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戦う操縦士 (サン=テグジュペリ・コレクション)

戦う操縦士 (サン=テグジュペリ・コレクション)
By アントワーヌ ド・サン=テグジュペリ

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  • Amazon.co.jp ランキング: #236106 / 本
  • 発売日: 2001-08
  • 版型: 単行本
  • 251 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
「ポーラよ、奇妙な戦争だねえ。淋しい、深いブルーの戦争だねえ。わたしはちょっと迷ってしまった。年を取ってこの奇妙な国を見つけたんだもの…。いいや、こわくなんかない。ちょっぴり悲しいだけさ。」第二次大戦下の1940年5月23日、サン=テグジュペリは、アラスに集結したドイツ戦車部隊の所在を確認すべく、偵察飛行に出撃した。風防ごしの地上に見たものは、諸世紀をつうじて獲得されてきた信仰と習慣と認識との遺産である文明が崩壊し、関係の結び目をほどかれて、避難民として流浪する人々の姿だった。高射砲の弾幕の中で、作者は飛行の物語をたえず中断し、過去の思い出の世界へ、おのれの存在の根へとおりてゆく。学院の教室へ、幼い日をすごした城館の暗い玄関ホールへ、チロル生まれの家政婦ポーラの姿へ…。生と死の狭間でのかずかずの省察を経て、やがて人間の再興と、文明の再生の条件が語られる。亡命中の1942年2月にニューヨークで出版された作品。


カスタマーレビュー

サンテグジュペリならこれを5
~サンテグジュペリといえば、「星の王子さま」で有名だ。しかし、その作品だけで、彼を理解しようとすることは、難しい。なによりも、作家であるよりも前に彼は、ひとりのパイロットだから。~~ 1940年5月、フランスはナチスドイツの前に瓦解寸前だった。前年から始まった欧州大戦。「奇妙な戦争」の後にやってきたのは、ドイツ軍による電撃的なフランス侵攻だった。~~
著者、サンテグジュペリは、ある偵察飛行大隊に所属している。彼らの任務は、ドイツ戦車部隊を発見して、その位置を報告する事にある。しかし、制空権はドイツ側にあり、偵察飛行は非常に困難な戦局。また、発見したところで、なにになるのか? もはやフランスにはドイツ戦車部隊を攻撃できる戦力はなく、また、仮に発見したところで、その情報を伝達する~~手段さえ、寸断されている状態である。そのような絶望的な状況の中、連日、偵察飛行に出動する戦友の大半は、再び戻ってくる事はない。
そんな中、サンテグジュペリに出動命令がかかる。~~ 目的も、意味も、価値もない任務。そのような状況におかれた彼(彼ら)が、操縦桿を握る。

M.M.ポンティが「知覚の現象学」の末尾をこの書からの引用で締めくくっているのは非常に興味深い。
「君の息子が炎に包まれていたら、君は彼を助け出す事だろう……もし障碍物があったら、肩で体当たりをするために君は君の肩を売り飛ばすだろう。君は君の行為その~~もののうちに宿っているのだ。君の行為、それが君なのだ……君は自分を身代わりにする……君というものの意味がまばゆいほど現れてくるのだ。それは君の義務であり、君の憎しみであり、君の愛であり、君の誠実さであり、君の発明だ……人間というものはさまざまな絆の結節点にすぎない、人間にとっては絆だけが重要なのだ。」~

サンテグジュペリの追い求めたもの5
サンテグジュペリは非凡な作家であるとともに生涯を通じての飛行士だった。だからこそ彼の作品には、大地で営まれる人間の日常を超えた、哲人的ともいえるこの世界への洞察が伺える。彼が追い求めた空への憧れ、祖国への義務、人間の本質、至高の精神、真理。全てが詰まった1冊である。『人間の土地』もおすすめ。

確固たる希望5
ï¼'5歳の学院ç"Ÿæ'»ã®å®‰ã‚‰ã‹ãªä¸-界から、ã"の小説は始まる。ã'れども彼ははすぐに現実へとå'¼ã³å‡ºã•れ、危険な偵察飛行の任務に飛び立っていく。ã"の小説では実在ã-た人物が、事実に基づいて描かれている。1940å¹'の5月にサン・テグジュペリ自身が行なったアラス上空での偵察飛行について、実際にその任務にあたったものにã-か書ã'ない臨å '感ã‚'持ちながら、まるで人ã"とのようなクールさのあるæ-‡ç« ã¨ãªã£ã¦ã„る。それはその任務そのものがほとã‚"どç"Ÿé‚„不可能であり、ã-かも仮にç"Ÿé‚„ã-てもそのæƒ...å ±ã‚'司令部へ伝é"する機能がå'©å£Šã-ている・・つまりその任務は無意å'³ãªã‚‚の、「まるで山火事にコッãƒ-のæ°'ã‚'かã'るような」ものだったからだろう。

 機上での観測士や機銃å"¡ã¨ã®ä¼šè©±ã¯ã€ä»»å‹™ã®å›°é›£ã•ã‚'まるで映ç"»ã®ã‚ˆã!†ã«ä¼ãˆã¦ãã‚Œã‚‹ã€‚高度ï¼'万メートルではæ°-温は氷点下50度となり、æ"ç¸¦è£...置も機銃も凍結ã-てã-まうという。そã-てドイツ軍戦é-˜æ©Ÿã¨ã®é­é‡ã‚„、アラス上空で高射砲の弾幕のなかã‚'一ç§'一ç§'ç"Ÿãå»¶ã³ã¦ã„くさまがå½"時の戦争ã‚'リアルに伝えていて、戦記物とã-ても優れた作å"ã€‚

 小説の終盤では、人é-"が人é-"とã-てç"Ÿãã‚‹ã"とについて作è€...の省察が独白的に書きつづられていて、彼の遺作となった「城砦」へのつながりã‚'感じさせる。フランス軍が各地でæ•-åŒ-、æ'¤é€€ã‚'余儀なくされている中で、あくまで希望ã‚'抱き続ã'る彼のæ-‡ç« ã¯éžå¸¸ã«å¿ƒã‚'æ‰"つ。