最上義光(もがみよしあき) 伊達・上杉と死闘を演じた出羽の勇将 (PHP文庫)
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商品の詳細
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- 発売日: 2006-08-02
- 版型: 文庫
- 317 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
山形の小大名だった最上家を、東北屈指の大名にした最上義光。父との不和から跡目を争うことになるが、弟を倒して家督を継ぎ、山形地方を制圧する。その後も恐るべき謀略と戦術で伊達・上杉らと互角に戦い、見事出羽五十七万石を手にする。しかし最後に彼を待ちうけていたのは因縁ともいうべき運命だった…。「出羽の狐」と呼ばれた男の波乱に満ちた生涯を描く人物小説。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
中村 晃
作家。1928年、山形県寒河江市に生まれる。東北大学文学部を卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
最上義光を描いた貴重な作品ではありますが…
最上義光という人物に興味があり、最上義光歴史館にも遥々名古屋から毎年通っているものです。
義光を描いた作品は数が少ないので貴重ではありますが、内容がお世辞にも褒められたものではないと思います。
中野義時に関する家督相続の話は、この作品が書かれた時期を考えると仕方がないと思います。
その他にもいくつか首をかしげるような記述がありますが、伝記としてではなく義光という人物を描いた時代小説としてみれば、許容できない事もありません。
しかし、仮に時代小説としても内容が厳しいように思えます。
作者が義光よりも、伊達政宗、直江兼続に傾倒しているのは明らかで、彼らに関する話題の挿入があまりにも多すぎます。
最上義光の生涯において最大の見せ場あり、最大のピンチでもあった慶長出羽合戦は、敗北した直江兼続に関する賞賛ばかりが書かれており、義光に関する記述は夜襲に失敗したという程度。
またこれはこの本全編を通していえることですが、義光が活躍するという場面が殆どなく、最上勢の活躍する場面では、大抵が家臣である氏家守棟や志村光安達の手腕によるところのように描かれています。
そのとき義光はどうしていたのか、何を企図していたのか、そういった描写があまりにも少ないのです。
『最上義光』というタイトルを付けているのにも関わらず、事案の最終決定や家臣の統率等、大名『最上義光』として手腕を発揮している描写が非常に少ないことが悔やまれます。
この作品からは結局のところ、義光についてなにか漠然としたものしか掴めないと思います。これでは歴史年表をみているのと大差ないのでは… とも思えてしまいます。
私のように最上義光という人物を知ろうとして、この本を購入される方は、義光に関する記述が不十分なため注意が必要かと思います。
善人に描きすぎ
伊達政宗とともに戦国時代の奥羽を代表する武将である最上義光の、青年時代から生涯を終えるまでを描いた作品です。
弟との家督争い、上杉家との庄内をめぐる戦い、徳川家に臣従した後の生き様などが一代記の様な記述で展開していきます。
最上義光には父や弟との確執や、天童氏や白鳥氏などと婚姻を結びながらも謀略で討ち果たしていったという暗いイメージがつきまとっています。
しかし弟と言われている中野義時はその存在自体が疑問視されていますし、実際のところ巷で言われるほど悪辣なことをしたかどうかはわかりません。
ただ作者はそこを意識したわけでもないでしょうが、数々の謀略を家臣である氏家守棟や志村光安の手によってされたものとし、義光は戦国を生き抜くためにやむを得ず策に乗ったような描写としています。
そこが私にとっては中途半端で、むしろ悪辣な武将として描いた方がすっきりとしたように感じました。
最上家の存続に腐心した義光の努力が、その死後の僅か8年後に改易という形で最後を迎えることを考えても、因果応報という流れとしてのストーリー展開にすべきであっただろうと、そこが残念でした。
義光もの唯一の文庫です。
全体としてはインパクトに欠けるかと思いますが、最上義光の全生涯を網羅していることには評価できます。ライバルの伊達政宗ものの小説に登場する義光像が強いからでしょう。また駒姫や嫡子家親を気遣う心配りも描かれ秀作に値します。





