厭な小説
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #10733 / 本
- 発売日: 2009-05-14
- 版型: 単行本
- 458 ページ
エディターレビュー
内容紹介
「知りませんからね、読んで後悔しても。」悪寒、嫌悪、拒絶……あらゆる不愉快、詰め込んだ日本一のどんびきエンターテインメント登場――「厭だ。厭だ。厭だ――」感情的パワハラを繰り返す馬鹿な上司に対する同期深谷の、呪詛のような繰り言にうんざりして帰宅した私を、マイホームの玄関で見知らぬ子供が迎えた。山羊のような瞳。左右に離れた眼。見るからに不気味だ。なぜこんな子が、夫婦二人きりの家に? 妻はその子の存在を否定した。幻覚か? 怪訝に思う私。だが、これが底なしの悪夢の始まりだった……(「厭な子供」より)。「恐怖」と「異なるもの」を描き続ける鬼才が繰り出した「不快」のオンパレード。一読、後悔必至の怪作、ここに誕生! “ゲラを読んでいて、重~い気分になっちゃいました”って、著者が語っていいのか!?
内容(「BOOK」データベースより)
「厭だ。厭だ。厭だ―」感情的パワハラを繰り返す馬鹿な上司に対する同期深谷の、呪詛のような繰り言にうんざりして帰宅した私を、マイホームの玄関で見知らぬ子供が迎えた。山羊のような瞳。左右に離れた眼。見るからに不気味だ。なぜこんな子が、夫婦二人きりの家に?妻はその子の存在を否定した。幻覚か?怪訝に思う私。だが、これが底なしの悪夢の始まりだった…(「厭な子供」より)。「恐怖」と「異なるもの」を描き続ける鬼才が繰り出した「不快」のオンパレード。悪寒、嫌悪、拒絶…あらゆる不愉快、詰め込んだ日本一のどんびきエンターテインメント。
著者について
1963年生まれ。小説家、意匠家。世界妖怪協会・世界妖怪会議評議員。全日本妖怪推進委員会肝煎。関東水木会会員。「怪談之怪」発起人。古典遊戯研究会紙舞会員。94年『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞長編部門、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞受賞。04年『後巷説百物語』で直木賞受賞。著書に『鉄鼠の檻』『絡新婦の理』『巷説百物語』『どすこい。』『ルー=ガルー』『妖怪の理 妖怪の檻』『幽談』などがある。
カスタマーレビュー
そこまで言うほどの嫌悪感は感じず。怪奇心理小説としてお薦め。
ズルい。そのタイトル名、著者自身による帯の一言、そして、いきなり書き出しから「厭だ」(笑)。ここまで確信的にやられてしまうと、反って読んでみたろか、と思ってしまう。
厭な本と言うが、これは主人公たちが体感、遭遇する厭な思い、生理的衝動、心理、感情、狂気、恐怖、あるいは、妄想と偏執が、全編ひたひたと横溢するような印象の本。確かに、グロくてエグい箇所も多々あるが、それほど不愉快な思いに陥る事はない。少なくとも、自分は面白く読んだ。
短編集な為、個々のパートが嫌悪に感じる以前に次のエピソードに転じられるし、著者お馴染みの独自のセンテンスの取り方で、厭な描写をもリズミカルに読み込んでいけるので、不思議と不快感を感じない。著者のファンはもちろん、筒井康隆や本谷有希子らの読者であればかなり楽しめるし、後味の悪さから言えば、それこそ今年の本屋大賞受賞作の方が、その称号には相応しい。
500ページ弱、かなりのヴォリューム感だが、行間は広いし、紙質の関係で、本自体、見た目よりかなり軽量なので、持ち運びする分にはラク。そして、今まで読んだどの京極本より読み易い。
奇妙な味わいの怪奇心理小説のアンソロジーとしてお薦め。
外装から奥付迄凝りに凝った造本 内容も手触りも全てが厭な短編集
■汚れて破れやシワのある退色したカバーをはずすと、やはり経年劣化+手垢+煤の汚れが目立つキタナイ表紙。見返しも扉も本文も奥付も広告も全て薄汚い。が、これらはそのように印刷された造本なのだ。本書は読者が厭な気持ちになることをめざして書かれた連作小説なので書物自体が厭な構造になっているのだ■第1話「厭な子供」は、飲み屋で同僚の深谷(ふかたに)が厭な部長のことで散々ぼやき、それをなだめて帰宅した主人公の周囲に、異形の子どもが出没。夫婦が狂気の世界に落ちてゆく話■第2話「厭な老人」は同居老人の不快さと嫌がらせに怒りが炸裂し、とうとう殺してしまう主婦が主人公だ。主婦は警察の取調べで、その老人の身元素性を問われ、初めて肉親でないことに気づく■厚かましい後輩から仏壇を無理やり預けられ、その仏壇の中に無数のご先祖様(小さくてぷよぷよしている)が詰まっていたという「厭な先祖」■紹介文を書いていても背筋が凍り、厭な気分が甦る7つの短編。読み進むうちに判明するのだが、本書の短篇の主人公達は、皆厭な目にあって自殺したり発狂したり、原因不明の死を遂げていた……■最終章では、随所に登場する深谷が古本屋で本書『厭な小説』を購入。読み進む内自分と周囲の人々が描かれていることに戦慄して破滅してゆくのである。ああ厭だ。が、しかし、とても面白かった。
世の中きれい事ばかりで出来上がってるんじゃない
本当に厭なストーリー7編の短編集。梅雨時に相応しい?気の滅入る様な話が続きます。
各編様式を整え読むに従い反復感を感じさせる、そして各話のリレーションが見えてくる手法は巷説シリーズでおなじみの手法。不快な話をすいすいと読み進めさせられます(泣)。
'70年代ぐらいの筒井康隆の短編を京極風に再現したのかな?という雰囲気。TV/映画『Rookies』の露出に辟易してしまうセンスの持ち主の方には是非(笑)。世の中きれい事ばかりで出来上がってるんじゃない。
あと、装丁も立派ではないですが、凝っています。意外と小技も効いてたり(^_^)。





