精霊たちの家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 2-7)
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商品の詳細
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- 発売日: 2009-03-11
- 版型: 単行本
- 592 ページ
エディターレビュー
内容紹介
不思議な力をもつ少女クラーラは、緑の髪をした美しい姉の死から9年間沈黙した後、姉の婚約者と結婚し、精霊たちが見守る館で暮らしはじめる――。三世代の女たちの運命を描く、驚異と幻想に満ちたラテンアメリカ文学の傑作。
内容(「BOOK」データベースより)
不思議な予知能力をもつ美少女クラーラは、緑の髪をなびかせ人魚のように美しい姉ローサが毒殺され、その屍が密かに解剖されるのを目の当たりにしてから誰とも口をきかなくなる。9年の沈黙の後、クラーラは姉の婚約者と結婚。精霊たちが見守る館で始まった一族の物語は、やがて、身分ちがいの恋に引き裂かれるクラーラの娘ブランカ、恐怖政治下に生きる孫娘アルバへと引き継がれていく。アルバが血にまみれた不幸な時代を生きのびられたのは、祖母クラーラが残したノートのおかげだった―幻想と現実の間を自在に行き来しながら圧倒的な語りの力で紡がれ、ガルシア=マルケス『百年の孤独』と並び称されるラテンアメリカ文学の傑作。軍事クーデターによって暗殺されたアジェンデ大統領の姪が、軍政下で迫害にあいながらも、祖国への愛と共感をこめて描き上げた衝撃のデビュー作。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
アジェンデ,イザベル
1942年、ペルー生まれ。3歳のとき両親が結婚を解消、母とともにチリの祖父母の家で暮らす。高校卒業後、国連機関に勤めたのち、雑誌やテレビでジャーナリストとして活躍。62年に結婚、翌年長女パウラが生まれる。73年、叔父にあたるサルバドール・アジェンデ大統領が軍事クーデターで暗殺され、自身も職を追われるなどの抑圧を受けたためベネズエラに移住。そこで執筆した『精霊たちの家』が、スペイン語圏をはじめ、アメリカ、ヨーロッパ諸国で絶大な反響を呼ぶ
木村 榮一
1943年、大阪府生まれ。神戸市外国語大学卒業。現在、同大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
読書の至福。
チリを舞台に、一世紀にも及ぶ家族の歴史と当時の世相を描き、間然するところがない。
まさに本書は、傑作です。
本書では、三代にも及ぶ女性の人生が描かれていくのですが、そこはラテンアメリカ、登場人物も、出来事も普通にはいかない。なにせマジックリアリズムのお国ですから。
物語は数々の魅力的なエピソードに溢れています。ここは天性のストーリーテラーといわれるアジェンデの独壇場、巧みな語りに翻弄され、投げ出され、思わずうれしい悲鳴をあげてしまいます。ぼくは、この一作で完全にこの作家の虜になってしまいました。
これまで、彼女の作品は何作か翻訳出版されているのですが、その中でも本書はダントツのおもしろさ。小説を読んできて、ほんとに良かったと思える作品でした。
本書を読んでいる間、至福の時間が訪れるということは、保証いたします。
どうか存分にこの物語をお愉しみください。
豊穣かつ奔放な物語
ラテンアメリカ文芸に詳しい方なら、本書を読んで「これって、『百年の孤独』じゃないの?」と思うかもしれません。
確かにそういった感想が出てくるのは当然でしょう。本書だって、「百年〜」同様、一世紀の孤独の物語なのだから。ですがそれは本書にとって、なんらハンデとなりえません。ガルシア=マルケスの小説と決定的に違うのは、前者は徹底的に「孤独」を描くのと、後者は「人間劇場」を描いているから、という違いがあるからです。
人物間の葛藤を「精霊〜」では徹底的に描きます。たった一冊のノートの中身ですらそうです。さて、この「ノート」ですが、宣伝文句に比べ、あまり存在感はありません。ですが、本書の重要な箇所にぽんぽん出てくるものですから、読み手はノートの存在を忘れることができません。
タイトルこそ「精霊たちの家」ですが、あまり精霊は登場しません。そこは指摘しておきます。
分厚い本ですが、一度はまったら抜けられないほど、本書は麻薬性が備わっています。池澤夏樹氏もおっしゃっていますが、読み始めたらおしまいまで一気に読まないと気がすまないでしょう。
読後感の幸福感は保証します。河出版じゃないヴァージョンも出版されています。どちらでもいいですから(翻訳者はどちらも木村榮一さん)、是非読んでみてください。
魂が揺さぶられる
世界文学全集の1冊。
ラテン・アメリカ文学自体あまり読んだことはないがイサベル・アジェンデの名前は知っていたし、軍政下のチリについても読んだことはあったけど、この小説は初めて読んだ。
魂が揺さぶられるような小説。
左翼だろうが右翼だろうが政治に翻弄されるのはやはり民衆ということなのか。
重いテーマの小説だし、三世代にわたる女性の生涯を描くものでもあり、ボリュームもあるが、引き込まれていくようなストーリー。他の著書も読んでみたい。





