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対論 部落問題 (平凡社新書)

対論 部落問題 (平凡社新書)
By 組坂 繁之, 高山 文彦

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  • 発売日: 2008-09
  • 版型: 新書
  • 231 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
部落差別とは何か。人はなぜ差別をするのか―。同和対策事業特別措置法の廃止から数年が経ち、解放運動は今、大きな曲がり角を迎えている。運動の再構築を図る部落解放同盟の指導者と、人間存在の根源を見つめてきた作家が、差別の本質に向き合い、運動のこれからを語る。未だ残る部落差別に向き合うために、全国民必読の書。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
組坂 繁之
1943年福岡県生まれ。大学卒業後、27歳で部落解放運動に入る。部落解放同盟福岡県連合会書記長、中央本部中央書記長を経て、98年に中央本部中央執行委員長に就任。2008年で5期11年目に入った。ほかに、世界人権宣言中央実行委員会副実行委員長、部落解放全国共闘会議議長、折尾愛真短期大学講師(非常勤)などを歴任

高山 文彦
1958年宮崎県高千穂生まれ。2000年、『火花―北条民雄の生涯』(飛鳥新社、角川文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞を受賞。08年、高千穂あまてらす鉄道株式会社代表取締役社長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

永久運動ですか。2
対談という形を取ったこのような作品がなぜこのようなタイミングで出版されたのかはよくわかりません。話のかなりの中心は、「解放の父」松本治一郎の人となりにとそのスケールの大きさについての追憶と説明に向けられています。この種の特定の人間に焦点を合わせたアプローチは結果として、部外者にとっては、しらけた感覚を引き起こしてしまうというリスクがあります。意図しない副産物としては、ベアテ・シロダ・ゴードン(またこの人物が登場してきました)と手柄の取り合いになっている部分も出てきているくらいです。高山氏の立脚する考え方は、第6章に明確に現れています。ロマとの関連で「国家の死滅」を取り上げ、「トロッキーの永久革命」が強調される立場からのこの問題への接近は結果として、「部落解放運動は永久運動」という結論につながってしまうのは自然な流れですね。むしろ、「貴族あれば賎族あり」という松本冶一郎の言葉こそが、この永久運動性の本質を鋭く捉えているのかもしれません。また第4章の「部落差別と日本人」はこの問題のある一面を江戸時代の九州でのケースをベースとして解説してくれます。続く「宗教と被差別民」は宗教すらが見捨てた者たちの運命をも射程にいれています。