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行動する失業者―ある集団行動の社会学

行動する失業者―ある集団行動の社会学
By ディディエ ドマジエール, マリア=テレーザ ピニョニ

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  • 発売日: 2003-05
  • 版型: 単行本
  • 240 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
97年冬、フランス全国で繰り広げられた失業者の大行動をもとに彼らの意識や生活実態、行動過程、集団行動を分析、課題を提示。

内容(「MARC」データベースより)
沈黙から反乱へ。失業者は制度や社会の変革主体になりうる。97年冬、フランス全国で繰り広げられた失業者の大行動をもとに、彼らの意識や生活実態、行動過程、集団行動を分析、課題を提示する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ドマジエール,ディディエ
1961年生まれ。リール1大学において社会学博士。ベルサイユ大学において社会学博士論文指導資格(旧国家博士)。国立科学研究センター(CNRS)研究者(労働社会学者)。現在、ベルサイユ大学・CNRS付属PRINTEMPS研究所所長

ピニョニ,マリア=テレーザ
イタリア・バリ出身。パリ5大学において社会学修士。国立社会科学研究院(EHESS)において博士課程(DEA)修了。PRINTEMPS研究所にて博士論文「フランスとイタリアの失業者組織」を執筆中。現在、雇用連帯省・統計調査局(MES‐DARES)専任研究員(労働社会学者)

都留 民子
1952年生まれ。明治学院大学大学院社会学研究科修士課程(社会福祉学専攻)修了。社会福祉学博士。現在、県立広島女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

今日の労働と権利を問う貴重なレポート5
1997年から翌98年にかけての冬、失業補償事務所の占拠に始まりフランス全土で繰り広げられた失業者運動について二人の社会学者が論じた貴重なレポート。

「排除された人々 Exclus」、(代表権がなく、同時に自らを)「代表できない存在 irrepresentable」として位置づけられた人々が、雇用への過渡的な状況や失業者間の競争という分断され経験を共有する契機を欠いた個別的存在という状況から、集団化の過程を通して彼ら/彼女らがいかに社会変革の主体へと展開していったのかを分析している。

また、失業者アソシエーションの活動の報告と分析を通じて本書の著者たちは、「失業者」というカテゴリーの再編という視点を導入する。
監訳者の言葉を借りるならそれは《失業者を「雇用なし」かつ「求職者」という公式カテゴリーではなく、有期限雇用、派遣労働、季節雇用、余儀なくされたパートタイマー、国庫補助雇用労働者、職業養成実習生、余儀なくされた退職高齢者、RMI〔参入最低限所得〕受給者、さらには一九九〇年代末から広がった下請けなどの外部労働や在宅労働、自営業と区別できなくなった労働者のある部分などを含めた新たな失業者カテゴリーの「発明」(組み立て)を意図している》。(p.232)

こうした「失業者」表象の再編は、これがフランスにおける特殊状況によるものではなく、むしろグローバリゼイションの進行とともに世界化した今日の労働及び雇用形態の「流動化」に対応し要請されたものと考えるべきだろう(むろん日本もその例外ではありえない)。
その意味からも、本書が描き出すこの稀有な運動の射程からは学べき点がいくつも見出せる。

広く勧めたい一冊。