六の宮の姫君 (Little Selectionsあなたのための小さな物語)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #508712 / 本
- 発売日: 2003-04
- 版型: 単行本
- 142 ページ
エディターレビュー
内容(「MARC」データベースより)
おもしろくて読みやすく、そして深い中・短編に解説をつけ、若い人たちむけに編んだ短編集シリーズ。24ではの福永武彦の「六の宮の姫君がはかなくなる話」など、「六の宮の姫君」にまつわる物語3編とまんが1編を収録。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
赤木 かん子
児童文学評論家、子どもの本の探偵、図書館棚づくりプロデューサー。1984年、子どもの頃に読んでタイトルや作者名を忘れてしまった本を探し出す「本の探偵」でデビュー。以来、子どもの本を中心に、本や文化の紹介、書評、講演など、さまざまな分野で活躍。1999年から本格的に取り組み始めた、学校図書室棚づくりプロデュースで、全国の学校図書室が活性化しつつある
山岸 凉子
1969年「レフト・アンド・ライト」でデビュー
芥川 龍之介
1892年生まれ、1927年自殺。こどものときから秀才で1914年に早くも高校同期の菊池寛、久米正雄たちと「新思潮」を創刊。「鼻」「蜘蛛の糸」「杜子春」などで名声を得、夏目漱石、森鴎外などと並ぶ文豪となる
福永 武彦
1918年、福岡生まれ。のちに東京へ移り、一高、東大仏文科へすすむ。詩人、評論家、翻訳家、小説家。日本文学大賞を受けた「死の島」などの大作を執筆する一方、加太伶太郎名義でミステリを、その他SFや絵本も書き、なかでも中村真一郎、堀田善衛と共作した「モスラ」の映画の脚本は有名。生涯結核に苦しめられ、1979年61歳で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
作家を惹きつける『六の宮の姫君』
『六の宮の姫君』が登場するお話しを四編、赤木かん子が編集した本だから、ながい解説も面白い。『今昔物語』、現代文訳福永武彦、から『今昔』を題材にした芥川の作品。芥川作品をモチーフにした山岸涼子の『朱雀門』。比較して読むことによって解らなかったところが見えてきたり、作品の読みが深まることも面白い。北村薫によるミステリー『六の宮の姫君』もあるし、菊池寛や瀬戸内寂聴も現代語訳を試みている。『六の宮の姫君』関係の小説は多い。平安時代の優美なばかりのお姫様がなぜ作家を惹きつけるのか。興味はつきない。
読書とは斯くありたき物―古典の原点と換骨奪胎
今昔物語の原点から、それをやさしく現代風アレンジした、福永武彦の作品、芥川龍之介の鋭い感性と筆致で蘇った名作、さらにその世界を独特の画風で展開した山岸涼子のマンガ。
すべてが「六の宮の姫君」を堪能できる珠玉の1冊である。作品を読み込むとは、創るとは、解釈するとは、独自の視点とは、そして、女性が生きていくという現代のテーマにおいて、何もかもが含まれて問題提起をしているエッセンスの1冊。とても「美味しい仕上がり」である。
特に、お堅い芥川ファンもマンガの良さを、また、マンガでしか知らなかった世代には、その原点となった作品をぜひ知ってもらうためにも、文学とはどのようなものか垣間見るためにも、この1冊をぜひ読んでほしいと思う。
“自立”だけでは救われない
四本の“六の宮の姫君”の物語を収めたアンソロジー。
原典である『今昔物語集』の中の「六宮姫君夫出家語」と
その現代語訳の福永武彦「六の宮の姫君がはかなくなる話」、
そして原典に大胆なアレンジを加えた芥川龍之介『六の宮の姫君』、
さらにそれを現代の話として“解釈”し、作品化した山岸涼子「朱雀門」――。
同じ楽曲を、演奏者(作者)それぞれが、自分の流儀で表現している
かのようで、本書全体に豊かで多様な世界の広がりが実現されています。
ヒロインである六の宮の姫君は、終始他力本願で、主体的に
生きることなく、最後には野垂れ死に同然に死んでいきます。
編者の赤木かん子氏は、解説において、この作品群から“女の自立”というテーマを
読み取り、自立の必要性を訴えると同時に、いつの世も変わらぬ、男のダメさを指弾します。
(脈々と続く男尊女卑の風潮とか、現代の男の情けなさとか、ですねw)
ただまあ、私が思うに、たしかに人は“自立”しなければなりませんが、
それだけで救われるものでもありません。
あくまでそれは前提であって、その上で、状況の変化や他人の弱さを
受け入れる強さが必要、ということではないでしょうか。




