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北前船始末―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)

北前船始末―緒方洪庵浪華の事件帳 (双葉文庫)
By 築山 桂

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  • 発売日: 2009-01-14
  • 版型: 文庫
  • 428 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
蘭学塾・思々斎塾で医学を学ぶ日々を送る緒方章(後の洪庵)は、北前船の隠し荷をめぐる争いに巻き込まれる。船頭に連れられて大坂にやって来た謎の少女。その身に隠された秘密とは?武士や役人、逞しく生きる大坂の町人、商人たちを相手に、緒方章と男装の麗人・左近が難事件に挑む。そして章と左近の淡い恋の行方は!?大好評シリーズ第二弾。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
築山 桂
1969年、京都府生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

専門学者の書いた事件帳時代小説として変わった味がある5
緒方洪庵浪華の事件帳「禁書売り」の続編で、ともにNHKテレビドラマ「浪花の華」の原作である。どちらの本にも、巻末に詳細な参考文献一覧が掲載されている。普通の小説本にそのようなことはない。まるで論文並みだと驚いたが、作者が阪大大学院博士課程単位取得済みの日本近世史専攻の学者だと知って納得した。
だからと云って、決して堅苦しい本ではなく、とても楽しめるエンタメ小説である。ただ、時代背景、人物、事象、当時の街並みなどの考証がしっかり出来ているということだ。面白いというだけでなく、1800年代前半頃の商都大阪のおおよその状況を知ることができる。
ドラマと比べればやはり原作の方が面白い。テレビは、時間を短く、また、視覚的に分かりやすくするために、かなり思い切った変更が加えられている。結末は、同じになるにしても、味わいが違う。人物なども、原作では威厳のあるきりっとした美男子だと思い描いていた人(章ではない、念の為)が、テレビでは案外軽そうな美しくもない人でがっかりしたりする。
主人公章とヒロイン左近、それから師の中天游、そして周辺の人物もよく描かれている。作者が女性だけに情緒的で女性にしっとりした色気が感じられ、章と左近のプラトニックで初々しい若い男女の愛が全編を通じ物語をピンク色に染め上げている。
なお、重箱の隅をつつくようで恐縮だが、所々で京都弁と大阪弁が混同されているように思えたが如何であろうか(例えば、「知らはらへん」と「知りはれへん」)。


浪花の華4

 「浪花の華」の原作ということで読みましたが、あのTVシリーズの裏には、こういうお話が実はあって、それを30分TVでは終えないところがある。左近はこういう性格の設定か、などなど、そこを知ると、あの30分ドラマも見方が変わってくるような。願わくは、舞台を江戸に移し、左近地元で大活躍というのも見たいですね。「金勝利もじゃなく「禁書売り」もなかなかけっこうです。