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貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!? (PHP新書)

貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!? (PHP新書)
By 香山 リカ

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  • 発売日: 2005-12
  • 版型: 新書
  • 185 ページ

エディターレビュー

出版社 / 著者からの内容紹介
その数、なんと1900万人! 「第2次ベビーブーマー」「団塊ジュニア」と称される一群を含む70年代生まれ、いま20代後半から30代前半の彼らは、ひそかに「貧乏クジ世代」とも揶揄される。
物心ついたらバブル景気でお祭り騒ぎ。「私も頑張れば幸せになれる」と熾烈な受験戦争を勝ち抜いてきたが、世は平成不況で就職氷河期。
内向き、悲観的、無気力……"自分探し"にこだわりながら、ありのままの自分を好きになれない。「下流社会」「希望格差社会」を不安に生きる彼らを待つのは、「幸運格差社会」なのか?
[貧乏クジ世代の特徴]「これまでよかったから、もういいことはない」/恋人、夫婦間で深い対話ができない/マニュアル本や自己啓発系の本を読みたがる/不運の原因を「血液型」や「前世」に求めたがる/「勝てばまぐれ、負ければ自分のせい」/頑張っているとき以外は不安でしょうがない/「こうしてもらいたい」と言葉で説明できない…

内容(「BOOK」データベースより)
その数、なんと一九〇〇万人!「第二次ベビーブーマー」「団塊ジュニア」と称される一群を含む70年代生まれ。いま二十代後半から三十代前半の彼らは、ひそかに「貧乏クジ世代」とも揶揄される。物心ついたらバブル景気でお祭り騒ぎ。「私も頑張れば幸せになれる」と熾烈な受験戦争を勝ち抜いてきたが、世は平成不況で就職氷河期。内向き、悲観的、無気力…“自分探し”にこだわりながら、ありのままの自分を好きになれない。「下流社会」「希望格差社会」を不安に生きる彼らを待つのは、「幸運格差社会」なのか。

内容(「MARC」データベースより)
その数、なんと1900万人の70年代生まれ。彼らはひそかに「貧乏クジ世代」とも揶揄される。内向き、悲観的、無気力…。「下流社会」「希望格差社会」を不安に生きる「団塊ジュニア」の胸の内を暴く。


カスタマーレビュー

タイトルと中身のギャップ2
タイトルと内容紹介に共感する部分があったので読んでみました。
最初に香山さんの診察室に来た団塊ジュニア世代のクライアントを例にしていたのですが、この男性、幸せな家庭を持ちやりがいのある仕事と地位もあり、そしてこれまでも学生の頃から充実した楽しい人生を順風満帆に生きてきたそうで、今現在も「何も問題らしい問題がない、だからこそ未来に希望が持てない」んだとか・・・・
え? これが貧乏くじ世代の特徴なの?としょっぱなから首をかしげてしまいました。

上記の例をはじめ、この本では「挫折した経験がないのに将来に悩むエリートたち」といった小見出しからも伺えるように、読んでて不思議に思うくらい徹底して「ネガティブな勝ち組」だけしか取り沙汰されていません。そして彼らの虚無感を例に取りこの世代特有の傾向のように位置づけていることに非常に違和感を感じました。
同じように虚無感を抱えて生きているにしても、エリートの持つそれと氷河期世代の下流が持つそれではその重さ、根の深さは全く違います。

最後まで読み終えてわかったのは香山さんが対象としているのは、"貧乏クジを引かされた人たち"ではなくて、"貧乏クジ感"を抱えた人たちなんだなあということでした。「君たちは全く具体的根拠がないのに自分の置かれた環境のせいにしたり勝手に理由をつけて悲観してマイナスの泥沼にはまってるだけだよ」という前提で語ってるんですよね。逆に楽観的、前向きで成功した同世代としてホリエモンなどをたびたび取りあげています。

しかし、そうであるなら希望格差問題や下流問題とは全く趣旨が違うと感じました。希望格差問題というのは負け癖のついた下流の負のスパイラルから来る無気力と、努力が着実に結果を生んできた上流勝ち組のモチベーションの高さのギャップがますます経済格差を助長している現実が問題視されているわけですし、それは個人の思い込みではなくまぎれもない現実に直面した結果に由来するものですから。また、団塊ジュニア世代がみんなミドルクラス以上のホワイトカラーなわけもないのに、そもそもこの本ではそれ以下の下流は完全に蚊帳の外で、最初から存在していないかのような印象を受けます。

