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大英帝国の外交官

大英帝国の外交官
By 細谷 雄一

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  • Amazon.co.jp ランキング: #298923 / 本
  • 発売日: 2005-05-23
  • 版型: 単行本
  • 310 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
第一次世界大戦、ロシア革命、第二次世界大戦、そして西側同盟の成立…「戦争と革命の世紀」に国運を担った6人の肖像。

内容(「MARC」データベースより)
第一次世界大戦、ロシア革命、第二次世界大戦、そして西側同盟の成立…。帝国の繁栄を支えたのは卓越した外交官だった。激動の20世紀に働いた6人の仕事を通してイギリスが育てた優雅な外交術に迫る。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
細谷 雄一
1971年千葉県生まれ。1994年、立教大学法学部卒業。1996年、英国バーミンガム大学大学院国際学研究科修士課程修了。2000年、慶応義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。北海道大学大学院法学研究科専任講師、敬愛大学国際学部専任講師を経て、慶応義塾大学法学部専任講師(国際政治史、国際関係論専攻)。博士(法学)。主な著書に『戦後国際秩序とイギリス外交―戦後ヨーロッパの形成1945~1951年』(創文社、2001年、サントリー学芸賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

相手の身になってみる外交5
文芸春秋10月号の加藤陽子さんの選評が秀逸である。『5人の英国外交官が各章ごとに取り上げられている。どれも最高、グラスに大きな氷塊を一つ入れ、取って置きのウイスキーをを注ぎ、ベッドへゴー。一日一章ずつ読む。ああ至福、極楽。』だって。これでは買わざるを得ない。私には、アイザイヤ・バーリンが最も興味があった。1940年彼は如何にアメリカを戦争に引き込むかを担当していたチャーチルのお気に入りの外交官だった。日本の真珠湾奇襲、チャーチルはこれで勝ったとほくそえむ。我々日本人は未だにこれがわからない。日本がやむにやまれずやったと考えている。やむにやまれずにしたのは誰か。

一読を勧めます。5
新聞の書評を読んで購入しました。ある程度の英国史の知識が背景にあれば、十分に楽しめる本です。特に、ハロルド・ニコルソンの章が卓越した叙述です。この本に刺激されて、ニコルソンとダフ・クーパーの本(それぞれ原書)を読み、フランス革命と20世紀初頭の政治史が好きになりました。

パリ講和会議とニコルソン5
五人の外交官のうち、ハロルド・ニコルソンの記述が面白かった。
ニコルソンは「新外交」の限界を指摘し、「古典外交」の美徳を擁護する。
そのハイライトが、第一次世界大戦後のパリ講和会議だ。
この会議には、いろいろな人物がかかわっている。
日本の西園寺、牧野、若き日の吉田茂、近衛文麿。
しかし主役は米大統領ウッドロウ・ウィルソンであったろう。
彼は14カ条にうたわれた理想をひっさげて、パリへ来た。
ニコルソンも、ウイルソンに期待をもっていたが、
残念ながら次々に裏切られる。

五大国を中心に進められるはずが、日伊はのぞく米英仏の三カ国で
作業は進められていく。
ニコルソンは中東に関する専門知識をフルに活かせると頑張った。
しかし、結果は空しかった。
「・・これら三人の無知で無責任な男たちが、
ケーキを切るかのように小アジアを切り刻むのは恐ろしいことです」
いや悲惨というべきだ。

ウイルソンは、無知で無責任なばかりか、
横柄で、現実に対して盲目であり、硬直的な頭の持ち主であった。
しかしこのような性格はウイルソン一個の性格だけではないと
ニコルソンは見抜いた。
これがアメリカ外交の本質であると。
つまり「新外交」の本質とも言いうる。

ウイルソンは理想を追い、ヨーロッパ人の運命を
もてあそびながらも、自国の議会と調整がまったくできなかった。
アメリカは講和条約を主導的にまとめながらも
むなしく調印するのみで批准しなかった。

これぞ教科書通りの「三権分立」!!!
ウイルソンのような男にかかっては、
モンテスキューも地下で怒っていることだろう。

・・・と怒りながら読了した。
ニコルソンは、そういう外務省の仕事に嫌気がさして
辞めた。
でも、勲章が欲しさに英国労働党から選挙に出た。
うーむ、人間は複雑やな。