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憲法で読むアメリカ史(上) (PHP新書)

憲法で読むアメリカ史(上) (PHP新書)
By 阿川 尚之

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  • 発売日: 2004-09-16
  • 版型: 新書
  • 313 ページ

エディターレビュー

出版社/著者からの内容紹介
1789年の誕生以来、民主主義をかたちづくってきた憲法や個々の判例から、アメリカという国のあり方を歴史物語として読み解く。

「国のかたち」はいかに見直されるべきか。建国200年で、辺境の小国から超大国となったアメリカ。その国柄を表す最高法規・合衆国憲法は、自主独立の精神を今なお堅持している。
だが、その運用をめぐっては論議の連続であった。連邦と州での権限争い、奴隷制度をめぐる南北の対立、二度の世界大戦や冷戦下での言論の自由……。国のあり方そのものを揺るがす時代の要請に対し、憲法はいかに解釈・修正されてきたのか。
ロイヤーであり、駐米公使も務める著者が、憲法を通じて合衆国の歴史を物語る。
<上巻の主な内容>最高裁、大統領を選ぶ/アメリカ合衆国憲法の誕生/憲法批准と『ザ・フェデラリスト』/憲法を解釈するのはだれか/マーシャル判事と連邦の優越/チェロキー族事件と涙の道/黒人奴隷とアメリカ憲法/奴隷問題の変質と南北間の緊張/合衆国の拡大と奴隷問題/ドレッド・スコット事件/南北戦争への序曲/連邦分裂と南北戦争の始まり/南北戦争と憲法

内容(「BOOK」データベースより)
「国のかたち」とはいかにして見直されるべきか。建国二百年で、辺境の小国から超大国となったアメリカ。その国柄を表す最高法規・合衆国憲法は、自主独立の精神を今なお堅持している。だが、その運用をめぐっては様々な論議の連続であった。連邦と州での権限争い、奴隷制度をめぐる南北の対立、二度の世界大戦や冷戦下での言論の自由…。国のあり方そのものを揺るがす時代の要請に対し、憲法はいかに解釈・修正されてきたのか。ロイヤーであり、駐米公使も務める著者が、憲法を通じて合衆国の歴史を物語る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
阿川 尚之
1951年(昭和26年)、東京に生まれる。慶応義塾大学法学部政治学科中退、米国ジョージタウン大学スクール・オブ・フォーリン・サーヴィス、ならびにロースクール卒業。ソニー、米国法律事務所を経て、1999年から慶応義塾大学総合政策学部教授、2002年から在アメリカ合衆国日本国大使館公使(広報文化担当)。他に西村総合法律事務所顧問、ヴァージニア大学ロースクール客員教授、ジョージタウン大学ロースクール客員教授、同志社大学法学部招聘講師を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

今、この時期に読むべき良書!5
 本書の表題は、少々おもしろい。『憲法で読むアメリカ史』。なぜ、「アメリカ史から読む憲法」ではないのか?
 本書の内容を一言で言えば、合衆国憲法の制定から現在にいたるまでの憲法を取り巻く状況を、歴史的事件や判決に言及しながらひもとくものである。新書にしては分量が多いために退屈するかと思いきや、著者独特の皮肉も交えながら、専門家はもちろん、一般の読者にも、興味深くアメリカの歴史と憲法との関わりを物語っていく。著者は、アメリカのローイヤーであると同時に憲法政治の研究者でもあり、また「親米家」でもある。従って、憲法という自身の専門のメガネを通じて、日本人一般によく知られているようで知られていないアメリカの歴史を語ったのであろう。
 9.11.以後、日本もアメリカという国家の体制や思想と否応なしに向き合わざるをえなくなった。その意味で言えば、本書はしかるべきときに出版されたと言えるであろう。これまでアメリカ史やアメリカの憲法に興味があった人もなかった人も、ぜひ手にとって欲しい書物である。 

「合衆国」ってなんだろうと思った人に5
合衆国という国家は、国家である前に理念を軸に造られた「システム」であることが、本書を読むとよくわかります。

英国を倒して「自由と平等」を取り戻すという崇高な理念を掲げた独立宣言。しかし英国を倒して団結する必要がなくなって、今度はそれぞれが独自の権利を主張する州をまとめて連邦を維持する為に、どうしても理念を一度棚上げにして現実的に機能する「システム」を造る必要が出てきました。本書には、このシステムの骨格である合衆国憲法が、時代の要請による解釈を通じて肉を得て、実体を持つようになる過程がとても読み易く描かれています。

上巻はリンカーンまで。そもそもリンカーン理解の為に読み始めたのですが、有名なゲティスバーグの演説から奴隷解放までの一連の彼の言葉が、彼個人の独創というより、「理念(独立宣言)」と「システム(憲法)」の建国以来のせめぎ合いの流れの必然であったことがよくわかりました。

付録は原文の合衆国憲法全文。原文の段階で解釈が様々あるわけで、訳してしまうとそれだけで翻訳によるバイアスがかかってしまう以上、憲法解釈の本に訳がないのは当然だと考えます。下巻の参考文献にある『アメリカ合衆国憲法を英文で読む』を読むと、合衆国憲法がいかに曖昧で柔軟にできているか、またそれゆえにいかに訳が困難であるかがわかります。

「憲法で読む」以上、通史としては分かりにくいところもありますが、物語として面白く書かれているのでここから歴史を学んでも悪くないと思います。とにかく面白かったです。読んでよかった!

アメリカ憲法史5
アメリカ合衆国誕生から南北戦争までのアメリカ史を、憲法の解釈が争われた
重要な事件に焦点をあてて綴った本です。

マーベリー対マディソン事件、ドレッド・スコット対サンドフォード事件など
重要な連邦最高裁判例を紹介していますが、判例の理論はあっさりと紹介するに止め
歴史的事実の経過を詳しく紹介しています。
新書にしてはやや分量がありますが、淡々と事実を語るのではなく
物語調に書かれている本なので読みやすいです。
イントロダクションとして、2000年のブッシュ対ゴア事件も新聞報道などより
やや詳しく紹介しています。