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攻撃計画(Plan of Attack)―ブッシュのイラク戦争

攻撃計画(Plan of Attack)―ブッシュのイラク戦争
By ボブ・ウッドワード

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  • Amazon.co.jp ランキング: #262539 / 本
  • 発売日: 2004-07-15
  • 版型: 単行本
  • 597 ページ

エディターレビュー

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   全米No.1ノンフィクション・ベストセラー9タイトルの著者であるボブ・ウッドワード、注目の最新作。

 『Plan of Attack』は、ジョージ・W・ブッシュ大統領と彼の戦争審議会、並びに同盟諸国がイラクに先制攻撃を仕掛け、サダム・フセインを転覆させ同国を占領するに至る、歴史の転換期についての最も信頼できる報告である。著者は綿密なインタビューや数々の文書をもとに、2年間にわたる政府の舞台裏での駆け引きを克明に描き出し、ヴェトナム戦争以来最も物議を醸した戦争の原因と結末を検証している。

   ブッシュ大統領、ディック・チェイニー副大統領、コリン・パウエル国務長官、ドナルド・ラムズフェルド国防長官、ジョージ・テネット中央情報局(CIA)長官、トミー・フランクス中央軍司令官、その他の戦争審議会メンバー、ホワイトハウス職員、さらには英国のブレア首相やロシアのプーチン大統領といった主要な他国首脳に至るまで、本書はさまざまな人物像を驚くほど鮮明に浮かび上がらせる。

   また、開戦の意思決定がなぜ、どのように行われたかを、同時代史ではめったに知り得ない、秘密会議や盗聴防止機能付き電話での会話、数々の戦略、ジレンマ、軋轢、戦争の裏に潜む生々しい感情なども含めて、詳細に描き出している。

   以下は、ウッドワードの前著『Bush at War』(邦題『ブッシュの戦争』)に寄せられた賛辞である。

 「その細部の書きぶりに、人間味と説得力がある」――ニューズウィーク誌、エヴァン・トーマス

 「余分なものを削ぎ落とした、信頼できる著作…この国の中枢での政策決定プロセスをこれほど詳しく知ることができるのは、幸運と言うほかない」――ワシントン・ポスト紙「ブック・ワールド」、フォアド・アジャミー

 「ウッドワードは彼の同世代で最高の、ことによるとこれまでで最高の、本物の記者だ。彼は誰よりも多くのことを暴露する」――ウィークリー・スタンダード誌、フレッド・バーンズ

 ボブ・ウッドワードは1971年よりワシントン・ポスト紙の記者を務め、現在は同紙編集局次長。2001年9月11日の同時多発テロに対する米国の反応とアフガニスタンにおける戦争について報告した『Bush at War』をはじめ、彼の執筆もしくは共同執筆による9作が全米No.1ベストセラーに(ほかの8作は『Shadow』『The Agenda』『The Commanders』『Veil』『Wired』『The Brethren』『The Final Days』『All the President's Men』)、また『The Choice』『Maestro』の2作も全米ベストセラーになった。ワシントンD.C.在住。 (Book Description)
--このレビューは、同タイトルのハードカバーのレビューから転載されています。

内容(「BOOK」データベースより)
ブッシュの密命を帯びて着々と戦争計画を練り上げるラムズフェルド国防長官、フセイン打倒に異様な執念を燃やすチェイニー副大統領、イラクに大量破壊兵器があることを「スラムダンク(確実ですよ)」と大統領に保証したテネットCIA長官、国連との協調を唱えて孤立するパウエル国務長官…。果たして、「アメリカの若者に死んでもらう」というブッシュ大統領の決断は、いつ、どのようにして下されたのか?米国を代表するジャーナリストが、イラク戦争へと突き進むブッシュ政権の最高首脳たちの動きを圧倒的取材力で再現し、全米ベストセラー第1位を記録した超話題作。

内容(「MARC」データベースより)
大統領本人へのインタビューもまじえ、開戦までの16カ月にわたる戦争準備、外交、秘密工作の全貌と、政権中枢部の暗闘を克明に再現。イラク戦争へと突き進むブッシュ政権の最高首脳たちの動きを描く。


カスタマーレビュー

読み物として秀逸で面白い。だが、それだけではない!!5
なぜいま、イラク戦争の本を読まなくてはならないのか?
もう終った話ではないのか?
いやいや。。。そうではないのです。

