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ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)

ゲームの名は誘拐 (光文社文庫)
By 東野 圭吾

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  • 発売日: 2005-06-14
  • 版型: 文庫
  • 339 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。葛城邸に出向いた彼は、家出してきた葛城の娘と出会う。“ゲームの達人”を自称する葛城に、二人はプライドをかけた勝負を挑む。娘を人質にした狂言誘拐。携帯電話、インターネットを駆使し、身代金三億円の奪取を狙う。犯人側の視点のみで描く、鮮烈なノンストップ・ミステリー。


カスタマーレビュー

もう一つの完全犯罪は?4
 これは、「誘拐もの」と言うより、人質と犯人がグルになっているから「狂言誘拐もの」の一種と言うべきだろうが、その範囲ではすごく面白い小説。読み始めたら、途中ではやめられない。
 完全に犯人側の視点だけで描かれ、警察が動いているかどうかもわからない。そんな状況で、敏腕広告プランナーでもある犯人の佐久間は、警察の動きを予想し、先手を打って完璧な計画を立てて実行していく。
 いわば、佐久間の頭の中の警察と、佐久間自身の知恵比べとでも言える展開になっているのが、斬新な設定と言えるし、ページをめくる手が止まらない理由でもある。もちろん、相手は人質の父親でもあるけれど。
 作者の東野圭吾は、善人が出てこない物語を作りたかった、と言っているそうだが、そういう悪人だけの犯罪小説として成功していると思う。

 また、人質の「樹理」が魅力的。彼女も一種の悪女だけれど、小悪魔という感じで、その言動にはドキドキする。彼女が人質でなければ、この作品は娯楽作として成功しなかっただろう。

 しかし、「完全犯罪」の誘拐事件の裏側で、同時進行していた、「もう一つの完全犯罪」が結局どうなったのか、決着がついていない点は納得いかない。善人がいない小説が狙いなのだから、犯人が逮捕されるとかいう、「社会的な決着」は必要ないだろうけど、物語としての、何らかの決着はつけてほしかった。

よくできた誘拐もの5
広告代理店に勤める佐久間は自信を持ってたてた新車キャンペーンプラン、「オート・モービルパーク」を日星自動車副社長・葛城に白紙に戻されます。偶然の出来事から桂木の娘をゲームとして誘拐することになりますが・・・。全編が犯人側から描かれるという、画期的な誘拐物です。これ以上は、ネタばれになってしまうので書けませんが、誘拐物としてはよくできていると思います。長さも適度であり、最近の長くて重いミステリーに食傷気味の方にもおすすめできます。ただし、読み始めたら最後ノンストップです。特に後半はラストまで本を置くことができません。間違っても寝る前に読み始めてはいけません。3時間程度の余裕を持って読み始めてください。2002年は「トキオ」と本書、東野圭吾の当たり年でした。蛇足ですが誘拐物としては天藤真「大誘拐」・岡嶋二人「99%の誘拐」・Rジェサップ「摩天楼の身代金」がおすすめです。(いずれもあまりに有名ですが・・・)

さわやかによめる東野の佳作3
他の方のレビューにもあるようにこの手の犯罪小説の第一線である東野圭吾らしい作品のひとつで安心して読むことができます。

テンポがあってかつちょっとエッチなシーンもあるけれど、僕は横須賀の山手をドライブしていたときのコンバーチブルトップをあけたときの星空のシーンがとても好きです。見ていないけど映画(g@me - 藤木直人・仲間仲間由紀恵)でもきっとロマンチックに描かれているでしょう。
さわやかによめる佳作。