人間をみつめて (神谷美恵子コレクション)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #142764 / 本
- 発売日: 2004-11-16
- 版型: 単行本
- 361 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
神谷美恵子の思想と行動の立脚点ともいえるハンセン病療養所、長島愛生園。本書では1950年代から70年代、療養所とハンセン病者を取り巻く厳しい現実に向き合い、格闘する日々がリアルな、切実な筆致で綴られている。思索と行動のひとであった、著者の姿を伝える貴重な記録である。新資料として愛生園入園者宛て書簡を収めた。
内容(「MARC」データベースより)
50年代から70年代、療養所とハンセン病者をとりまく厳しい現実に向き合い、格闘する日々をリアルな、切実な筆致で綴る。71年初版から「ケベースの絵馬」を省き、新たに長島愛生園の入所者宛書簡を収録。解説は加賀乙彦。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
神谷 美恵子
1914生まれ。1935年津田英学塾卒、コロンビア大学に留学。1944年東京女子医専卒、同年東京大学医学部精神科入局。1952年大阪大学医学部神経科入局。1957‐72年長島愛生園勤務。1960‐64年神戸女学院大学教授。1963‐76年津田塾大学教授。医学博士。1979年10月22日没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
思想と生き方
前半の「人間について」は著者が自然科学の知識に基づきながらも、独自の思想から
宇宙のなかの存在としての人間にまで考えをめぐらすエッセイ。人間の脳について、
人間の外と内にある自然について、使命感、生きがいについてなどの記述が興味深い。
精神科医である著者は、精神病の人の心は普通の人の心の世界をつきつめたかたちであらわして
いるにすぎないと考える。そして、病む人や苦しむ人と同じ高さで共に考えようとする。
「うつわの歌」に表れている素直な心と「私たちではなく、どうしてあなたが」という疑問が
組み合わさって、誰も真似できない生き方になっていると思う。
後半は著者のハンセン病との関わりがつづられる。特に「島日記」は、16年間にわたり遠い自宅から
瀬戸内の長島愛生園に時間を見つけては通って診療をした記録。患者や職員と一緒になって
悩み考える姿が強く心に残る。精神的にも肉体的にもぎりぎりの働き方をする彼女が、ふと
往診の途中の道で、美しい自然に心をなごませる場面の描写が印象的。
人間を越えたもの
著者がハンセン氏病の患者とのかかわりの中で深めてきた「生の意味」についての考察が述べられている。
人間は、肉体も思考機能も有限のものであり、自分の生きる意味、価値を自分で決めることですら、限界がある。
「仮にある人の一生が、ただ苦しみを感じるだけに終始したとしても、あるいはただ『廃人』で終わったとしても、その人の生がかけがえのないものである、という視点もありうる」と著者は言う。
その視点は「人間を越えたもの」からの眼差しであるという。
自らの限界性に気づくことは、浄土真宗における阿弥陀仏のような「他力」よりの救いをもたらすものだと考えさせられた。
現在、無力感や無価値観に悩まされている人にはぜひお勧めしたい。
同じ目線
筆者が、精神科医として長島愛生園でハンセン病の方々の為に尽力された方ということは周知の事実ですが、それがどれ程大変なことなのかということは本書を読んではじめて知りました。
本書は三部構成になっていて、筆者の人間に対する考え方。生きがいについて。ハンセン病の方と接してきた記録。筆者がどれ程ハンセン病の方とともに歩んでいきたかったのかということが、とてもよく描かれています。
ずいぶん昔の本なので、中に書かれている医学的な項目は多少現在とは異なっていると思いますが、「人として生きていくこと」「人と関わって生きていくこと」など、『生きる』エッセンスがいっぱい詰まっています。
現在だからこそ、読むべき一冊だと思いました。





