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アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-12)

アルトゥーロの島/モンテ・フェルモの丘の家 (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-12)
By エルサ モランテ, ナタリア・ギンズブルグ

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  • 発売日: 2008-10-11
  • 版型: 単行本
  • 586 ページ

エディターレビュー

内容紹介
「アルトゥーロの島」
ナポリ湾の小島で、自然を友とし野生児のように暮らす少年アルトゥーロ。不在がちな父の帰りを待ちわびる彼だったが、ある日突然、父が新妻を連れて島に戻ってくる。最愛の父に寄り添う彼女に少年は激しい反感を覚え、幸福な日々は軋み出す──ストレーガ賞に輝いた傑作を新訳で。
「モンテ・フェルモの丘の家」
モンテ・フェルモの館〈マルガリーテ〉。そこはかつて若者たちが集う、不滅の友情の砦だった。しかし時は流れ、それぞれが求めた自由への道は、多くの関係を壊し、多くの絆を断ち切っていく。喪失の悲しみの中から、人はふたたび関係を紡いでいくことができるのだろうか。


〈ぼくがこの作品を選んだ理由 池澤夏樹〉
「アルトゥーロの島」舞台は島。主人公は少年で、自分より少しだけ年上の、つまりとても若い継母と共に住み、肝心の父は留守がち。性の誘惑に抗する若い二人の心理戦。これはメロドラマの構図だが、モランテはこの構図に人間の魂の真の姿を巧みに刻み込んだ。

「モンテ・フェルモの丘の家」須賀敦子が文学者としてまだ苗木だった頃、彼女の文体のために支柱の役を果たしたのがギンズブルグだった。二人の間には同時代を生きた共感があった。希望から落胆へ向かい、そして改めて希望の種を拾う、そういう時期だった。須賀敦子が訳した『モンテ・フェルモの丘の家』にはその種がある。

内容(「BOOK」データベースより)
『アルトゥーロの島』―ナポリ湾の小島で、自然を友とし野生児のように暮らす少年アルトゥーロ。不在がちな父の帰りを待ちわびる彼だったが、ある日突然、父が新妻を連れて島に戻ってくる。最愛の父に寄り添う彼女に少年は激しい反感を覚え、幸福な日々は軋れ出す―ストレーガ賞に輝いた傑作を新訳で。『モンテ=フェルモの丘の家』―モンテ・フェルモの館「マルゲリーテ」。そこはかつて若者たちが集う、不滅の友情の砦だった。しかし時は流れ、それぞれが求めた自由への道は、多くの関係を壊し、多くの絆を断ち切っていく。喪失の悲しみの中から、人はふたたび関係を紡いていくことができるのだろうか。ファシズム期イタリアの闇の時代をくぐり抜けた二人の女性作家の代表作を新訳と名訳でおくる。

著者について
1918年、イタリア生まれ。『アルトゥーロの島』でストレーガ賞受賞。他の著書に『偽りと呪い』『アンダルシアの肩掛け』などがある。1985年、没。


カスタマーレビュー

人の、変わってゆく姿3
「アルトゥーロの島」は、世界が自分のものだった少年が、継母と一緒に暮らすことによって全くの他人との世界を体験してゆく物語。
不遜で、怖いもの知らずで、寂しさを知らなくて…少年の心性をとてもよく表現しているなと思いました。
そして、体がどんどん大きくなるにつれて、愛を知るにつれて、どんどん足元が揺らいで、焦ったり、いらいらしたり、寂しくなったり…そう、寂しさ。思春期に入る男の子の寄る辺なさも、とても上手く表現していました。
女性の作家なのに、びっくりしてしまいます。

「モンテ・フェルモの丘の家」は、モンテ・フェルモに集っていた中年たちがそれぞれの人生の転換期を手紙の形でやりとりしています。
若かった人たちが少しずつ精神的に年をとってゆく姿を追っています。失敗しても昔のように元気にやり直すことができなくなってゆく姿。取り返しのつかないものが顔の皺に刻まれるイメージ。今の自分にはこっちの方がシンパシーを感じました。
読んでいて、大貫妙子さんの「若き日の望楼」を口ずさんでました。イメージが重なりました。
最後、主人公の2人にまた会ってほしい。そんな思いを抱きながら読み終えました。

イタリアの女流作家、2編3
世界文学全集の1冊。第1期も残り僅かになってきたが、今回はイタリアの女流作家の小説2編。
イタリア小説っぽいが、とっくに前者は青い体験とかのイタリア映画のようなものだと思っていたけど、そこまでではなかった。しかし、イタリアの少年はませてるなぁ。
2編ともあまり自分好みではなかった。

「禁じられた恋の島」の新訳です4
エルサ・モランテは、モラビアの奥さんで、ルキノ・ヴィスコンテとの三角関係をモラビアが書いたのが「金曜日の別荘で」。