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右であれ左であれ、わが祖国日本 (PHP新書)

右であれ左であれ、わが祖国日本 (PHP新書)
By 船曳 建夫

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  • Amazon.co.jp ランキング: #86797 / 本
  • 発売日: 2007-01-16
  • 版型: 新書
  • 240 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
改憲か護憲か、親米か反米か、愛国心は是か非か──。左右イデ
オロギーの対立軸だけで国家を論じるのは思考停止だ。著者は、日本の過去五百
年の歴史をふまえ、二つの独創的な視点で国家を論じようとしている。
一つは、日本という国のとりうるかたちは、三つのモデルに集約されるという視
点。つまり、信長型の「国際日本」、秀吉型の「大日本」、家康型の「小日本」
という三つのモデルで考える国家論を披瀝する。さらに二つ目の視点は、日本は
常に、三つの主勢力(中国・ロシア・西洋)との距離のとり方によって国運が
左右された、という指摘。そして、この「三つのモデル」と「三つの主勢力」と
いう枠組みから、憲法第九条、集団的自衛権、核武装論、六カ国協議、への対応
策を導き出す。
著者の専門は文化人類学であるだけに、イデオロギーにとらわれない地政学的発
想が新鮮である。まさに、「右翼」も「左翼」も語らなかった独創的な国家論と
いえる。

内容(「BOOK」データベースより)
改憲か護憲か、親米か反米か、愛国心は是か非か―。左右イデオロギーの対立軸だけで国家を論じるのは思考停止だ。著者は、過去五百年の歴史をふまえ、「国際日本」「大日本」「小日本」という三つのモデルで考える国家論を披瀝。さらに、三つの主勢力(中国・ロシア・西洋)との距離のとり方が、日本の命運を握ってきた、と考察する。そして、この「三つのモデル」と「三つの主勢力」という枠組みから、憲法第九条、集団的自衛権、核武装論、六カ国協議への対応策を導き出す。地政学的発想から描いた独創的な日本国家論。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
船曳 建夫
1948年東京生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、ケンブリッジ大学大学院社会人類学博士課程修了(Ph.D.)。東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は文化人類学。フィールドワークをメラネシア(バヌアツ、パプア・ニューギニア)、ポリネシア(ハワイ、タヒチ)、日本(山形県)、東アジア(中国、韓国)で行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

右っぽくもない左っぽくもない見方もあるんだな5
右でも左でもいいやと思っていた私には、「わが祖国日本」なんて書いて、内容はどうするんだろうとお節介な心配とお手並み拝見の気分で読み始めた。それが最後まで書ききっている。当たり前と言えば当たり前の三つのモデル(大日本、小日本、国際日本)に、三つの敵(中国、ロシア、米国)というおおざっぱな道具立てだが、第4章くらいから、時折、目から鱗が落ちた。最終的には今後百年、日本はどうしたらいいのかまでまじめに書いてある。あんまり、ここまで、淡々と書いている本はない。しかし書きっぷりがいやみではないので、百年先まで誰も生きてはいないので何でも言えるとしても、現在の日本をどうするのかの処方箋になっている。ていうか、何に気をつけて北朝鮮問題を、東アジア共同体を、国連外交を、少子化を、経済再建(は書いてないか)を考えるべきかが分かる。三つのモデルを使いながら、周囲の敵であり味方である中、露、米とどう付き合うかである。いわゆる右翼っぽい論客とか左翼っぽい評論家の定番の語りのようで、それとは一線を画しているところがすごい。その意味では題名の「右であれ左であれ、・・・」は著者の意気込みがこめられているのだと分かった。それから、国家の品格・愛国の作法・系はどこかいらいらさせられることが多いのだが、読んでて不愉快ではないのは珍しいと付け加えたい。

あとがきも秀逸5
先ず日本国のあり方と周囲の環境をうまく単純化して、過去・現在・未来を語っている点が秀逸です。歴史上の様々なできごとについても、多くの本に見られるような単純な断定を避けながら紹介しています。
「右でもなく左でもなく」、日本人として他国との関係を判断するための考え方が提供されています。
ただ日清戦争とか日露戦争など、頻出する歴史上のできごとについては詳しく描かれていないので、その辺りの予備知識は必要となります。
なお、著者自身も「あとがき」から読むと断った上で、「あとがき」に要旨が述べられています。ということで、この本を読むかどうか迷われている方は、先ず「あとがき」を読まれるのがよいでしょう。

憲法論議を考える当たって新しい視点をもたらしてくれる4
憲法論議を考える当たって、片っ端から関連する本を読んでいるが、この本は文化人類学が専門の著者だけあって、見せ方が新鮮だ。とにかくイデオロギー色は一切なく、歴史を通して、日本が生き残りうる現実的な戦略をかいま見せてくれる。
中でも、愛国心をタブー視することの危険性、戦後、日本は二国間以上の複数のプレイヤーが競う場面ではほとんど仕事をしてこなかった、という指摘、第一次イラク戦争で日本は左も右も国民皆が傷ついたという事件性の顕現化、そして、それらをふまえて書き下ろされた第六章「戦争をしない方法、勝つ方法」は知的に面白かった。