ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #634958 / 本
- 発売日: 1988-03
- 版型: 単行本
- 282 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
―僕は時々思う。僕の今の歳にフィッツジェラルドは何をしていたんだろう、と―。生地セント・ポールからモントゴメリイ、ハリウッド、ニューヨーク、そして魂の眠るロックヴィルへ…。1920年代のアメリカに熱狂的に受け入れられた時代の寵児の、早すぎた栄光と悲劇的な崩壊をたどる巡礼の旅。著者訳の短篇2篇を付す。
カスタマーレビュー
村上春樹が自身のフィツジェラルドに対する思いをが余すところなく形に
村上春樹が自身のフィツジェラルドに対する思いをが余すところなく形にしたような本。エッセイと短編の翻訳で構成されています。第一部「スコット・フィツジェラルドと五つの町」では、フィッツジェラルドにまつわる場所を訪れて書き綴ったエッセイが5編(それぞれニューヨーク、ハリウッド、ロックヴィル、モントゴメリイ、セント・ポールを探訪)、第二部「スコット・フィツジェラルドについての幾つかの文章」もエッセイ集で、短編「夜はやさし」の2つのバージョンについて、奥さんのゼルダ・フィツジェラルドの伝記、映画「華麗なるギャッツビー」に関するコメントなどが収められています。特にゼルダ・フィツジェラルドの生い立ちに強い印象を感じました(享楽的な生活を送りながらも最後には精神分離症になり、悲劇的に死んでいった)。「ノルウエイの森」のモチーフになった人では?というような感じも受けました。第三部は、2つの短編「自立する娘」と「リッチ・ボーイ(金持ちの青年)」の翻訳が収められています。「リッチ・ボーイ」が良かったですね。最後にスコット・フィツジェラルド年譜まで付いています。
非の打ち所なし
~ 「リッチ・ボーイ(金持ちの青年)」、全く素晴らしい短編です。非の打ち所がないというのはこういうことをいうのでしょう。専門家から見たらあるいはここはちょっとなあという部分もあるのかもしれませんが、僕にとってはそんなところ見つけようと思っても無理な話でした。まず冒頭からしてイイですね。余談ですが訳者の村上春樹さんはここのところを自著~~の「スプートニクの恋人」でちょっと真似て書いています。というかこれを読んで「そういえばスプートニクに同じような箇所があったな」と思いました。文学的パロディ、あるいは一種のオマージュですね。「グレート・ギャッツビー」と同じような方法で書かれているのも特色の一つです。これは間違っているかもしれませんが、「ギャッツビー」の直前かすぐあと~~に書かれたものであるような気がします。
春樹さんのエッセイもどのフィッツジェラルドの伝記よりも読み応えのあるものです。おそらく彼がどれほどフィッツジェラルドの作品に心酔しているかということが、読むものにとって邪魔にならない形で嫌みなく提示されているからではないでしょうか。
~~
僕は思うのだけれど、誰かに愛されていないことには彼は幸せにはなれないのだ。
「リッチ・ボーイ」~
スコット・フィッツジェラルドという人となりが、ある程度まとまって分かるようになる
スコット・フィッツジェラルドという人となりが、ある程度まとまって分かるようになる本です。特に良かったのは、フィッツジェラルドの生きたジャズエイジ(1920年前後)の雰囲気がとてもよく分かること、そして奥さんのゼルダのことが詳しく紹介されていること。エッセイ以外に、2つの短編「自立する娘」と「リッチ・ボーイ(金持ちの青年)」の翻訳も掲載されています。特に「リッチ・ボーイ」は印象的で、またしばらくしたら読み返したい短編。




