世界はなぜ仲良くできないの?―暴力の連鎖を解くために
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #88127 / 本
- 発売日: 2004-07
- 版型: 単行本
- 269 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
「暴力の連鎖」を解くために、みんなが知るべきこと、考えるべきこと。国際政治学者のちはる先生が、やさしく解説。
内容(「MARC」データベースより)
世界はなぜ仲良くならないのか。なぜ数え切れないほどの人々が命を失い、ケガをし、住むところを奪われ、苦しい暮らしをさせられているのか。「暴力の連鎖」を解くために知るべきこと、考えるべきことをやさしく解説する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
竹中 千春
1957年東京生まれ。1979年、東京大学法学部卒。東京大学法学部助手などを経て、現在、明治学院大学国際学部教授。専門は国際政治・インド現代政治。特に、ガンディーと非暴力主義・ナショナリズム・ポストコロニアルな歴史・ジェンダーに関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
こういうのを良書とよぶ
こういうのを良書とよぶのだ、と思う。
要するに、これだけの内容を日常語で、誠実さをもって書くことは
並大抵のことではない、ということ。
(ちなみに、値段設定にまで良識が感じられる)
(出版社のガンバリが見てとれる)
市民運動とか、NGOとか、そういうグルーピング
(有体にいえば、「サヨク」というグルーピング)
で括られるのはもったいない。
イデオロギー対立なんかを すっかりかすませてしまう
誠実な人間主義(ヒューマニズム)の宣言書だ、とみなしたい。
「平和」という言葉が揶揄される昨今の日本――
「甘っちょろいこと言っても、現実は、、、ねぇ?!」
そういう揶揄にもたしかに理由があるけれど、
偏見をもってしまう前に、こういう本はちゃんと読まれてほしい。
右も左も、意識ある人なら きっとうなずくところが多い。
もっともっと、広い範囲で話題になってよい本だ。
マイナーな出版社から出ているから、宣伝がゆきとどかないのかなぁ・・・
現代の紛争の原因を読み解く
世界大戦はこの60年間おきていない。大国間の冷戦も終わった。なのになぜ、世界から暗殺や自爆テロがなくならないのか。そんな素朴な疑問を分析している。
パレスチナやインド周辺などを題材に、なぜ、暴力がおき、とまらないかを歴史とともに具体的に説明する。
また、自衛隊のイラク派遣の是非や憲法9条問題、米国との同盟問題など、自分たちにかかわる判断を求められたとき、「わからないのでちょっと待って下さい」と言える勇気を持とうと提案している。
気配りの効いた大学の講義のよう。高校生や大学生、初めて国際政治に興味を持つ社会人にお勧め。巻末の手厚い読書案内がとても親切。
良識的な書物
人々が「武装」や「暴力」という考え方から自由になれないのは、ある意味自分の経験則に立脚したリアリズムの力が相当に強く作用しているからだ。「やらねばやられる」「なめられる」といった物言いが意味を持ちうるような現実が、学校空間や競争社会には現実に存在しており、それは「平和」や「優しさ」を冷笑するようなシニシズムにつながる。そうした感情は誰にもあって、これを払拭するのは容易ではない。「勇気」「闘争」「根性」といった標語は、「やらねばやられる」という恐怖心と実のところコインの裏表の関係にある。軍備拡張や核武装論の背後にはこうしたリアリズムが存在している。それはいわば「力の文化」であって、これと対極をなすものとしての「融和の文化」が構築されねばならない。本書は国際政治の空間における暴力の連鎖から問題を説き起こし、最後にいじめなどの例をあげた練習問題があるが、私はむしろ配列としては逆のほうがよかったのではないかと思う。いじめられている人がいる、ではあなたはどうするか。そこから説き起こし、それを原発などの地域的問題、さらに尖閣諸島や竹島などの領土問題や中東問題などに広げてゆくのである。無論、日常的出来事と国際紛争とを同列に論じることは必ずしも出来ないけれど、「暴力の文化」に対抗する、「融和・対話」の文化の構築には身近な例からはじめるのが一番よいと思う。「やらねばやられる」式の力の概念から「対話の文化」への移行は、「文化概念の再構築」とでも言うべき重要な意味を持ち、現在我々はその重要な岐路に立っている。本書は、中学校や高校などでの教育現場でも大いに活用されるべきだ。




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