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狂人の太鼓

狂人の太鼓
By リンド ウォード

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  • Amazon.co.jp ランキング: #380998 / 本
  • 発売日: 2002-10
  • 版型: 単行本

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
奴隷商人の父親がアフリカから持ち帰った太鼓は、一家に何をもたらしたのか。父の教えを守り、書物に埋もれた学究生活を続ける男とその家族を次々に見舞う恐るべき死と災厄。グロテスクな想像力にあふれた120枚の木版画で語られるこの「小説」には、文字が一切存在しない。読者は絵を1枚ずつ丹念に読み解くことによって、“知”に憑かれた主人公に下された過酷な運命を、ひとつひとつ辿っていくことになる。強烈な明暗対比と鋭い描線で読書界に衝撃を与えた特異な天才画家ウォードの“文字のない小説”。

内容(「MARC」データベースより)
文字のない「小説」-。120点の木版画で語られるこの「小説」には、文字が一切存在しない。奴隷商人がアフリカから持ち帰った太鼓は何をもたらしたのか。父の教えを守り、学究生活を続ける男を次々に見舞う死と災厄の物語。

出版社 国書刊行会(藤原編集室)
聴け、太鼓の響きを!――リンド・ウォードの〈文字のない小説〉 画集? 絵本? 物語? あなたの目の前にある本『狂人の太鼓』は、きわめてユニークな書物だ。奴隷商人だった父親の教えを守り、書物に埋もれた学究生活を送る男とその家族を次々に見舞う恐るべき死と災厄を、グロテスクな想像力にあふれた120枚の木版画でつづったこの「小説」には、文字が一切存在しない。読者は1枚1枚の絵を丹念に読み解きながら、〈知〉に憑かれた主人公に下される過酷な運命を1つずつたどっていかねばならない。黒と白の強烈な明暗対比と鋭い描線で、欧米読書界に衝撃をあたえた特異な天才画家ウォードの「文字のない小説」は、あなたにスリリングな知的興奮にみちた読書体験をお約束する。

「リンド・ウォード! その名の魔術的響き。祈りにも似た営為から産みだされた文字のない小説の圧倒的迫力は、まことに類例のないものである。言葉という限界を取り払った故に成ったこの豊かで饒舌な物語の前では、我々はただ黙し、驚嘆し、瞠目するしかない。そして条理も愛も美も越えて、彼方から渉ってくるものにただ耳を澄ますのだ。聴け。存在の際から立ち昇る狂人の太鼓の響きを」――西崎憲氏(作家・翻訳家)


カスタマーレビュー

本に読まれる本4
 æ'»å­-のない本である。
 なにã-ろノンãƒ-ルさえ振られていない。奥付のデータと、カバー見è¿"と、帯とに書かれたアオリだã'は、さすがにæ'»å­-だが、本æ-‡ã«ã¯ã¾ã£ãŸãå­˜åœ¨ã-ない。
 ã"れはï¼'ï¼'0è'‰ã®æœ¨ç‰ˆç"»ã®ã¿ã§æ§‹æˆã•れた物語なのである。

 多数の木版ç"»ã¯ã€ã²ã¨ã¤ã®ç‰©èªžã‚'ç¹"りなす。大長編絵本とå'¼ã‚"でもé-"違いではあるまい。版å...ƒã§ã¯ã€Œæ-‡å­-のない小説」という惹句ã‚'つã'ているが、さて、どうだろう。小説と物語とはå¿...ずã-もイコールではないと思うのだが。

 印象的なç"»é¢¨ã®æœ¨ç‰ˆç"»ã¯ã€ã„ずれもå¯"意と象å¾'性に満ちている。……と書くと難ã-そうだが、そう、たã-かにすらすら読み流せる本ではない。一枚一枚の絵に込められた意å'³ã‚'読み解く作業が読è€...に要求される。が、決ã-て難解ではない。ストãƒ!¼ãƒªãƒ¼ã®å±•é-‹ã‚‚、決ã-て奇想天å¤-なものではない。作è€...の技量はたいã-たもので、たった一枚の絵の題材と構図とで一連のできã"とã‚'示ã-てã-まう手è...•は、なまなかなものではない。
 ただ、読むå'の資質によって、ã"の本がもたらã-てくれる物語の肌合いは、ずいぶã‚"と違ったものになるだろう。かきたてられる想像力の質によって、おもã-ろくもなれば、つまらなくもなる本だと思う。æˆ'ã€...の中にある引き出ã-が、ã"の本によって読まれるのだ。

文字のない小説!5
ほぼ全てのページが木版画のみで綴られた文字の無い小説です。内容については一切の解説はされていません。すべては妖しくも美しい木版画たちを、読み手がどう解釈するかにまかされています。読む度に異なるストーリーを発見できました。飽きのこない本です。

2つの意味で、ぜいたくな味わい。3
なんとも、ぜいたくな作りだった。
2重の意味で。

2ページ見開きだが、右側のページにずしりとくる版画。
向かって左は、白一色。

何枚めくっても、ひたすら真っ白。
この紙面の無駄遣いぶりが、じつに気持ちいい。

また、かたくて分厚い、白無垢の紙の質感が、うれしい。
手の込んだ木版画と調和する「木の味」がする紙質。

絵のない絵本。
だから、文字は無い(郵便馬車の側面に「POST」とあるのを除けば)。

1,2,3…といったページ番号さえ、無い。

いわば、モノクロの無声映画を鑑賞した気分になれる次第。

しかし、各々の絵の象徴性は、結局のところ、スムーズな物語に回収されてしまい、一度読めば、すっかり飲み込めるようなしろものである。

(黒々とした画風の『笑うせえるすまん』と比較しても面白かろう)

やはり、その意味では「豪華な豪華な絵本」なのだし「たかが絵本」のために極度の入念な配慮を凝らしたという、別の意味のぜいたくをしている気分にもなれる。
とにかく、イイ意味で無駄が多いのだ。