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孤宿の人 (下) (新人物ノベルス)

孤宿の人 (下) (新人物ノベルス)
By 宮部 みゆき

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  • Amazon.co.jp ランキング: #96531 / 本
  • 発売日: 2008-05-22
  • 版型: 新書
  • 356 ページ

エディターレビュー

内容紹介
その男は”悪霊”と恐れられた。

井上家を出て、引手見習いの宇佐の世話になっていた少女ほうは、舷洲の斡旋によって加賀殿が幽閉されている涸滝屋敷に下女として住み込む。二十日あまり過ぎたある夜、涸滝屋敷に曲者が侵入する。逃げ込んだ部屋でほうは加賀殿とはじめて顔を合わせる。そして、ほうは加賀殿から手習いを受けるため部屋へと通うことになる。丸海藩の内紛が複雑に絡みながら、”悪霊”と恐れられた流罪の男と無垢な少女との邂逅そして魂のふれあいが……。
あまりに哀しくも切ない結末。清冽な感動と余韻を残す宮部ワールドの金字塔遂に完結!

内容(「BOOK」データベースより)
井上家を出て、引手見習いの宇佐の世話になっていたほうは、舷洲の斡旋によって加賀殿が幽閉されている涸滝屋敷に下女として住み込む。二十日あまり過ぎたある夜、涸滝屋敷に曲者が侵入、逃げ込んだ部屋で、ほうは加賀殿とはじめて顔を合わせる。そして、ほうは加賀殿の部屋へ手習いに通うようになる。丸海藩の内紛が起こるなか、“悪霊”と恐れられた男と無垢な少女との魂のふれあいが…。

レビュー
出版社からのコメント
『孤宿の人』はこれまでの宮部さんの時代物とは違い、江戸を離れ讃岐国の小藩を舞台にしたものです。作中の丸海藩は、架空の藩であり、登場人物ももちろん実在の人物ではありません。ただ加賀殿のモデルは、幕末期、実際に讃岐の丸亀藩に預けられた"妖怪"の異名で知られた鳥居耀蔵その人であり、また著者は物語の舞台とした丸亀を実際に訪れて、鳥居耀蔵の幽閉屋敷などへ取材にも行かれました。こうして著者の新境地を拓く時代ミステリーの傑作『孤宿の人』は書き上げられたのです。是非とも清冽な感動を残す結末までお読みになって新たな宮部ワールドを実際に味わってください。(N・M)


カスタマーレビュー

泣けました5
宮部みゆきさんらしく、主人公「ほう」だけの視点だけではなく、
周りの人々からの視点も描かれており、読むほどにぐいぐい引き込まれていきました。

ミステリーではあるものの、「ほう」とそれを取り巻く人々との心温まる交流に、
結末は切なくなり泣けてしまいます。

また宮部みゆきさんの別の時代物を読んでみたいと思いました。

才あふれる新たな時代小説4
宮部みゆきさんのどの作品も、読書好きのだれでもが舌を巻く絶妙な描写と表現力を持ち、様々に交錯する感情の中から、人のもつ愛情、まっすぐなこころを浮きだたせる点においては、この作品もまったくひけを取りません。

そして、この作品の新しさは、宮部さんの得意とする江戸の下町を離れて、美しい海と山道のある地方へと舞台を変え、庶民の生活やこころの繊細なひだを写し取ると同時に、身分ある人々の様相や、こころの葛藤も描いているところでしょう。

庶民と武家の人間の描写においては、その言葉遣いから、立ち居振る舞いといった細微にわたり、一人一人の個性を鮮やかに映し出していきます。その対照的な身分にいるものが、主人公である幼い少女ほうによって、関わりを持つ事を見る事ができるのがこの作品の極めて精巧な面白さでもあります。

ほうが幼いうちから過酷な人生に翻弄されながらも懸命に生きてゆく姿と同時に、まっすぐで素直なこころが彼女に絶大な強さを与えている事にも感動しました。

元幕臣と、ほうがともに過ごすことなどあり得ない事が宮部みゆきによって、可能となり、そのシーンは余りにエキサイティングでスリリングで、そしていつの間にか、物語の中にすっかり引き込まれて、私も今夜は、山間の空気の静けさや凄まじい落雷を感じた気がします。

その凄まじい落雷と、その後の海に囲まれた穏やかさが、この物語の高揚と日常の部分を象徴するかのようであり、それはまた、人の人生の上り下りの激しさを暗示しているようでもあるのです。

ラストが泣けるー5
さすがは宮部さん。何を書いてもいい話に仕上がっている。最初は結構つまらないなーと思ってたけど、なんだかんだいってこの大長編を読ませる力、しかもあのラストやっぱうまいわこの人は。ラジオのドラマがやってたの知らんかったけど…。