星間商事株式会社社史編纂室
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #50719 / 本
- 発売日: 2009-07-11
- 版型: 単行本
- 296 ページ
エディターレビュー
内容紹介
川田幸代。29歳。独身。腐女子(自称したことはない)。社史編纂室勤務。彼氏あり(たぶん)。仕事をきっちり定時内にこなし、趣味のサークル活動に邁進する日々を送っていた彼女は、ある日、気づいてしまった。この会社の過去には、なにか大きな秘密がある!……気づいてしまったんだからしょうがない。走り出してしまったオタク魂は止まらない。この秘密、暴かずにはおくものか。社史編纂室の不思議な面々、高校時代からのサークル仲間、そして彼氏との関係など、すべてが絡まり合って、怒濤の物語が進行する。涙と笑いの、著者渾身のエンターテインメント小説。幸代作の小説内小説も、楽しめます!
内容(「BOOK」データベースより)
川田幸代。29歳。会社員。腐女子。社の秘められた過去に挑む―。本間課長は言った。「社史編纂室でも、同人誌を作ろう!」その真意はいかに?風雲急を告げる社史編纂室。恋の行方と友情の行方は、五里霧中。さらには、コミケで人気の幸代の小説も、混乱に混乱を!?これでいいのか?わたしの人生。
著者について
1976年、東京生まれ。2000年、『格闘する者に○』でデビュー。以後、『月魚』『秘密の花園』『私が語りはじめた彼は』『むかしのはなし』など、小説を次々に発表。2006年、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。他に、小説に『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『光』『神去なあなあ日常』など、エッセイに『あやつられ文楽鑑賞』『悶絶スパイラル』『ビロウな話で恐縮です日記』などがある。
カスタマーレビュー
三浦しをん流にじみ出てます。
すらすら読めて面白かったですよ。
ドラマに出てきそうな同僚たちと上司のキャラも浮いてなくて。
会社成り立ちの背後に隠れた、裏世界の証拠を掻き集める、といったお話。
これだけ言うと絶対興味の引かれる小説ではないですけれど、そこはそこ、三浦しをん節がここぞとばかりに鳴りっ放しでした。
三浦女史の趣味がダダ漏れ状態で、同人誌の中身が劇中歌のごとく入ってます。ウマイ具合に。(本編よりこっちの続きやら途中やらが気になってます)
ドラマ「ショムニ」を思わせる上司や社内左遷先の社史編纂室でしたが、ダメ人間そうに見せかけてデキル仕事人というトコロが面白かった一因です。
人との繋がりをきちんと描く作家さんだと思いました、改めて。
実写化もしくはドラマCDでもう一度読みたい作品です。
本間課長は八嶋智人、ちっさい人だから(笑)
「星花」の女将には、鈴木京香ちゃん。
ヒロイン川田幸代は、市川実日子。みっこには貫地谷しほりで。
オフィスで腐女子が大活躍!?
同人誌作りのために、社史編纂室という辺鄙な部署での勤務にも
さほど不満のない29歳の主人公。だけど、高校時代からの同人友達や
気ままな旅を繰り返し思い出したように帰ってくる恋人との関係も
微妙に変化しつつあるみたい? そんな時、社史の取材をきっかけに
会社の隠れた裏歴史を知り、編纂室の皆と「裏社史=同人誌」を
作ることになる。なんで会社で同人誌なんか…と思いつつ、
その作業を通し、彼女は会社や同僚について深く知るようになり…
頑張りすぎてないOLコメディ!
駅伝や浄瑠璃や林業などなど、馴染みのないジャンルに放り込まれた
若い人を描いたら右に出るもののいない三浦しをん。しかし、今回選んだ
同人誌というお題については、消化不良だったような気がする。実際に
同人誌や同人誌即売イベントに関係したことがない人がこの小説を読んで
ヒロインがハマっているこの腐女子生活(同人誌で男性同士のロマンスを
描くのが趣味)の楽しさ、普通の生活との折り合いの付け方のめんどくささを
なるほどねーとわかって読めるかどうか、ちょっと疑問に思ったりもした。
これは、著者の三浦さん自身が、こういう漫画や創作物が大好きな女子の世界に
非常に近いところに(あるいはその中に)いるからじゃないのかな。身近すぎる
お題だからこそ目線の据え方が少し読者的には微妙だったというか。
三浦さんのコメディは大好きなのですが、今回はちょっとそういう意味で
シンプルに「お、面白い!」「でもなんか感動!」って感じではなくて
物足りない読後感でした。
出来そうで出来ない社史編纂の行方
著者の趣味が全開!といった感じの、社史(裏社史)作りや、同人誌について愉快に綴られている1冊。星間(ほしま)商事のマークも可愛らしくほんわかしているのだが、その社史作りも進んでいるような、いないような、何ともゆったりとした物語、と思いきや、社史作りにはいくつかの困難が。だからこそ裏社史が作られるのだが、それにしても元社員のご老人たちの非協力的なこと。おまけに訳の分からない脅迫状が届く始末。またサリメニ共和国という架空の国と、この星間のつながりなど、謎も秘められている。
それにこの作品のノリを倍増させているのが、登場人物。主人公の川田幸代や同人誌仲間の実咲や英里子、会社のみっこちゃん、先輩の矢田はまだいい。誰も見たことがないという「幽霊室長」(部長もほぼ同じ)という存在からネジがゆるんでくる。本田課長は定年まで1年という気楽さのせいか、幸代の同人誌を知った途端、編纂室内でも同人誌を作ろうと、自作の小説(にもなっていない感じのお話)を持ってくる。
そんなコメディ的な要素満載の話ながら、現実問題も抱えている。恋愛と結婚、仕事のやりがい、いつまでも子どもでいられない立場(「大人になるって、さびしさに鈍感になることなのかもしれない」)など、笑いながらも読んだ人に、自分のことを見つめなおすきっかけも与えている。




