リア王 (光文社古典新訳文庫)
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商品の詳細
- Amazon.co.jp ランキング: #85987 / 本
- 発売日: 2006-09-07
- 版型: 文庫
- 287 ページ
エディターレビュー
出版社/著者からの内容紹介
巨星シェイクスピアの翻訳は多数あるが、古色蒼然とした訳か、わかりやすいだけの〈軽い〉訳も多かった。訳者・安西徹雄はシェイクスピア研究の泰斗であると同時に演劇集団 “円”の演出家としても活躍。実際の舞台上演を念頭に置いた、ありありと情景が浮かぶ新訳が完成した。戯曲を読む楽しみを追求しつつ、原作の気品と格調、ユーモア、激しい罵詈雑言などが忠実に再現された。これぞ名訳。
内容(「BOOK」データベースより)
とつぜん引退を宣言したリア王は、誰が王国継承にふさわしいか、娘たちの愛情をテストする。しかし結果はすべて、王の希望を打ち砕くものだった。最愛の三女コーディリアにまで裏切られたと思い込んだ王は、疑心暗鬼の果てに、心を深く病み、荒野をさまよう姿となる。
出版社からのコメント
■悲劇の中の悲劇
《安西シェイクスピア》の第1弾は『リア王』。4大悲劇の中核をなす代表作だ。絶大な力を誇ったリア王が3人の娘に国を譲ろうとして始まった、血塗られた愛憎劇。本当に信じられるのは誰なのか。愛情と憎悪、忠誠と離反、気品と下品とが渦巻く、極限の姿が描きつくされる。
カスタマーレビュー
怒りや悲しみで狂気を帯びていく主人公リア王の迫力
シェークスピアの悲劇の一つ、「リア王」。表向きの愛情表現に惑わされて姉娘二人に財産を譲ったものの、たらいまわしにされる姿は現代の家族像にも投影され、そういった演出もされる劇である。安西訳は言葉使いも現代風であり、すらすらと読み進める。舞台上の動きまでが想像できる活き活きとした文章である。「傍白」という言葉にまで注釈がついている親切さは、そこまでしなくてもとも思ったが、シェークスピアを難しいと思わずに読んで欲しい、という心遣いが感じられる。
怒りや悲しみで狂気を帯びていく主人公リア王は何度読んでも迫力がある。それぞれの思惑で行動する姉娘たち、エドガーやケントの身分を隠した行動の二重性が生み出す複雑な設定など、楽しめる要素がもりだくさんなのは、やはりさすがシェークスピア。これまで難しい、と思った方も、もう一度読んでみてはどうだろうか。諧謔やひねりの利いた道化の台詞も、わかりやすくなっている。
巻末には劇作家で研究者でもある著者の「シェイクスピア小伝」「解題」「年譜」つき。当時の演劇事情も良くわかる。訳者あとがきも「タネ本」や「悪名高いケイト版」に言及し、この作品の特徴をよく伝えてくれる。
光文社の古典新訳文庫シリーズは、どの訳者も力をいれて良いものにしようとしている姿勢が感じられる。古典に限らず、良い訳本をこれからも期待したい。
3時間半、つまり実際の上演時間で読めた
トリィ・ヘイデンの名著「シーラという子」の続編「タイガーと呼ばれた子」に出てくる話。虐待されて育った少女シーラが、警察署の廊下で一晩を過ごすことになり、ポケットに入ってたシェイクスピアの「アントニーとクレオパトラ」をなんとなく読み始めた、というエピソードがあります。
最初は何が書いてあるかすらわからない。だけども、繰り返し読んでいると、意味が通じてきて、しまいにはなくてはならない本になった、と。その後シーラは施設を転々としたりするわけですが、その間つねにシェイクスピアを手放さず、後にその本をくれた先生に「ありがとう」と言うのです。
これを読んだ直後、シーラと同じ体験をしたくて、シェイクスピアの翻訳を買いました。例の、有名な人の訳っす。
全然、理解できませんでした。
格調高い訳文なのだと思いますが、頭に入ってこないのです。おかしい。俺は、ろくに教育も受けてないアメリカの不良少女に読解力で負けてるのか?と悩みました。
そんなわけで、シェイクスピアは私のトラウマだったのですが、この「リア王」は違いました。たしかに私たちが普段使う日本語じゃないのですが、わりにすらすらと頭に入ってくる、場面が目に浮かぶ感じです。
「リア王」は翻案されて黒澤明の「乱」になったことで有名です。それだけではなく、私は読んでいて宮崎駿「ナウシカ」(漫画版でトルメキア王と道化のやりとり、3王子とクシャナの関係など)を連想したりしました。変装してリアを守るケント伯とか、風車の矢七みたいだよな、と思ったり。これまで、こっからいろんな人がいろんな引用やら借用をしてるんだ、と気づきました。
訳者のことばにあるように、この戯曲はフルサイズで3時間半とか4時間の上演になるんだそうです。その時間内で、ストレスなく読める翻訳です。古い話ですから、意外にあっさりした話です(書かれた当時は凄かったんでしょうが)けど、何しろ原典です。読んで損はない。名セリフがいっぱい出てきますが、誰かの引用で読むんじゃなくて、ちゃんと流れの中で読むのは楽しいです。おお!と総毛立つ台詞が出てきますよ。
早く「アントニーとクレオパトラ」を訳してほしいです。この人の訳なら、読めるんじゃないかなと。楽しみです。
古典を新しく・・・
とても理解しやすく一気に読みました。
ただ「シェイクスピアの古典の世界」と「文章の新しさ」が、
僕の中で微妙なズレを生んだような気がするようなしないような・・・。
ただその分、話を理解できたことは確かだと思うので、
これを読んだ後に、「いかにも古典的な訳」で読むともっと面白いかなぁと思いました。





