社会的ジレンマ―「環境破壊」から「いじめ」まで (PHP新書)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #137910 / 本
- 発売日: 2000-06
- 版型: 新書
- 227 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
人々が自分の利益だけを考えて行動すると社会的に望ましくない状態が生まれてしまう社会的ジレンマ。その解決策を探るユニークな論考。
「自分一人ぐらいは」という心理が集団全体にとっての不利益を引き起こす社会的ジレンマ問題。違法駐車、いじめ、環境破壊等々、現代社会で起こっている多くの問題はこの「社会的ジレンマ」と見ることができる。
著者は数々の調査・実験・シミュレーションから、人間は常に自分の利益を大きくすることだけを考えて「利己的」な行動をとるわけではなく、多くの場合、「みんながするなら自分も」という原理で行動することを明らかにした。そしてこの「みんなが」原理こそが人間が社会環境に適応するために進化させてきた「本当のかしこさ」ではないかと指摘する。
『信頼の構造』『安心社会から信頼社会へ』などの話題作を発表し、心と社会との関係について、認知科学・心理学・社会学・経済学など多方面からユニークな研究を展開する著者。本書も、これからの社会や教育のあり方を考える上で、お説教的な精神論の限界を乗り越える重要なヒントを与えてくれる。
内容(「BOOK」データベースより)
違法駐車、いじめ、環境破壊等々、「自分一人ぐらいは」という心理が集団全体にとっての不利益を引き起こす社会的ジレンマ問題。数々の実験から、人間は常に「利己的」で「かしこい」行動をとるわけではなく、多くの場合、「みんながするなら」という原理で動くことが分かってきた。この「みんなが」原理こそ、人間が社会環境に適応するために進化させた「本当のかしこさ」ではないかと著者は考える。これからの社会や教育を考える上で重要なヒントを与えてくれるユニークな論考。
内容(「MARC」データベースより)
社会的ジレンマの研究とは、私たちの社会を自分たちでコントロールするための科学を作り出すための研究。心理学や社会学の分野で行われてきた研究の成果を中心に紹介。〈ソフトカバー〉
カスタマーレビュー
社会に参画する上で必読の一書
著者は社会心理学で名を馳せる山岸氏である。
本書は、安価な新書シリーズではあるが、非常に分かりやすい言葉と
例えを用いており、この分野に精通していない方でも理解できる。
「わかっちゃいるけどやめられない」という誰しもが知っているフレーズから
スタートして、社会全般に広がる個人と公共の矛盾点を鋭く導く。
そして「本当のかしこさ」とは何か、見事な命題を読者に与えてくれる。
途中説明に用いたゲーム理論は、説明で使う核心部分を優しく説明しており、
コミットメント問題の例えに使ったダイエットの話、
継続ゲームの例えに使った観光客向けレストランと常連客向けレストランの
違いなど、適切な目線で分かりやすい例を多用している。
難しい言葉の多い、社会学、社会心理学の読み物としては、
これ以上ないぐらいわかりやすい。
扱っている命題は人間であり、社会である。
オフィス、学校など人が2人以上いるところに有効な考え方であり、
適応範囲は広い。
途中で著者が語っているように、本書の発端となったのは、
新しい仮説により著者の考えが変ったことに依拠する。
新しい仮説をきちんと消化し、柔軟に思考する点は、研究者として尊敬できる。
本書は鋭い示唆に富み、我々一般市民に考えさせる命題を与えてくれる。
万人が電車の中でも読んでくれれば、世の中ましになるかもしれない。
高校生以上でないと理解できないかもしれないが、ぜひ読んで欲しい一書だ。
勇気の出る本です
この本を知人にプレゼントすると、たいていの人の反応は「そうそう、私たち本当は社会全体を考えないといけないんだよね!」というもの。そういいつつ、私を含めて彼らもわかっちゃいるけどやめられない人たち。
タイトルの社会的ジレンマは、“わかちゃいるのにやめられない”つまり環境破壊や拝金主義、公共財問題、いじめなど。
やめられなかったばかりに、結果的に自分たちの首を絞め社会問題を引き起こすという、人間にとってとても身近でとんでもなく普遍的な問題のことです。
著者は、人間にとって「ほんとうのかしこさ」はどこにあるのだろう? と実験で検証していますが、そこから導き出された結果は、今の世の中で私たちが忘れかけている「意外なもの」なんです。
おすすめ!
「本当のかしこさ」で社会の問題に立ち向かえる?
「ほぼ日刊イトイ新聞」で糸井重里氏が評価していて、著者の山岸氏の対談まで連載されたので、興味を持って同じ著者の『安心社会から信頼社会へ』と本書を読みました。
"わかっちゃいるけどやめられない"社会問題について、これまでのゲーム理論などによる功利的対策と、愛他的教育による対策では解決できないことを社会実験で示し、第3の道を探るという姿勢には、共感を覚えました。
性善説でも性悪説でもなく、人間の進化で脳に埋め込まれた「本当のかしこさ」によって、社会的ジレンマを解くという研究の今後が期待されます。





