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滴り落ちる時計たちの波紋 (文春文庫)

滴り落ちる時計たちの波紋 (文春文庫)
By 平野 啓一郎

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  • 発売日: 2007-06
  • 版型: 文庫
  • 346 ページ

エディターレビュー

内容(「BOOK」データベースより)
ネット展開するグレーゴル・ザムザ、引き篭もり世代の真情あふれる「最後の変身」から、ボルヘスの〈バベルの図書館〉を更新した「バベルのコンピューター」まで、現代文学の旗手による文字どおり文学の冒険。さまざまな主題をあらゆる技法で描きながら突き進むこの作品集は、文学の底知れぬ可能性を示している。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
平野 啓一郎
1975年、愛知県生まれ。京都大学法学部卒業。99年、大学在学中に投稿した『日蝕』で、第120回芥川賞を当時史上最年少で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


カスタマーレビュー

いっしょにモガけば、あら楽し。4
古典的な(といっても近代のものであるが)作品を知れば知るほど、多くの構造的冒険はやり尽くされた感がいなめないような手前味噌。
この時代で、コトバによる表現が所有しうる新しさとは、何だべか。コトバさん、あなた一体どうしたい訳?
すかさず行き着く先は、グラフィック的な工夫や、インターネットとの相互関係への波及!?あら、あたりまえかしらん。
ではでは、その「あたりまえ」のなかでの独異性の演じ方はいかに。
こんな自問が好きな方に、こちら是非おすすめです。

平野氏は、「あたりまえ」の中でしっかりとモガイてくれています。(いい意味で、です)
以下、さらっとぽきっとレビューらしい事を少々。

・『白昼』ースピードをコントロール!?そうは問屋がおろさない。バロウズのカットアップのようなザクリ感にて、雰囲気的にはコトバの不連続感がどう転ぶか。でも、美的。

・『瀕死の午後と波打つ磯の幼い兄弟』ー適度な実験性であり、太宰を思わせる技巧かも!? 個人的には結構成功してるように感じます。

・『最後の変身』ーこちらとってもオすすめです。彼がこんなにユーモラスな話を描くとは、逸品です。

バベルのコンピューターも面白いですね、結果的には、脱構築の影をふみフミした作品群に見えますが、文学のこれからを考えるのに、とってもいい作品集ではないかしらん。と思います。

追記
例えば、ちょっと前にあった『文学の触覚』展なんかが気になるならば、体感しておいて有益では。