方にも十分楽しめる「文科系」の本である。

コミュニティの生成する編集価値とビジネス5
この本はフリーソフトに始まり、オープンソース運動、Linuxへの変遷をたどり、そしてLinuxのコミュニティーから生成された編集価値がいかにしてビジネスになりえたかを明らかにしている。今後、大企業においても必要になってくるコミュニティーとの付き合い方の有力なモデルのひとつとしてコミュニティ・アライアンス戦略をあげている。