オーランドー (ちくま文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #85650 / 本
- 発売日: 1998-10
- 版型: 文庫
- 333 ページ
エディターレビュー
内容(「BOOK」データベースより)
オーランドーとは何者?36歳の女性にして360歳の両性具有者、エリザベス1世お気に入りの美少年、やり手の大使、ロンドン社交界のレディ、文学賞を受賞した詩人、そしてつまりは…何者?性を超え時代を超え、恋愛遍歴を重ね、変化する時代精神を乗りこなしながら彼/彼女が守ってきたもの。奇想天外で笑いにみちた、再評価著しいウルフのメタ伝記。
内容(「MARC」データベースより)
両性具有の詩人オーランドーの伝記の体裁を取りながらV・ウルフが仕掛けた、無数の隠し絵を読み解く楽しみ。ウルフ文学の中で異彩を放つ、遊び気分にあふれた、麗人の冒険を描くファンタジック・ロマンス。東京国際ブックフェア記念復刊。
カスタマーレビュー
"mock" biography of Vita Sackville-West and Virginia Woolf
biography(伝記)は人の真実を伝えない。そういって批判したウルフが、
あえて皮肉・侮蔑的に、biographyの形式をとって綴った不思議な小説です。
エリザベス調に生まれた少年オーランドーが、360年生き続け、そのあいだ
女性になってしまうという、奇想天外な物語です。時代に合わせて、公爵、
大使、社交界のレディ、女性作家、といろいろな職業を経験します。
じつはこの作品は、ウルフの友人であったホモセクシュアルの貴族、ヴィタ・
サックヴィル・ウエストがモデルになっていて、ヴィタの人生がふんだんに
盛り込まれているのです。
性別や上流社会について、ちょっと考えてしまう作品です。
ヴァージニア・ウルフの悪ふざけ
読み方によっては単なるファンタジー小説。ルネサンス期から360年を生きて、その間に男性から女性に変わってしまった人物の「伝記」なのだから。でも実際はそんなに単純なものではない。この作品が面白いのは、主人公の長い人生の物語の中から、英国社会の変遷(上流社会の裏側や女と男のありかたなど)や英国文学史など、多くのことを読みとることができるからだ。とにかく情報量が豊富で飽きさせない。奥が深いのだ。さすがウルフ!なんて知的な遊び!ついでながら「性」もテーマの一つなので、現代人が読めばジェンダーについても考えさせられることになるだろう。オビにある「両性具有」には惑わされないように。
書いていて楽しかったのか、ウルフはたびたびはめを外す。本人は夢中だったかも知れないが、読者としてはあまりの悪ノリに白けてしまうところがある。目くじらたてるほどのことでもないけれど。
筆の走り?
本作品で用いられる時を超えて生きる主人公、トランスジェンダー、過去の英文学者の姿を見てきたかのように描く、作者の親戚や親しかった友人の写真を使用し、彼らをモデルとしたキャラクター形成、などは、テーマとしては興味深いのだが…
ウルフ作品に特有の、繊細さや緻密さには欠け、息をつめて内面深くに降りていくような作品でもない。かといって、純粋にエンターテインメントとして楽しむには、多くの教養が求められすぎる。
ヴァージニア・ウルフの異色作ではあるが、物足りない感がぬぐえない。
それと、内容と直接は関係ないが、表紙の装丁が暑苦し過ぎる。もう少し何とかならなかったのか、と思ってしまう。