この本を読むとわかるのは、米国が常に戦争準備を進めているということ。そして、イラク亡き後、米国に対する脅威とは「北朝鮮の核」であると、読み解けます。

この本に描かれた対イラク戦争に向けたアレコレが、いま対北朝鮮戦争へ向けて同じようなプロセスと思考法ですすんでいるのですよ。

本書の冒頭でラムズフェルド国防長官はこのような主旨のことを言っています。
“全世界的な米軍の再配置を検討し、戦争計画立案のスピードを上げる”と。

先日、在韓米軍の再配置が発表されました。そして、アーミテージ国務副長官は「憲法9条」が日米関係の妨げと発言しました。

もう、いやになるくらい、この本と、昨今の米政府高官の発言が符合してしまうのです。

ですから、この本を、たんなる「イラク戦争もの」「ブッシュ政権もの」と考えるのは間違えです。この本は、「世界情勢に対する米国の考えかた」を読み解く重要な資料なのです。
いま、迫りつつある対北朝鮮戦争へ向けて、われわれ日本に住む人々の運命は、米国に握られています。
本書は、米国の考えかたを知る、もっとも重要な本でしょう。

もちろん、普通に読んでも面白い読み物です。いま手に入るイラク戦争の内幕ものとしては、ベストでしょう。

イラク戦争はブッシュの決め打ちだった5
ボブウッドワードは政府要人からの丹念な聞き取りによって以下を明らかにした。
パウエルが国際協調路線を主張し、端から見ると茶番のような役をさせられながらも最後まで関係国に協調の可能性を探ったことに感心した。

アメリカにとって国連は無意味な井戸端会議である一方、国際協調のポーズを示すためのレトリックとしての場であることがよく分かった。常任理事国にとっては当然のことだと思うが。

アメリカ国家を担う政策意思決定者が国益に従ってどう振舞ったかが記されているが、彼らには私心はなかったのだろうか?ブッシュと石油利権、高性能爆弾による空軍主体の攻撃を推進するラムズフェルド等との軍需産業との関わり。彼らの個人的な利権が政策意思決定に影響を及ぼさないと考える方が難しい。
1. イラクへの戦争は早期(9・11後)から周到に計画されていた。イラク退治の理由は最初から無かった。
2. イラクを攻撃する理由は早い段階から懸念が認識されていた。CIA情報に信憑性がないことをパウエルは掴んでいた。
3. ホワイトハウス内で意見の対立があった。パウエルは一貫してイラク戦争の根拠に懐疑的であり、国連を通じた国際協力路線を最後まで進言し続けた。また、パウエルは、ラムズフェルドの下で作られた戦争計画では占領後の統治において兵力が不足していることを見抜いていた。
4. CIAの非政府活動の内実の暴露。情報提供者の中心人物に対して月々100万ドル単位の現金を支払い、また、クルド人には武器調達資金を提供した。イラク人政府高官に対しては買収と共にフセイン政権崩壊後の新政権入りの約束までしている。CIAの活動はアメリカの国益追求にあり、当然ながら買収による倫理的堕落が及ぼす悪影響については全く省みられることがない。

5. イスラム過激派に対しアメリカ大統領は宗教原理的な価値観に基づいて戦争を行っている。

内通者もとろも巡航ミサイルで吹っ飛ばす!5
 本書は膨大。面白かったところを2点だけ箇条書き風にあげる。

【安定化期間】 当初、イラク戦争は90-45-90の225日間で決着をつける予定だったが、最終的にイラク軍が「溶けて」しまったので、わずか2週間ちょっとで終了した。そうなると、いまとなっては占領後の安定化期間をどの程度、考えていたのか、という問題の方が興味あるが、フランクス司令官は「イラク国内の情勢しだいですが、戦闘終了から十八ヵ月後には縮小できるものと思います」(p.193)と語っていたという。この情報は、初めて知ったので新鮮。

【内通者もとろも巡航ミサイルで吹っ飛ばす手法は怖い】 開戦当初、フセイン父子が隠れて集まったドーラ農場を察知し、現地でリクルートした内通者もろとも数十発の巡航ミサイルとバンカーバスターによって、この農場は破壊されたのだが、もしこの攻撃が成功して、ほとんど戦うことなく無血入城のような形になっていたとすれば、その後のテネット長官の扱いは難しくなっていたろうと思う。それにしても、ボブ・ウッドワードは深く書いていないが、刻々と「いまフセインが到着した」などと情報を衛星経由で送っていた内通者もろとも吹っ飛ばすとは…。今後、こんな役割をやろうという人間はゼロになるな(p.517)。