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暗黒のスタートライン (光文社文庫)

暗黒のスタートライン (光文社文庫)
By 赤川 次郎

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  • 発売日: 1996-09
  • 版型: 文庫
  • 334 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
杉原爽香、二十三歳の秋。大学を卒業して古美術店に勤めている爽香に、元BFの明男から突然の電話。在学中から付合っていた中丸教授夫人・真理子が、ホテルで密会中に殺されたという。無実だと言う明男を信じてかくまう爽香だったが、隠れ家から明男が姿を消した直後、第二の殺人が!登場人物がリアルタイムで成長していく人気シリーズ第9弾。


カスタマーレビュー

転機となる作品5
この暗黒のスタートラインは題名にもある色のように爽香にとって非常に暗く辛い事件となっています。中学生のころから友達であり、元B.Fの明男が中丸真理子殺害の容疑者になり、爽香は明男をかくまってしまうのです。さまざまな事件に巻き込まれてきた爽香にとってもここまで身近な人が関係している事件は初めてです。

悲しい事件ではありましたが、雲間から光がさすように希望のある終わりとなっていて個人的には好きな作品です。
明男をまだ愛していると悟った爽香、爽香への敵意が消えつつある明男の母、明男をに見切りをつけ新しい恋をしている刈谷裕子と今、それぞれが再び新しいスタートラインに立ったのかもしれません。

大人になること4
23歳になった爽香は殺人容疑をかけられた元彼の明男をかくまいますが、第二の殺人が起こった直後に明男が姿を消しさらに不利な状況に追い込まれていきます。手の平を変えたように態度を翻して自己保身、正当化を図り責任転嫁する、明男の現在の彼女、祐子と事件の元凶でありながら言い訳ばかりの教授、中丸の身勝手な言動は、自分に正直に生きる爽香のひたむきな行動と対照的です。容疑者への偏見など、現実の厳しさが色濃く描かれています。そして、祐子や中丸以上に腹立たしさを感じるのは、明男の無責任さです。振った彼女にいつまでも頼り、口では謝りながら他人に面倒なことを全て押し付け、自分では何もしない男は最低ではないでしょうか。大人は自分のしたことに責任を負わねばならないということを強く訴えかける作品です。