韓国―民主化と経済発展のダイナミズム (ちくま新書)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #237154 / 本
- 発売日: 2003-08
- 版型: 新書
- 204 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
二〇〇二年末の韓国大統領選挙では当初の予想を覆して盧武鉉が選ばれたが、この選挙はインターネットが帰趨を制するという前例のないものだった。それに象徴されるように、この一五年で韓国の政治・経済は大きく変わった。民主化抗争を経てダイナミックに変貌を遂げた韓国政治。一九九七年にアジア経済危機に巻き込まれたものの、その後劇薬ともいえる新自由主義政策によって急回復を遂げた韓国経済。北朝鮮の活開発危機などの厳しい国際環境の制約の中で、どのような力学が韓国を突き動かしているのか。それに日本はどのように向き合ったらよいのか。韓国の実像に様々な角度から迫る、最新入門書。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
木宮 正史
1960年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科助教授(韓国現代政治専攻)。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得退学、韓国高麗大学大学院修了(政治学博士)。法政大学法学部助教授を経て現職にいたる。その間ハーバード大学イエンチン研究所客員研究員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
コンパクトに論点をおさらいする良書。
中堅の韓国政治研究者による韓国現代史の入門書。
主要な論点が一通り押さえられており勉強になる。
本書では、次の論点が検討される。
①半島対立と冷戦構造の展開と、それらによる韓国政治への制約。
②高度経済成長や97年経済危機をもたらした政治的条件。また、経済発展や経済危機がもたらした政治的帰結。
③政治主体(指導者)による、制約条件の認識と行動の選択、そしてその帰結。
④文化的条件がどのように政治を制約してきたか。
⑤市民運動・インターネットの影響。
本書の特色は、「決定論」を排し、問題を論理的に詰めていく点にある。
冷戦構造への対応、経済発展の必要、伝統文化、といった要因の重要性を認めつつも、それでは捉えきれない面も指摘されている。単純な還元論・!決定論で一国を裁断しようという性急な考え方に対して、よい薬となるだろう。
韓国を論じるためのスタンダードな叩き台
韓国の政治・経済・社会を論じるにあたって、冷戦・経済・政治主体・文化社会という4つの視座を提示し、それぞれに1章を割いて論じていく。そもそも新書であるし、これだけの論点で韓国のすべてを論じたとは言えないが、多少なりとも研究対象として韓国に取り組もうとする人にとっては、思考の出発点として本書を参考にできるのではないか。
文章がこなれていないところもないではないが、奇をてらうことなく、きちんとまとめられた本である。意表をつく入門書としての木村幹『朝鮮半島をどう見るか』(集英社新書)との併読がお勧めの読み方である。
政治と社会に関する正攻法の論究
新書本だが、そう気楽に読めるわけではない。冷戦、経済、政治主体、文化・社会という4つの側面で、韓国の戦後の政治・社会を分析していくという手法がとられている。あくまで、分析の対象は政治・社会であり、韓国の現在の経済・産業が詳しく取り上げられているわけではない。
通り一遍の分析ではなく、原因・本質まで遡ろうとするので、結論がスパッと書かれているわけではない。その意味では読者にも考えさせる本である。意識的に日本と比較している部分も多く、例えば、日本は地方分権的であるのに対し、韓国は中央集権的であり、これが明治維新の時期と現代とでは、両国の近代化・改革に逆に働いている、との分析は、参考になる。
著者は本書で取り上げた問題について、今後も研究を続ける!ことになろう。続編では、著者なりの回答により迫っていくだろうと期待している。