実際のところ本書の大部分を占める記述はものすごくおおざっぱにいえば単なる「マイナス思考型人間にありがちな傾向およびそこからの脱却法」でしたし、それ自体はうなずける部分が多くあるのは確かですが、内容紹介にしろ導入部にしろ、注目度の高いキーワードや流行りのテーマに対するこじつけ感が否めません。
「貧乏クジ世代」という言葉にあてはまる対象は香山さんの本を読む限り驚くほど狭いですが、本書を読んだことのない世間の人たちには、私がタイトルだけ聞いて「うまいこと言うなあ」と感じたように言い得て妙なその語感から聞いた人に都合よく拡大解釈されて認知されていきそうに思えます。

そうした中で、毎日を必死で生きている下流の団塊ジュニア世代がタイトルや内容紹介に惹かれて、少しは溜飲が下がるかもなどと期待して手に取ることもあるでしょう。にもかかわらず肝心の中身が、自分たちはおいてけぼりでエリートの甘え(少なくとも下流から見ればそう感じるでしょう)に対して異議を唱え奮起を促すような内容では、社会からの疎外感を感じてセルフイメージを悪化させるだけかもしれません。そういう意味でかなり無神経なタイトルではないかとやや不快感をおぼえます。

私達の世代の苦労はこんな程度のものではない!5
同じように氷河期世代(第2次ベビーブーム世代)出身者からもう一言だけ付け加えたいです。
就職、大学受験が厳しかっただけではないですよ。
私達の世代は、あの凄惨な「体罰世代」でもあるのです。
私達の少し上の人達までが、不思議なほど非行少年を大量に生み出した世代で、教師は殴る、学校は壊すと、大変ひどい不良世代でした。
世論は当然、「子どものうちからどんどん殴るべし」という風潮になっていって(石原慎太郎も本でそう言っていました)、私達の世代になってからは、もう非行化も落ち着いていたのに、教師や親はとにかく「体罰」「躾」の名の下に、毎日のように欠点のあら探しをしては、ひどい暴力(心の暴力も含む)を振るう有様でした。
今の子ども達のように、「幼児虐待」の名の元で守られ、「子ども110番」までできて守られ、というのは何とうらやましいことかと憤慨するほどです。
実際に、今、私達の世代が親になって、幼児虐待を盛んにしているのは、無意識のうちに、当時振るわれた体罰の恨みを晴らしているのに過ぎません。幼児虐待の真犯人は、当時ひどすぎる体罰を振るった大人達です。
しかも腹立たしいことに、非行少年を暴力で封じて、先生が殴られなくなった代わりに、今度は「いじめ」で生徒が殴られるようになると、自分達が殴られるわけではないものだから、もうほったらかしで、「いじめはいじめられる者が悪い」と暴言まで吐いて、何も対策をしない有様です。自分達が殴られていた時は、暴力教師を雇ってまで押さえつけたくせに、暴力の矛先が自分達でなくなったら、自分達には関係ないからと、何も対策を取らずにほったらかしなのです。
本当に、その卑怯さに我慢がなりません。
就職難、想像を絶するほど競争の厳しすぎる大学受験、凄惨な体罰世代と、三重苦です。
私達の世代は、本当に呪われているのではないかと思うほど、不幸な世代なのです。
この事実を、ぜひ、全ての人に知っておいてほしいと思います。
そして本の増版の時には、この私の文章も付け加えておいてほしいの思います

思ったより浅い2
まさに団塊ジュニア世代の自分としては、これは面白そう!と思い、手にとったわけですが、状況説明からそれほど踏み込んでおらず、正直浅い内容に思えてしまった。

なぜ、貧乏クジ世代だと思ってしまうのか、それはわかった。
では「だから何なのか」といった部分が本来語られるべき部分であるかと思うのだが、「その世代って、自分の身近な事だけに関心がとどまっていて、なんとなく広く社会には目が向いていないんじゃないかな」といった主観でまとまってしまっている。

自分の事ばかりに気がいってしまい、相手を思いやれないのは何も、貧乏クジ世代だけではあるまい。
視点はとても気になるし、面白いなぁ、と思ったのでもう少し、サンプルケースや精神分析の観点からも研究され、突っ込んだ内容となった後に出版してほしかった。