生を踏んで恐れず―高橋是清の生涯 (幻冬舎文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #314290 / 本
- 発売日: 2002-04
- 版型: 文庫
- 390 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
日本では相場師から首相までを経験した高橋是清。蔵相七回をつとめた不世出の政治家は後に、二・二六事件に倒れる。労苦と挫折を糧に金融政策で日本の危機を何度も乗りきった男は何を優先し、どう決断したか。渾身の力作評伝。
内容(「BOOK」データベースより)
転職二十回。十四歳で留学したアメリカでは奴隷に売られ、日本では相場師から首相までを経験した高橋是清。昭和初期の金融恐慌を鎮めるなど蔵相七回をつとめた不世出の政治家は後に、二・二六事件に倒れる。労苦と挫折を糧に卓越した人間観と金融政策で日本の危機を何度も乗りきった男は何を優先し、どう決断したか。渾身の力作評伝。
内容(「MARC」データベースより)
転職20回。14歳で留学したアメリカでは奴隷に売られ、日本では相場師までを経験した高橋是清。労苦と挫折を糧に、卓越した人生観と金融政策で日本の危機を何度も乗り越えた男の生涯を小説化。新聞連載をもとにまとめる。
カスタマーレビュー
”無私”を貫いた是清
欧米の企業と交渉を行ったことのある人ならば、是清の英・米・仏・独の企業人や官界人との交渉が神業の様に進むのを読んで感慨を抱かざるを得ないだろう。
彼は駆け引きを使っていない。
交渉がまとまるのは、ひとえに彼の論理性、正直さ、誠実さ、ユーモアとウィットによるものであろうと推測される。
この様な日本人は現代でも希である。
是清の特長の1つは楽観主義であるが、「悲観主義は感情に属し、楽観主義は意志に属す」という言葉があるとおり、
是清の楽観主義は(幼児の時の経験もあろうが)、やはり鍛え抜いて身につけたものであろう。
二番目には、死の覚悟。
彼は、世界の先進国においては軍事力の競争から、経済の競争に入っていることを知悉していたので、国会においても正々堂々と軍部の横暴を批判する。
死を覚悟して自らの仕事にあたる人間が今、どれだけいるか。
そして、なにより、是清の最大の特質は、下記の彼の言葉に端的に表現されるように、”無私”ということに尽きるであろう。
「私の半生は、すでに人の知る通りであって、多くは自分の不明から、
いたずらに無用の波乱を重ねてきたわけであるが、しかもその間、
ただわずかに誇りうるものがあるとすれば、それはいかなる場所に処しても、
絶対に自己本位に行動しなかったという一事である」
まま奇人的エピソードが強調される是清であるが、明治のこの男の偉大なる気骨を伺わせる言葉である。
現代の世界は明らかに、軍事的、経済的競争を経て人道の競争に入った。
この時代において活躍する人には、是清の時代にはなかった深い精神性と哲学が求められる。何処にその人ありや。
現代日本人にこの問いを投げかける良書である。
ダルマ宰相の生涯。
多彩というか、多才でもあった金融恐慌時の日本の財政を
その抜群の先見性と交渉能力で切り抜けた“高橋是清”。
教科書風にいうなら、“2.26事件”で凶弾に倒れた
元老の1人でした。
読み進めていくうちに、彼が破天荒な人生を
おそろしく肯定的に歩んで行くのに瞠目します。
何しろ、少年時代には『奴隷』生活も体験するほどです。
それもアメリカ・・・・で。
鉱山の事業、学校経営、特許局の役人時代と
それぞれの職場で彼は必ず成果を上げる人物
でもありました。
中でも最大の収穫は日露戦争時の戦時公債の募集
に成功した事でしょう。
物事の本質を見抜く眼力と改善や改革の
具体的な手法を自信をもって進められる
達人・・・ですね。
津本先生も淡々とこの多才な人物を
着かず離れずといったタッチで描ききって
います。
100年に1度の大不況の昨今ですが、
今こそこの高橋是清の“生を踏んで恐れず”
の気概が必要と思いますね。
諸々の示唆に富んだ1冊でした。
ダルマ宰相
この本は政治家としての是清より人間としての是清のほうが強く書かれていると思う。何度も転職するが、その度異才を発揮する是清と自分を比較してみるのも面白いかと思う。




