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行動経済学入門

行動経済学入門
By 多田 洋介

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  • Amazon.co.jp ランキング: #22326 / 本
  • 発売日: 2003-12-11
  • 版型: 単行本
  • 238 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
「自分に都合の良い情報ばかり優先し」「損失ばかりを過大評価する」非合理的な人間行動の謎をズバリ解明する初の入門書。

内容(「MARC」データベースより)
なぜ人は誤った選択をしてしまうのか? 心理学の成果を応用して、一見不可解な人々の行動を論理的に説明するユニークな学問である「行動経済学」。そのエッセンスを、豊富なエピソードを交えて分かりやすく解説する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
多田 洋介
1973年生まれ。1996年東京大学経済学部卒業。同年経済企画庁(現内閣府)入庁。ハーバード大学大学院修士。東京都立大学経済学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

行動経済学を勉強したいなら本書から5
人間は常に超合理的な選択をすると仮定している経済学に、心理学的アプローチから待ったをかけた行動経済学がノーベル経済学賞を獲得してから早1年。日本でもにわかに注目を集めているが、ようやく日本語で書かれた本格的な入門書が出版された。

筆者は行動経済学を、伝統的な経済学では説明ができない部分を補完して実証分析の能力を高めていくものと捉えている。そのため、過度に行動経済学を礼賛することもなく、冷静にバランスの取れた解説を行っている。

解説には豊富な事例に加えて数式が用いられ、これまでよく見られた、事例のみによる部分的な行動経済学の紹介とは一線を画している。その上、最新の成果までが網羅的に取り上げられいて、内容が充実している。もちろん事例だけを読んでも内容を理解することは可能なので、数式に抵抗を感じる人でも心配することはない。数式を飛ばしてでも本書を読む価値は十分にある。

行動経済学は、ビジネスへの応用の可能性を多分に秘めている学問であり、現在は株式投資を中心にファイナンス分野での応用例が見られる。本書は経済学を学んでいる学生に限らず、多くのビジネスマンにとって必読の1冊である。

非常に楽しめました。5
人間は、今までの経済学が前提としてきたように常に理性的で合理的なわけではなく、間違いを起こしたり感情に流されたりもする。そのような「普通の」人間を前提に、心理学的な考え方を加味して経済活動の分析を行う学問を行動経済学というのだそうです。そして、本書では、我々「普通の」人間の「非合理的」な行動にも、実は一定の法則があることが明らかにされていきます。

本書を見てまず気がつくのは、圧倒的な量の具体例です。プロ野球選手の打率の話から、タクシー運転手のノルマの話、宝くじの話等々、具体例が挙がっていないページはないくらいです。そのため、とても分りやすく議論が進められていきます。また、「オークションでは損がつきもの」、「海の家よりもホテルのバー」等の、「なんだろう?」と思わせる小見出しも効果的で、つい読んでしまいます。

本書は純粋に知的好奇心を満足させるためだけでも読む価値があると思いますし、本書の理論を何らかのビジネスチャンスにつなげることも出来るでしょう。逆に、自分の無意識の行動を他人に利用(悪用)されないという意味では、我々全てが理解しておく必要があるのかも知れません。もちろん、経済学を学ぶ学生には必須の本になると思います。

あえて気になった点を挙げるとすれば、本書中の何箇所かに出てくる「数式」が、私のような数学に久しく触れていない社会人にはやや取っ付きにくかったということでしょうか。しかし、実は数式は飛ばして読んでも内容は十分わかりますので、あまり気にせずに読み進めることです。著者が数式を省かなかったのは、客観的な裏打ちのない巷のノウハウ本と一緒にされたくないという「こだわり」のような気もします。

本書の巻末の注釈と参考文献を見ると、本書がいかに多くの知識・理論・文献に裏打ちされたものかがわかります。今後、類書や派生本が沢山出てくるかと思いますが、本書を越えるものはそう簡単には出てこないでしょう。歴史に残る本だと思います。

新しい見方を提供してくれる良書5
経済学で当然のように前提とされている「合理的経済人」、つまり「自己利益の最大化をめざして合理的に考え判断することができ、かつその判断に基づいた行動がとれる人」のことですが、あまりに合理的すぎて現実離れしているとの批判も少なくありません。本書での基本的な前提は、現実の人間は「必ずしも合理的な経済主体ではない」という認識です。基礎を確立したカーネマン教授は「不確実性下における人間の判断や意思決定に関して、心理学の研究成果を経済学の考え方に統合したこと」を理由に02年のノーベル賞を受賞しており、これからの発展が期待される分野でもあります。理論的な部分もはしょらずに書かれており、読み進むうえでは骨っぽいところもあります。心理学ゲームみたいのを期待するとはずします。